釣行記

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ハンター塩津の離島磯ロックツアー 田代島編

塩津 紀彦 2020年12月29日 更新

牡鹿エリアの田代島&江島群島への釣行を2回にわたってお届け。初回は「ねこの島」としても有名な田代島です。激ヤバなコンディション。それでも、何とかして出してみせました!

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ニャンコの島でありマンガアイランドでもある

季節の移ろいは晩秋から初冬の装いになり、いよいよロックフィッシュもハイシーズン真っ只中って感じになってまいりました♪
今回はそんなハイシーズンに宮城の離島の磯場を2日間に亘って巡り歩いてきましたので、2回に分けてレポートします。

初日

前日、田代島の民宿はま屋さんと電話で話していると、「定期船の網地島ラインさんが今は2便体制で走っているから、日帰りで島に遊びに来れるよ」とのこと。

それではと、しばらく田代島の磯は散策していないので、久し振りの磯ロックの目的地はニャンコの島・田代島に決定です!

そして当日。今年一番の冷え込みってことで、宮城へ向かう途中はあちこちで雪模様。

急な冷え込みはシャローの魚をタフらせるのでちょっと気になりつつも、臨時定期船乗り場の石巻工業港へと車を走らせます。

午前8時。毎度お馴染みの「マーメイド」に乗り込み、いざ向かう先は田代島仁斗田港へ出航♪
※網地島ライン時刻表(不定期で発着時刻が変更されたりするので時刻は確認のうえで乗船をお願いいたします)。

乗船時間1時間20分の船旅です。

田代島がだいぶ近くなってきました。

船の上から見てもはっきり分かるくらいメチャメチャ濁ってます…。

そういえば、「ここ一週間くらいずっと時化が続き、漁が出来なかった」って、はま屋のハマさんが言ってたような…。

まぁ、なんとかなるだろうと意気揚々といよいよ上陸です。

島に到着するとさすが猫の島。さっそくニャンコ達がお出迎えしてくれました♪

ハマさんも港へ来ていたのでとりあえず島のロックフィッシュの近況を聞き情報整理すると。
①水温が高くシャローへの魚の寄りは悪い。
②水深20mラインに婚姻色の魚がいる。
③2日くらい前から急に気温が下がった。
④しばらく島周りで釣りはしていないから、釣れるかどうか不明。
⑤この2日間、水色はこれ以上ないってくらいの濁り潮。
…意外とヤバイときに来ちゃたような気がしますね…。

とりあえずまだ竿を出していないので何とも言えませんが、おそらく急激な気温の変化に伴い田代周りはターンオーバー(表水温が急激に下がって重くなり、底の水と入れ替わる現象)を起こしている模様。

そして、連日の時化も加わってダブルパンチで激濁りになった感じです…。

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粘りに粘ってようやく飛び出したのは…

「やってみなきゃ分からないよ」って事で、いよいよ実釣開始!

まずは三石崎近辺へ入磯

磯に着いて水色を観察してみると、やはりヤバイ感じの白濁り…。スポーニング絡みの今の時期の魚は水温の変化や濁りの影響で凄くナーバスになるので、最初から赤信号が点滅した感じです…。

そして悪いことは重なるもので、三石に着いたとたん、いきなりの暴風。そのため水深があるエリアは波が被り釣り不能。深場なら水温変化や濁りを嫌って避難した魚が狙えると思ったのに…orz

仕方ないので風裏をランガンして、少しでも水色の良い潮が通すエリアをみつける作戦に予定変更。しかし無情にも、あっち撃ってダメ。こっち撃ってダメ。そっち撃ってダメ。どっち撃ってもダメ。

で、ちびバイトが2、3回あっただけで、延々と良型は音信不通のまま、時は既に12時半。そして三石から学校の浜へ向かい、あちこち打ちながら大根崎下の磯場に到着。

大根崎下は点在するシモリ根が波を拡散するため溶解酸素濃度も高く、産卵に適したシャローや荒れたときに逃げるディープも隣接しているので、シーズンを通して期待が出来るポイントのひとつです。

さて、活性は激低なのは間違いなさそうです。

そうなるとバイトが、仮にあったとしてもショートバイトになってしまうかもしれません。超低活性時は喰い直しをしないので、チャンスはおそらく一回。

そんな時にはバイト時間をしっかりキープできるガルプ!素材で、一口サイズのパルスワームかパルスクローの出番です!

そして今回の場合はスポーニング絡みの魚がメインなので、スポーニング時期の魚に効果的な甲殻系のパルスクローでまずは攻めてみます。

出来る限り水深があり、水温の安定しているディープ側が狙いたいので、フルキャストでブレイクラインの外側へ投げ込み、スローテンポのリフト&フォールで誘います。

するとようやく本日初のノリそうなバイト♪

30ちょいのアイナメ君です。

難産でしたがやっと出た魚に一安心。ようやく釣れるパターンにたどり着き、とりあえずもうひとつ30ちょいのアイナメ君を追加。

「魚はいても喰わない」って状態なので、ここはひとつ粘って絞り出すしかないと判断。

トレースコースを変えたり、スピードを変えたり、リフト幅を変えたりして模索しながら攻めていると、ついにウエイトのある鈍いバイト到来!

一呼吸置いてフッキング~!かなりのウエイトに胸キュンです♪

格闘の末にやっと手にしたのは…。

51cmのビッグワン。

正に粘り勝ちです。

さて、もう一ヶ所ポイントを見て回りたかったので、魚をリリース後、即移動。

最後は仁斗田裏の磯に入って時間いっぱいまで粘ります。

ここはシャローなのでやはり反応は皆無状態…。しかしながら潮が動いた最後のタイミングで40ちょいのアイナメが顔を見せてくれて、田代島での釣行は幕を下ろしました♪

今回は濁りが入り水温も急激に下がってしまったため活性が悪かったですが、水が安定すれば沖にいるプリスポーナーもシャローへ入ってきていい釣りが期待できます。

是非、皆さんもハイシーズンの田代島で磯ロックを堪能してみて下さい!

尚、田代島を一泊二日でみっちり堪能するなら民宿「はま屋」さんに相談してみて下さい。陽気なハマさんが丁寧に対応してくれますよ♪

【使用タックル】
・ロッド:ニューロックスイーパー722EXH MGS(アブ・ガルシア)
・リール:Revo Elite IB(アブ・ガルシア)
・ライン:FCスナイパー16Lb(サンライン)
・ワーム:パルスクロー3in(バークレイ)

[田代島]

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PROFILE:塩津 紀彦

磯ロックがブームになる以前から牡鹿半島の磯に通い、50UPベッコウ&アイナメを狙っていたロックフィッシュハンター。険しい、キツイ、危険の3Kを乗り越えながら、数々のモンスターを仕留めてきた。茨城県在住。チーム・ハンター所属。ピュア・フィッシング・ジャパン、サンライン、パズデザインフィールドテスター

 

※取材・テキスト/塩津 紀彦

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