document.write(''); [釣行記][連載]常笑upcoming fishing!☆第25回 三陸のノドグロ=ユメカサゴ | 釣りTiki東北
釣行記
東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

[連載]常笑upcoming fishing!☆第25回 三陸のノドグロ=ユメカサゴ

針生 秀一 更新日 2019年2月15日   【連載 :常笑upcoming fishing!】

プレミアム連載:針生秀一さん 第25回 三陸のノドグロ=ユメカサゴ
※この記事は2015年7月にプレミアムメルマガで配信したものです。


沖の深場まで出られる穏やかな日が多くなってきました。深海釣りって寒い冬のイメージがありますが、身が最高に美味い夏のマダラをはじめ、メヌケも春先から秋あたりも面白いですね。超深海釣りの小本沖のコウジンメヌケもグッドシーズン。近年注目されているアカムツも、初夏から秋口に出船チャンスが増えてきます。

そして裏メニュー的な始まりから、徐々に人気が高まってきているのが越喜来湾沖のユメカサゴ五目釣り。今回はこの釣りをガイドしてみます。

主役のユメカサゴ=ノドグロは20~30cmのサイズが多い

深海釣りというカテゴリーでは最も浅く、中深場釣りとも言われる水深200mあたりの釣り。特に東北ではターゲット多く人気です。このために、かつてはミヤマエ社から北日本スペシャルという500番サイズの電動リールが出ていました。今のコマンド4~6くらいのサイズですかね。現在の北日本スペシャルのネームは、日本海側でのブリ釣りロッドに付けられていますね。

そういえば40年近く前でしょうか、ダイワ社から「ジャイロパワー」という、手巻きリールをセットして電動巻きにする製品がありました。これをうちの父親が借りてきたことがあり、ギアを改造して、当時の人気リール、リョービ社の「アドベンチャー」をセットできるようにしていました。これで大槌にメヌケ釣りに行きました。あの記憶は鮮明に残っています。

ロッドキーパーは無く、ミヤマエの「スイングホルダー」という、竿にセットする台座のようなものを使いました。船ベリに竿を置いて巻くときに、横ブレを抑えて安定させるのです。これでの投入、取り込みも難儀して大変でした。それでも大きなメヌケが釣れて、深海釣りの魅力に触れたのです。

5年ほど前、仙台の「釣キチ」さんに、「ジャイロパワー」の可動品が展示されていましたね。仙台の「三徳屋」さんには、ミヤマエの電動スピニングリールがショーウィンドウにありました。電動リール創世記の貴重な現存品です。

現在は電動リールの性能が向上して、PEラインの進化などで、この中深場の釣りもライト化が進んでいます。中型電動のサイズ(シマノ3000番、ダイワ500番)、PE6号300m巻きのクラスで水深200m前後、オモリ300号くらいまで対応できます。バラメヌケ、ユメカサゴ、ソイ、オキメバル、オニカサゴ、アカムツなどの狙いですね。

マダラ釣りは同じくらいの水深、オモリですが8号以上の道糸を使うので、ミヤマエCX4、シマノ9000、ダイワ1000というサイズの、PE8号800m巻き以上の電動をお勧めします。これは魚体の大きさ、負荷のみならず、細糸の根掛かりなどでの道糸の高切れを極力防ぎたいということからです。船によってはPE10号以上と指定されることがあります。マダラを交えて狙うなら、このサイズを使いましょう。

200号負荷、2~3mの竿にPE4~6号300m巻き以上の中型電動でやれます
水深180m前後を釣るので道糸は300m以上巻いておきましょう

また前置きが長くなってしまいましたが本題、大船渡越喜来沖のユメカサゴ五目釣りを解説します。岩手、宮城の釣り人にはノドグロといわれればユメカサゴでしたが、最近は一般的にノドグロ=アカムツというイメージになってきていますね。ユメカサゴはマダラ、メヌケ釣りでのゲストとしてもお馴染み。同じ別名を持つアカムツ釣りでも交じって釣れてきます。

ユメカサゴは20~30cmくらいのサイズが多いので、これをメインに狙うというのは釣り味に欠けるというイメージでしたが、取り組んでみると、タナ取り、誘い、追い食いさせる方法など、実に面白い釣りです。ユメカサゴ=ノドグロも食味抜群ですよ。

エサはサバ、サンマ切り身、サケ皮、イカタン、ホタルイカなど。切り身の身は薄く均一に、幅2cm、長さ8~10cmくらいにカットします。中層で釣れてくるサバは最高のエサになるので、切れるナイフは忘れずに。

スルメのイカタンは硬くなってくるので、マメな付け替え、または揉んで軟らかくします。ヤリイカのイカタンは薄くて軟らかくヒラヒラするので良いエサです。ハリは切り身の中心に刺し抜きましょう。中心を外して刺すと回転してしまいます。

エサはイカタン、サバ、サンマ切り身など。釣りたてのサバは最高のエサになります
 
 
 

胴突きと片テンビンそれぞれの釣り方とは?

仕掛けは胴突きと片天の二通りがあります。どちらを使うかは潮の流れ、風にうねり、自分の釣り座などから計算して判断します。胴突き仕掛けに片天をセットするという、欲張り仕掛けにする人もおりますが...。

片天秤での仕掛けは3本ほどのハリ数で全長2mくらいが標準です。オニカサゴ仕掛けと同様な配列で、ハリはムツ16~18号、ハリス5号20~30cm、ミキ糸8号で1m間隔、全長2mというのが標準でしょうか。

仕掛は片天秤3本バリ、胴突き3~5本バリが標準。北海道でお馴染みソウハチサビキなどフラッシャーサビキも良い

私はクレン親子サルカンに結んだ元バリを、ダブルスナップサルカンで天秤に直接つなぎ、そこから1m間隔で中バリ、先バリという設定にしています。接続はクレン親子サルカンやトリプルサルカン。クロスビーズ使用はミキ糸のヨレが取れないので、この釣りでのメリットは少なく、サルカン接続のほうがヨレ、仕掛けの張り、サルカンの重みが有効に働きます。号数はクレン親子5×6、トリプル8号あたりが良いでしょう。

天秤から直に元バリを出すことで誘いの動きがよく、オニカサゴ釣りでも、この仕掛け設定を好む人は多くなっています。実際に効果アリで、ユメカサゴにもこれが効きます。

片天仕掛でメヌケを釣った「上州屋新盛岡店」冨澤さん

胴突き仕掛けはハリス5号30cm、ハリ間隔60cmという設定、ミキ糸は多点掛けの負荷にも耐える10号くらいが良いでしょう。ユメカサゴは岩礁から少し外れたところに多く、根の近くで小岩などに模して、寄ってきたエビ、小魚などを捕食しているのでしょう。

根から続く砂泥底で、海草、ヤギ、ヤナギと呼ぶサンゴ類などが生えているようなところを流していきます。高低差が少ないので、このハリ間隔での弛ませ、糸送りが有効になります。

まず片天秤での釣り方から説明します。比較的平坦なポイントといっても、底ベッタリ這わせていては根掛かりもします。仕掛けの長さ分オモリを上下させて誘い。船の流しに合せるように、底をマメに取り直すことが基本です。

底の変化を感じたら、そこでゆっくり上下して誘います。こんなところにユメカサゴが着きます。ユメカサゴのアタリは小さいですが、竿先を注意して見ていると明確に出ます。それでゆっくり竿で聞き上げるようにして止め、次のアタリを待ちます。待ちすぎはハリ外れにもなるので、適当なところで巻き上げ。オモリ、天秤から船内に入れて順に取り込みましょう。

片天3本バリの元バリにユメカサゴそれにドンコがダブル
冨澤さんは上に誘い上げてユメカサゴのダブル

胴突き仕掛けは、船ベリにハリを順に並べてオモリを前に投げ入れます。ここでクラッチを切り、サミングしてバックラッシュを防ぎます。着底を確認したら、すぐに糸フケを巻き取り、オモリを底から少し上げる。泥底ではオモリが刺さっています。これを抜いて、ゆっくり底に戻していくのです。この落とし込みが反射食いを誘います。待つ間隔を変えながら、これを数回繰り返すことで仕掛けを小移動させながら探っていきます。

胴突き仕掛けは船ベリ、マグネット板にハリを並べて投入します

これでアタリが出ないときは、一旦大きく5mくらいオモリを上げて、カウントして落とし込んでみましょう。これによりオモリの位置を変えるということと、見切られた仕掛を一旦魚の視界から消して、大きな落とし込みで反射食いを狙うのです。

アタリが出たら、オモリを置いたままでクラッチを切り、サミングしながら糸を送り出します。糸を出すのはウネリで上がった分だけ。ウネリの頂点で竿先のテンションが戻るくらいです。アタリが続いたら糸を送る。これで同じポイントに集まっているユメカサゴを多点掛けさせるわけです。掛かった魚が泳ぐ分だけ出すのがコツです。これで糸を出しすぎるのは、オマツリ、根掛かりの原因になります。糸のタレ流しは絶対にやめましょう。

庄子さんはメヌケ3匹、マゾイ、ユメカサゴの5点掛け達成

適度なところで巻き上げ、スイッチオン。上から順に重ならないように船内に取り込みましょう。このとき、まず最初に道糸をキーパーの糸かけに挟んでおくと作業しやすいです。マグネット板があるとさらに良いです。

上から順に魚を外し、エサを刺して船ベリに置いていきます。最後まで外して余裕があるときは、一旦オモリから海中に戻して、ミキ糸、ハリスのヨレを手で伸ばし、修正すると良いです。ヨレを戻せばトラブルが減り、食いが向上しますよ。

ユメカサゴは底からあまり浮かない魚ですが、目線は上向きなので、エサを底に這わせるよりも、上でヒラヒラさせて誘い上げる方が良いです。這わせすぎはドンコやギスばかり連ねることにもなります。

このギス、小骨も多く独特な匂いもあり、ツミレ汁くらいしか食べ方を知りません。小田原カマボコの材料で、手作りカマボコマニアには喜ばれるらしいですが、仕掛けにヌルが付くので、これの多点掛けは厄介ですよ。片天秤でも胴突きでも、這わせすぎ、糸の送りすぎは良いことないです。

仕掛を這わせすぎるとギスがきます

ユメカサゴは開き干し、から揚げ、煮付け、バルサミコ酢でカルパッチョなど、食味は抜群です。ゲストにメヌケ、マゾイ、ヤナギノマイ、そしてドンコが多数混じります。深場釣り入門にも最適、ぜひトライしてみて下さい。

崎浜港「荒神丸」江刺茂也船長が案内してくれます
TEL:090-7065-3004


◆記事に書けない裏話や質問への回答は無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!

PROFILE:針生 秀一

船釣りを中心に、防波堤や河川の小物釣りなど、なんでもこなすオールラウンダー釣り師。全国各地の釣りと釣り具の知識が豊富で、釣りの生き字引的存在。泉区のロックバーラグ(Rag)オーナー。シマノフィールドモニター


※テキスト・写真提供/針生秀一
 
 
PR