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磯釣り・クロダイ釣り入門ガイド【5】ハリ編

2017年2月6日配信 【HOWTO】 【編集部】

クロダイ釣り(ウキフカセ釣り)、磯釣りの基本を亥飼真司さんが紹介します。

今回はハリについて説明していきたいと思います。

ロッドやリールなどタックルの花形達に比べると地味で、軽視される事が多い様に思われますが、上級者の方ほどハリにこだわっています。これは師匠の受け売りですが「ハリは魚との唯一の接点でタックルの中で一番大事」と私も何度も教わりました。

磯釣りに限らずどんな釣りでもそうですが、ハリの良し悪しで釣果が大きく変わってきます。そしてタックルを組む時に一番最初に選ぶのはロッドからでもウキからでもラインからでもなくハリからになります。 何故か?と言う理由は後程紹介したいと思います。

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クロダイ釣り入門ガイド

ハリはサイズ、タイプごとに小分けにして使い分けている

ターゲットや状況に合ったハリを選択する

ハリは魚の種類や釣り方によって沢山の種類がありますが、一般的に真鯛は真鯛バリ、メジナはメジナ(グレ)バリと魚種ごとに特化した作りになっている物が多く、クロダイだとクロダイ(チヌ)バリとクロダイ専用のハリがあります。

クロダイを釣るときクロダイ専用のハリ以外使ってはダメかと言うとそんな事はなく、真鯛やメジナのハリを使っても構いません…が、ハリのサイズや形状、太さなども色々ありますので初めのうちはクロダイ(チヌ)専用のハリを使う事をオススメします。

ハリのサイズを選ぶ時の基準として「魚とエサのサイズに合わせる」ということがあります。極端な例ですが、仮に小さな魚に対して物凄く大きなハリを使ったら魚の口の中にハリが入りづらいですし、逆に大きな魚に対して物凄く小さなハリを使ったらスッポ抜けたり、強度不足が起きたりします。クロダイのサイズが40cm前後であればチヌバリの3号前後で対応出来ると思います。

マダイ、チヌ、グレ用それぞれ魚種に合った設計がされているので、基本的には対象魚に合ったものを選べばOK

ハリの形状の見方

磯釣りのハリの形状、タイプは軸の太さ、軸の長さ、ヒネリの有無が大きな意味を持ちます。

軸が太いほど丈夫になり、大型真鯛などの大物系に対応できますが、刺さりが悪くなり、タックルバランスも太目になります。細軸は大型がくると不安が残りますが、刺さりがよく、細い仕掛けを使用できるようになります。

軸の長さは長い方が魚に飲まれにくく、潮の中でハリが回転しにくいという特徴があります。「早掛け」と付くものは口元にハリが掛かりやすいように設計されています。一方、短軸は飲ませやすいのが特徴で、口太メジナなどに特に有効です。「のませ」と名が付くハリは丸くて短い形状が多くなります。ただし、これはハリのサイズによっても変わってきます。

続いてヒネリについて。掛かりが良いのはヒネリの無いストレート針で、力をかけずに自然にハリを刺しやすい形状になります。ヒネリが有ると貫通力が弱まるため、ストレートよりしっかりとハリ掛かりさせる必要が出てくるのですが、魚がハリを横向きに咥えて走った際にヒネリがかかることでスッポ抜けしにくい特長を持ちます。経験に合わせた状況対応や好みの問題もあるので、特にこだわりが無ければ基本的にはストレートのハリを使えばいいと思います。

軸太い:強い、刺さり悪い
軸細い:刺さり良い、弱い
軸長い:飲まれにくい、回転しにくい
軸短い:飲ませやすい、回転しやすい

一例ですが、私がクロダイ釣りで使用しているハリはGRANのジークシリーズで「GRANジークチヌゼロフカセ」というハリを愛用しています。

細軸のアウトバーブタイプのハリで、掛かりが良いのが特長です。細軸ですが、クロダイ釣りで60cmクラスの真鯛が掛かってきても大丈夫です(タックルバランスや状況にもよりますが)。過去には80cmクラスの真鯛にも耐えてくれました。オススメのハリです。

GRANジークチヌゼロフカセ」(モーリス)
軽量のませタイプの短軸系チヌバリ。細軸で軽く、仕掛け全体を軽くした全層釣りにも対応。それでいて、大型に対峙する十分な強度もある

※画像・テキスト/亥飼 真司