狙えマンガン!秋田沖のテリ釣り本番
秋田県でメバルといえば、テリと呼ばれて親しまれているオキメバル(ウスメバル)を指すことが多い。オキメバルは赤く美しい魚体と上品な食味から市場でも高い値段のつく高級魚。釣り人の間でも中深場のターゲットとして高い人気を誇っている。
秋田県沖には能代のテリ場や男鹿周辺沖、本荘沖までオキメバルのポイントが点在。ほぼ周年オキメバルを狙っている秋田港の遊漁船BIG BOY(ビッグボーイ)を取材してきた。
「オキメバルには数が釣れるポイントと型を狙えるポイントがあって、今頃だと深くて100mくらいまでの数が釣れるポイントが中心です。ここはサイズはそれほどでも無いのですが、100~150匹くらいの数が揃います」
「これからは徐々に水深が深くなっていって、全く同じ釣り方で今度はサイズを狙えるようになります。そのまま6月くらいまで釣れ続き、7月頃になるとサメに邪魔をされるようになって他の釣り物に移るというのが大体のシーズンの流れです」とは、ビッグボーイ・大坊船長の談。
沖メバルのタナに合わせてマンガンを狙う
この日もなるほど魚は多く、最初の一投目から落とせば釣れる状態。が、サイズはちょっと小さめ。満貫に掛かることも何度かあり、2時間程度で早くも40~50匹になっていた。
その後、ポイントを頻繁に移動したものの、潮止まりなどもあって釣果はいまいち。潮が動いた13時ころから再びポツポツと釣れ出し、今度は少しサイズが良くなり30cm前後が混じった。最終的な釣果は80匹から150匹。やはり、手返し良く釣り続けた人が釣果も良かったようだ。
使ったエサは小さめに切った赤タン(イカの短冊を食紅で染めたもの)がメイン。メバルのサイズが小さめで、エサも小エビなどが多いため赤タンの食いがよかった。これから水深が深くなり、テリのサイズが大きくなってくると冷凍ホタルイカなど大きめのエサがよくなる。
鈴なりの多点掛けを作り上げるには魚のタナに合わせた追い食いの誘いが重要。今頃の季節は魚の層が上下に広いので、1発目のアタリがあった後、少しずつ仕掛けを巻き上げながら追い食いさせるといい。ハリス間隔分くらいを一区切りにして、仕掛け1本分くらいまで追い食いを誘うようにする。
もちろんこれは魚の層の厚さによっても異なる。追い食いが無い場合はそれ以上巻き上げても意味が無く、逆にいったん掛かった魚をバラしてしまうリスクが上がるだけ。底の方に魚がたまっている時があれば、20mくらいの層に魚群が広がることもあるので、反応に合わせて釣ることが大切だ。
なお、過去の記事でも触れているように、オキメバルは非常に警戒心の強い魚なので、オモリをコツコツと底に当てるのは厳禁。常に底を取りながら、オモリを底から少し浮かせた状態をキープするようにする。
「仕掛けの仕様もあまりゴツいのだと明らかに釣果が落ちますね。大きなトリプルサルカンなどではなく、小さめのクロスビーズなどあまり目立たないものを使うといいでしょう」と、大坊船長。
今の季節はオキメバルに近いポイントでオニカサゴも狙える。オニカサゴはオキメバルに比べると圧倒的に個体数が少なくボウズ覚悟の釣りになるが、秋田沖は良型の期待大。オニカサゴのシーズンは大体2月一杯くらい。希望によりオキメバルとオニカサゴのリレーでも出船しているので、チェックしてみていただきたい。
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オキメバルの3枚おろし
オキメバルの煮付け
オキメバルの木の芽揚げ
オキメバルの焼き霜サラダ風
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※解説・写真協力/大坊朝生(ビッグボーイ船長)
※取材協力/遊漁船ビッグボーイ(秋田・秋田港)