釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

早春の気仙沼 チョイ投げ釣りで46cmマコガレイをキャッチ!

編集部 2023年3月16日 更新

東北地方で本格的に堤防釣りを楽しむにはまだちょっと早い3月上旬、宮城県気仙沼周辺を訪れました。宮城県北の漁港でカレイやアイナメが釣れ出すまでは1か月半ほど早いとのことでしたが、見事に良型マコガレイを釣り上げました!
※2023年3月の取材記事です。

[関連]

堤防釣りのルール・マナー

[関連]

宮城県のオカッパリ釣り場ガイド



[PR]

横浜から宮城入り 三陸自動車道で気仙沼へ

日中はぽかぽか陽気になる日も多くなり、堤防釣りの動向が気になり始める頃。宮城県北の気仙沼の漁港を取材してきた。

釣り人は毎年3月に宮城県を訪れているプロアングラーの山口充さんと釣魚料理研究家の石井ちか江さんのお二人。昨年3月の釣行時は宮城県南の鳥の海で磯ガニのみの釣果だったが、今年は初めてのエリアの釣りに挑戦。
[関連釣行記]早春の亘理町鳥の海 荒浜漁港公園で実釣チャレンジ!22年3月

宿泊地である塩釜から三陸道で気仙沼入り。当地での釣りは初めてのお二人、まずは「地元釣具店で情報収集をしたい」ということで、気仙沼河童堂さんでエサの青イソメを購入しがてらお話をうかがった。気仙沼周辺の堤防、岸壁が本格的に釣れ出すのは5月のゴールデンウィーク後ということで、今年も釣況は厳しい様子。比較的実績ある気仙沼港から釣り始めてみることにした。

三陸道を気仙沼中央インターで降りて当地の釣具店「気仙沼河童堂」で情報収集
店舗近くの気仙沼港から実釣開始

気仙沼市街のすぐ近く!気仙沼港・商港岸壁へ

最初に訪れたのは、気仙沼の観光エリアからも近い商港岸壁。三陸道の気仙沼横断橋のすぐ下で、岸壁にクルマを横付けできる(工事中や港湾作業中の場合は邪魔にならない場所を選ぶこと)

エサはアオイソメ3,000円分を用意し、投げ竿2本を置き竿にしながらライトタックルで足下の探り釣りをすることにした。

気仙沼横断橋下の気仙沼港商港岸壁。仙台方面からだと三陸道の気仙沼港インターを降りてすぐ!
4本継のモバイルロッドも用意。携帯性に優れ、遠征時や電車釣行の時などにも便利

タカミヤ
4本継で、70cm程度にたためるコンパクトシーバスロッド。遠征などに便利
イソメのパックのゴミが風で飛んでしまわぬように木製のエサ箱を持参
投げ釣りのロッドは傷がつきにくいように気を付けながら置き竿に。大容量の「リチウムイオンバッテリーパック」(ハピソン)は遠征時の電源などとしても活躍
投げ竿を置き竿にしたら、ライトロッドで足下を探り釣り

冬場も釣れる癒し系クリガニGET!

2本置き竿にしてエサのチェックをしつつ、足下を探るお2人。投げ竿に釣れてきたのは・・ヒトデ。魚の食いが渋い時の定番だが、ヒトデの口にはまだ中身の入ったアサリが!アサリはカレイ類の大好物。これが居るということは、魚にも期待できそうだ。

探り釣りの方はエサを盗られるアタリもあったが、前情報の通り食いは悪い様子

石井さんが上げた竿に食っていたのはヒトデ。ヒトデが食いかけていたのはアサリで、これはココがエサも豊富な証

続いて、ヒトデより少し良い感触で上がってきたのは栗蟹(トゲクリガニ)。冬から春の三陸周辺では貴重な釣りのターゲット。去年の鳥の海で磯ガニを釣り上げているだけに、「またカニだよ~」と苦笑しながらも去年からサイズアップ。山口さんも2杯目を追加し、これはお土産としてお持ち帰り。

石井さんクリガニGET!
山口さんは探り釣りの竿の方にヒット!ライトロッドでの抜き上げは危険と判断し、たぐり寄せてキャッチ
クリガニは毛ガニの仲間の美味しい蟹。漁業権も設定されていないので、安心して狙うことができる(竿釣のみ、網カゴなどは禁止漁法になっていることが多いので注意)

三陸道の気仙沼港インター近くでエントリーしやすい場所。ただし、岸壁に大型船が接岸していたり、工事や作業中のこともあるので、周囲の邪魔にならぬようにだけ気を付けよう。
[関連釣行記]気仙沼港釣り場紹介2022 気仙沼横断橋/魚市場/コの字岸壁/大浦漁港

カレイかアイナメ等の魚類を狙って気仙沼大島へ

関東地方ではちょっと見られないクリガニに癒された後、急な風と雨に見舞われたため小休止。気仙沼漁港の海の市で休憩したのち、観光がてら気仙沼大島へ移動することにした。やってきたのは、小田の浜海岸と隣接した長崎漁港。

小田の浜海水浴場と隣接する長崎漁港。公衆トイレや駐車スペースも確保された、多くの釣り人が集まる漁港
[関連釣行記]気仙沼大島の防波堤釣り場をガイド[気仙沼大島大橋利用]

駐車スペースから歩いて長崎防波堤へ
小田の浜と田中浜が連なるワンドを島が挟む地形で、砂地に根が点在。アイナメなど根魚やカレイ類やヒラメなども狙うことができる

防波堤のキワを探ってみると、釣れてきたのはギスカジカの子供だった。カジカやアナハゼなどはこの季節のメインゲスト

終了5分前にでかマコガレイが登場

最初は様子見のため探り釣りから始めたが、「ここはいい雰囲気だね~、カレイが釣れそうだよ」と、山口さんは投げ竿も準備。防波堤先端付近は周りにきつい敷石が入っているのか根掛かりが連発。そこで、防波堤外側に投げてみると、砂泥底で根掛かりも無く良さそうな雰囲気。

エサを付け替えて何度か投入を繰り返していると、「これはカレイの喰い方だ!絶対いるよ」と山口さん。イソメが細くしゃぶられたような喰い痕は、口の小さいカレイが居食いした時の証拠なのだとか。

しかし、この時すでに15時過ぎ。このあと仙台方面に帰らないといけないため、16時までと時間を決めて、エサをたっぷり付けて勝負をかけることにした。

終了時間まで10分ほどになった頃、帰りの準備を進めながら置き竿を見ていると、片方の竿に小さなアタリが。最後にエサ替えするべきか少し迷ったものの、そのまま待つこと5分、アタリが止まり、「吐き出してしまったかな?」と思っていた所に「ガンガン」と竿尻が浮き上がる大きなアタリ!

終了5分前にきた
まさかの大型マコガレイ!

2年前の3月にも仙台港で40オーバーのマコガレイを釣っている石井さん。「2年前の時は自分で投げたけど、今回はみっちゃん(山口さん)が投げた所が良かった」

カレイは吸引型の捕食で、特に動きがまだあまり活発ではない春先の季節はもぞもぞと食うため、ハリを2本食った後で糸が弛むようなことも。アタリが止まった時点で上げてしまう判断もあった中、時間ぎりぎりまで待ったことも良かったようだ。

メジャーを当てると46cm。産卵後、回復してきた肉厚なマコガレイでした

今シーズンは東北の春の訪れも早めのようで、東北各地の投げ釣りで良型のマコガレイやイシガレイがポツポツと上がり始めている。まだ釣果の保証はないけれど、春の雰囲気を感じに堤防に出かけてみてはいかがでしょう。

石井ちか江さんの超簡単魚料理紹介

カレイの煮付けの韓国風アレンジレシピを石井さんに教えていただいた。
[マコガレイの韓国風煮つけ]
・材料:酒、コチュジャン、醤油、砂糖、ネギ
1)酒、砂糖、醬油、コチュジャンを混ぜ、鍋に入れます。
2)マコガレイの鱗と腸を取り 身に飾り包丁を入れ鍋に入れます。
3)斜め切りをしたネギを散らし、アルミホイル等で落とし蓋をします。
4)じっくりと煮込んで完成。
水を使わない煮方で、皮にもコチュジャンの味が入りお手軽な一品です。
クリガニの味噌汁も最高

[釣具店紹介]気仙沼河童堂
気仙沼周辺の釣りのことならお任せ。年1回船カレイ大会も実施している


◆記事に書けない裏話や質問への回答は無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!

YouTubeチャンネル登録もお願いします!

 



[PR]
Amazon堤防Amazon堤防釣り初心者

関連記事

早春の亘理町鳥の海 荒浜漁港公園で実釣チャレンジ!22年3月

日中の陽気がよくなって、ぶらりと防波堤釣りに行きたくなる季節になってきました。まだまだ海の中は寒いとはわかりつつ、亘理町荒浜漁港公園で投げ釣り&探り釣りの試し釣りに行ってきました!...

石巻漁港で春のチョイ投げハゼ釣り開幕!

東北各地で春の堤防釣りが好季を迎えている。宮城県沿岸も多くの釣り人で賑わう季節、神奈川在住のプロアングラー山口充さんが石巻漁港の岸壁でチョイ投げ釣りを楽しんだ。越冬した良型ハゼの釣...

6年目の3.11東北塩釜沖の船カレイ釣行[前編]東北カレイ遠征ガイド編

神奈川在住の山口充さんが今年も東北へ。3月10日は塩釜沖でカレイ釣りを楽しみ、3月11日当日は宮城沿岸を巡った。 前編は仙台湾のカレイ釣りのリポート。関東地方などからの遠征アングラ...

震災復興応援ツアーin塩竈[関東の釣り人が大型魚礁カレイ船に挑戦]

これまでも度々、塩釜に釣りに来ている山口充さんが、今回は釣友ら12人で復興応援ツアーを企画。調子が上がってきた大型魚礁のマガレイ釣りを楽しみつつ、塩釜の食を満喫した。※2012年4...

「あまちゃん」ロケ地!野田村復興釣りツアー

平成25年11月29日(金)~12月1日(日)、岩手県九戸郡野田村において、NPO法人仕事人倶楽部(山田洋司理事長)、同村(小田祐士村長)、同村商工会(中野富雄会長)の働きかけで標...

マアジの冷なますソーメン【石井ちか江の創作料理教室】

完成図 石井ちか江の創作釣魚料理教室 ~釣った魚を簡単においしく!お手軽な家庭向けレシピをご紹介!~ Vol.1「暑い時期にぴったり!マアジの冷なますソーメン」 関東地方の釣りでも...