釣行記

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庄内キジハタ2012シーズンをふり返る

鹿野 栄健 2021年4月7日 更新

東北の大型ロックフィッシュといえば太平洋側のアイナメ、ベッコウゾイが圧倒的な存在感を誇るが、近年、注目度が急激に高まっているのが日本海側のキジハタだ。これまでメインエリアとされてきた富山、新潟以北でも実績が増え、山形庄内エリアでも十分に狙える状況になりつつある。※2012年11月掲載の記事です。

海が暖かくなる季節がキジハタの釣期

オレンジ色のボディに碧い眼という、見栄えのする魚体が特長的なキジハタは、西日本ではアコウなどと呼ばれ、釣魚としても人気のある根魚だ。ハタの仲間は基本的には暖かい海を好むため、東北ではなじみが薄いが、近年はこれまで(釣りの対象としての)北限とされてきた新潟より北でも普通に釣れるようになり、東北日本海側のロックフィッシュゲームで有望なターゲットになりつつある。

ここでは、庄内のキジハタの開拓に力を入れて取り組んでいる鹿野栄健さんに、現時点で分かっている山形キジハタ事情を、2012年シーズンの実績を振り返りながら紹介していただいた。

キジハタゲームのシーズンは他のロックフィッシュとは少し異なり、水温の上がる夏前後がメインとなる。5月のゴールデンウィーク明けからマダイ、青物狙いのジギング、カブラで釣れ始めるが、そのほとんどが深場のリアクションでの釣果。この頃のキジハタは深場に散らばっており、ソフトルアーを使った根魚ゲームではちょっと厳しい季節。浅海のキジハタゲームが成立するのは、同じくロックフィッシュのアイナメの活性が下がり始める7月後半頃からとなる。

夏場のキジハタはスポーニング絡みで接岸。2012年シーズンの実績だと、7月下旬から8月頃までは小中型が多かったが、9月上旬頃のハイシーズンには51cmを最大に多くの40UPがキャッチされている。その後、10月、11月と釣況はゆるやかに下降するものの釣れ続き、海の状況が冬の趣に変わるまで楽しむことができるそうだ。

7月下旬から8月半ば頃までのシーズン初期は小中型が中心。8月以降、産卵に参加する中大型が続々と接岸してくる
9月上旬頃になるとシーズン盛期。腹ボテ系の良型が連発!
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キジハタに実績のあるパターンを検証

キジハタの攻略パターンについて鹿野さんは、「キジハタの場合、両極端な2つのパターンに分かれるなと感じています。一つはベイトが関係しているときの、スイミング系のパターン。スイミングに反応がいいときは、ルアーを浮かせないとキジハタは釣れません。もう一方は穴パターン。スイミングで釣れないときのキジハタは、テトラのすき間や平磯のちょっとしたエグレなど、ストラクチャーの穴攻めが有効で、これに尽きるというほど釣果が偏ります」

キジハタの場合、アイナメなどのように、ボトムを取りながらリフト&フォールで探ってくるような方法はあまり効果的ではないそう。キジハタが浮き気味の時なら、しっかり底を切って泳がせると、「ドンッ」と食い上げるようなバイトがあるそうだ。

最初に上のレンジを攻めても食わないときは、穴やスリットをシェイクなどでじっくり攻める。「キジハタはハタの仲間だけあって、ベイトがいるときはかなりアクティブなのですが、もともとは夜光性の魚。日中は穴の中などで休んでいて、目の前を通るエサにだけ反応する状態なんだと思います。だから、穴に潜んでいる魚にはリフト&フォールなどより、ベッコウゾイ狙いでやるような、ネチネチとした攻めが効くんですね」

これまでの釣果は完全にこの2パターンに集中しているということで、ロッドはスイミング幅を大きく取りやすい、長めの竿をチョイス。また、大型キジハタは根に突っ込む力が非常に強く、MH~H以上のロッドパワーはマスト。太平洋側のターゲットだと大型ベッコウゾイと同じようなトルクフルなファイトをするので、フッキングとともに一気に魚を根から離さないと、一発でバラしてしまうケースも多いそうだ。

9月9日には石巻シーバスフリークの中村さんが、今季最大51cmをキャッチ!
中村さんが使っていたルアーは、ベイトブレスのBUSGY(バグズィー)SW 3.5″。東北ロックフィッシュに対応するべく、今季完全リニューアル!ヒットカラーのバブルガムピンクについて中村さんは、「ピンクは不自然だからイヤだって人は結構多いと思うんですけど、見方をちょっと変えればくすんだパールとも言える、非常に生き物的な色です。この日は笹濁りだったこともあり、特に効果的でした。もし食わず嫌いで使っていない方がいたら、騙されたと思って試してみてほしいですね」
中村さんは51cmを釣った同日、47cmも釣り上げている。4cmのサイズ差で迫力が大分違います!

大型が多数上がり、来季以降も期待大!

庄内の磯は三陸のリアス式海岸とは異なり、開放的な磯がほとんど。キジハタも起伏のある大きな根というより、平磯のちょっとしたエグレに着いており、そういったポイントを広範囲に探っていく。中でも、潮通しがよくてある程度の水深があるポイントにはベイトも集まりやすいため、大型が着いている可能性が高いそうだ。

これまで鹿野さんはボートでの釣果が主だが、釣友には陸っぱりメインで楽しんでいる人もおり、岸からも十分に良型を狙える。また、シーズン後半は鹿野さん自身、陸っぱりメインで挑戦して、複数の釣果を上げている。エリア的には庄内南磯方面を中心に通ったそうだが、調査できていないエリアの磯やテトラ帯にもキジハタが潜んでいる可能性は高いとのこと。

今季はサイズにバラツキこそあるものの、日に5本、6本と釣果が安定。ハイシーズンには40~50UPの好サイズが連続してヒットするなど、去年までと比べて格段に釣況が上向いた。庄内のキジハタが好調になった要因について、今までほとんど手つかずの状態だったことや、気象の変化で対馬暖流の影響が強まってきたことなどが考えられるが、いずれにせよ、かなり有望なフィールドになりつつあるのは確か。今シーズンはちょっと難しい季節になったが、来季にどれだけのランカーがキャッチされるか非常に楽しみなところだ。

10月の陸っぱりでの釣果。キジハタは日中、テトラ帯のすき間など、凹んだところに潜んでいることが多い
上)ロッドは大型ロックフィッシュに対応したパワーロッド「LUXXE COASTLINE 岩鬼FII」を使用。スピニングはS80MH、ベイトならB78Hと、スイミングでのストローク幅を広く取れるロングロッドを選択。下)スイミング用ジグヘッドは大型ロックに対応できる強力なワイヤーを採用した「ボトムノッカー・オフセット」の10~14g(商品は全てがまかつ)
PROFILE:鹿野栄健

ロック&フラットフィッシュを得意とする山形在住のルアーマン。宮城、岩手に頻繁に通い、石巻シーバスフリークでは、若手・中堅のホープ的存在。がまかつLuxxeスタッフ、がまかつフックモニター、ラパラジャパンモニター、プロショップオオツカフィールドスタッフ。「釣りブロガー」にも掲載中のブログアドレスは http://triton.blog.shinobi.jp/

 

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※取材・解説/鹿野栄健

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