釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

真夏の夜は・・金華山沖イカルアーで夕涼み

編集部 2021年2月11日 更新

夏の船釣りの定番、スルメイカの夜釣りが各地でシーズンを迎えている。東北太平洋側の宮城、岩手も8月に入って好季に突入しており、宮城仙台湾沖も釣果に若干のムラはあるもののシーズンに入った。ここでは近年人気を集めているイカルアーゲーム「イカジギング」&「イカメタル」の釣りを紹介する。
※2016年8月掲載の記事です。

涼しくて気持のいい夜のイカ釣り

日中はまだまだ暑い日が続くものの、宮城、岩手の沿岸地域は夕方になるといくらか過ごしやすい日が増えてきた。太平洋上は夜になると海風がちょっと肌寒いほど!そんな8月の夜、TopRangeの夕涼み釣行会を取材してきた。

釣り場は金華山周辺沖。日が暮れてくる19時頃からスタート
周囲にはイカ釣りの漁火もちらほらみられた
釣り始めてしばらくすると船中1杯目が
反対側も続き、最初からイカの寄りはいいようだ
船の周りは小サバやイワシで一杯に!ベイトが豊富ないい状況

仙台湾のイカ釣りはここ数年、不安定な釣況が続いている。今季も日替わり状態でいい日と悪い日のムラが大きいのだが、この日はイカのベイトになる小魚がかなり濃く、トップレンジ丹野代表も「ここ数年の釣行会で一番期待できる」と言う状況。

表層付近はサバやシイラなどが多いため、底から50~60mがイカのレンジ。イカジグ、イカメタルに浮きスッテ類や小型エギ、イカヅノをドロッパーとして使用し、ダブルで乗ってくる場面も多々みられた。

トップレンジ丹野代表とヤマシタスタッフの工藤雄介さんはイカメタル専用布巻式スッテ「錘スッテ(ヤマシタ)」からスタート!
潮はそれほど速くなかったが、100m近く水深があったので「錘スッテ」は30号(113g)中心に使用(10~25号もラインナップ)。カラーは定番の赤白(赤帽)や赤緑のほか、イカに効果的な波長のグローカラー「490グロー」も高実績だ
ジグや鉛スッテの上にはドロッパーと呼ばれる枝バリを1、2本付けて狙った
イカメタルアシストリーダー(ヤマシタ)」
ラインとイカメタルの間に装着するだけで、カンタンにドロッパーを出せるアイテム。状況に合わせショート、ロングのシングルにダブル出し仕様、大物仕様の全4種
ナオリーRH 1.5号(ヤマシタ)
ドロッパーに小さめのエギを付けるテクも西日本方面では流行中。工藤さんはウォームジャケット搭載、490グローカラーのこちらを使用
エギと錘スッテでダブル達成
ドロッパーに浮スッテ系は外せない。この日もカラーにより乗りが大分違うようだった。写真は「おっぱいスッテ布巻(ヤマシタ)」の夜光ボディ・マイワシカラー4号
コモジグイカシリーズもノリノリ!
烏賊ジグエボⅡ(KOMO)」
イカジグの人気アイテム「イカジグエボ」。「イカジグエボⅡ」は深場でも効率よく探れるスリムタイプ。グロー、ゼブラなどフィールドで実績を積んだカラーラインナップも魅力
イカジグスリンキー(KOMO)」
「スリンキー」はテンションフォール中に横向きを維持するため低活性時にも乗せやすいタイプ。「イカジグエボ」をメインに、状況に合わせて併用するといい

アクション時はイカが乗る間を意識して作る

レンジは底から中層まで。ボトムに落として、シャクりながらレンジを探る。

スルメイカは小刻みにシャクって追わせてから、リフト&フォールで誘うと活性が高ければ乗ってくることが多い。乗らなくても焦らず、しっかり止めを入れるのが大切で、止めているとドロッパーのユラユラした動きに乗ってくることがある。また、回収時のリトリーブでも釣れるので、回収も油断しないようにしよう。

「中層に反応があったとしても、ボトムから広く探った方がメリットが大きいです。浮いている活性の高いイカだけを釣るより、底にたまっているイカの活性を上げて追わせ続けると、全体のヒットレンジを上にすることができます」
「活性が上がった時間帯、入れ乗り状態で中層で集中して釣れているような時は、ヒットレンジのちょっと下に入れて釣り続けた方が効率的ですよ」と丹野さん。

この日は潮流が程よく流れていて、釣りやすく、イカの活性も高かった。潮が速いとちょっと難しくて、潮が速い時は仕掛けが流されるためラインに角度がついて、頻繁に回収が必要になる。こういった状況の時も、回収しながら水面まで誘うことを心がけると、より多くのイカを拾い釣ることができるだろう。

【動画】シャクリと止めからイカが乗るまでの様子(ちょっと乗り方が特殊ですが)
こちらの方はドロッパーにプラヅノを付けたのが大当たり!船中トップの50杯の釣果を上げた
 
[PR]

渋い時ほど当たりカラーが重要

イカ釣りではイカヅノ、スッテのカラー選択も大切だ。スルメイカ釣りは赤白(赤帽、レッドヘッド等)が基本になるが、日によって、時間帯によっても釣れる色、釣れない色が出てくる。この日も最初は赤白系がよく釣れていたのだが、後半は赤緑色の成績がよくなった。

船中トップを釣ったのはドロッパーにプラヅノを使った人。「プラヅノは当たる確率が高いです。以前、岩手に釣行した時もプラヅノの人以外ぜんぜん釣れない時があって、釣り座の違いか確認するため別の釣り座でその人の仕掛けを落としてみたら、たちまち10杯くらい釣れて驚いた経験がありますよ」と丹野さん。

最近はドロッパーにエギを使うこともあるなど、バリエーションは豊富なので、あらかじめ色々なタイプ、カラーを用意しておくと確実に楽しめる。

丹野代表は途中、キャスティングロッドに持ち替えてちょっとだけ小型シイラとお遊び
後半の時間帯は赤緑系のカラーの乗りが良かった
丹野さんの使用ロッドは「レンジスティック84テンヤEH(TopRange)」。パワーと長さのあるテンヤロッドで、イカジギングでもロングストロークで誘いをかけやすく、それでいて乗りがよくてバレにくい
こちらは丹野さんイチ推しのニューモデル「ブリゲイド スクイッド AR(テンリュウ)」。イカメタル専用のオールラウンダー
スルメ以外のイカも。ケンサキイカ?
終盤までコンスタントに乗り続け、午前1時を回ったところで終了
釣り人の特権!沖漬けを作る人も。専用の沖漬けの元を使ってもいいし、ただのメンツユでも十分うまい

ルアータックルのイカ釣りは従来の数釣りを目的としたイカ釣りとは少し異なり、ライトタックルで1杯、1杯の重量感を楽しむ釣り。自分で乗せた!という感動が大きく、ターゲットとのやりとりを重視するアングラーに向く。最近は「あんまり釣りすぎても困っちゃう・・」という方も多いはずで、現代の遊漁事情にマッチした釣り物でもある。

かといって胴突きのイカ釣りより釣りにくいというわけではなく、イカがセレクティブで乗りが悪い時など、釣り方次第では手返しよく攻められるイカルアーの方が数を伸ばすこともある。手持ちのテンヤロッド、ライトジギングロッドなどからでも始められるのも嬉しいところで、試しにちょっとやってみたら面白さに目覚めるはずだ。

◆記事に書けない裏話や質問への回答はweb版 無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!

※取材協力/トップレンジ、ヤマリア、登竜丸

[PR]
Amazon堤防Amazon堤防釣り初心者

関連カテゴリ