釣行記

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激渋条件をスルーリグ(直リグ)で攻略!塩釜沖ロックフィッシュ

遠藤 真樹 2021年2月19日 更新

初夏のアイナメの好季に突入!ハイシーズンでも状況のシブい時はあるものだが、ハイシーズンの高活性な魚だけをイメージしていくと盛期に撃沈ということも・・。そんな低活性時に対応幅を広げてくれる、スルーリグを使った釣りを遠藤真樹さんが紹介する。※2017年7月掲載の記事です。

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ハイシーズンでも渋い状況の日 早めの対応がマスト!

宮城のロックフィッシュが初夏のハイシーズンです。宮城も梅雨入りとはいえ、晴天も多いこの時期は、海水温も安定していますので、例年シャローでのロックフィッシュが好調の時期です。

この日も塩釜のルアー船・アーネストの佐藤キャプテンと出港。七ヶ浜沖・水深3~4mの根周りと、少し深い5~7m位のポイントをメインに、魚探でベイトの反応が良いところを重点的に撃っていきます。

タックルは標準的な7ft前後のミディアムへビーからヘビークラス。ラインは12~14Lbで、ルアーはシャッド系とホッグ系の2種類を基本とし、状況に応じてローテーションします。シンカーウエイトはボトムが取りやすく、潮流の影響にも対応できる、18g前後を基本としています。

ルアーローテーションの状況判断としては、この時期のアイナメは横の動きに敏感です。つまりはシャッド系のスイミングに良く反応します。

ボトム付近に居て、上を意識しているアイナメには、シャッド系ワームでリグをボトムから浮かせ、横の動きであるスイミングで狙います。

ジグヘッドリグなどを使ってロッドをシャクり、ボトムからリグを離したら、緩やかなカーブフォールを描くイメージでロッドを立て、ラインテンションを掛けながらリグをスライドさせます。この横スライドで鰯やメロウド等のベイトを演出し、アイナメにアタックさせるというものです。

逆に、ボトムにべったりと居着いて、底のエビやカニを意識しているアイナメにはホッグ系ワームでボトムを転がすイメージのアクションで狙います。ただ単にボトムを転がすだけでなく、リフト&フォールも織り交ぜて存在をアピールさせながら変化を与えると、よりアイナメへの刺激となり、アタック率が高くなります。

この2種類のリグとルアーアクションを実釣では駆使し、良型のアイナメを狙っています。

塩釜沖のボートロック。この日は七ヶ浜エリアへ

この日は凪も良く、潮通しも良い絶好の釣り日和でしたが、アイナメの活性がかなり低く、バイトも少なめ。バイトがあってもなかなかフックアップせず、苦戦を強いられました。

状況としては、海水の濁りも無く、海面表層の水温は20~21℃で、この時期の通常の水温です。なぜアイナメの活性が上がらないのか、理由が思い当たらないのですが、恐らくは海底の水温が表層よりもかなり低く、アイナメの活性を下げているのではないかと推測されました。

アイナメの活性が低いのは致し方ないので、いかに口を使わせ、バイトに持ち込み、フックアップさせるかを考え、作戦を立てます。

そこで、よりナチュラルにベイトを演出し、バイトを誘うという戦略に切り替え、リグを一工夫しました。

ラインも12~14Lbと細めのセッティングでしたので、シンカーウェイトも14gまで落とし、ジグヘッドよりもナチュラルなアクションと、イレギュラーなアクションを演出できる、スルーリグをチョイス。

大型のアイナメに対応する「Nogales フッキングマスター リングオフセット モンスター」に「ゴブリンバット クイックチェンジャー」や「TGグレネードシンカー クイックチェンジャー」をセットし、シャッド系ワームの「アバカスシャッド2.8インチ」で狙います。

ウルトラヘビーワイヤー採用のオフセットフックに高強度リング(スイベル)が付いた「Nogales フッキングマスター リングオフセット モンスター」に、クイックチェンジャー(装着フック)搭載の「ゴブリンバット クイックチェンジャー」や「TGグレネードシンカー クイックチェンジャー」を付けるだけでスルーリグ(直リグ)が完成!

シンカーウェイトを少し落とし、ラインも少し細くするだけで、ルアーアクションがだいぶ変わり、よりナチュラルに動かすことができます。今日のようなアイナメの低活性時には有効です。

ただ、この時期の大敵であるフグが高活性です。ナチュラルとはいえ、スローになりすぎると、フグに一瞬でワームを食い千切られるので、一定以上のスピードでのスライド、スイミングアクションを心掛けています。

アクションをよりナチュラルにし、アイナメの捕食スイッチを刺激するように攻めていくと、狙い通り、バイトが出始めました。リグとアクションが今日の状況にアジャストしていると確信し、狙い続けると、しっかりと食いついてきた良型のアイナメをゲットすることが出来ました。

スルーリグに「アバカスシャッド2.8インチ」の組み合わせで低活性なアイナメを攻略

その日の海の状況、魚の状況、潮流や水温など、いち早く把握し、適したタックルはなにか?リグは?シンカーウェイトは?アクションは?と沢山のことを考え、戦略を組み立て、実行し確認していく。やはり、ルアーフィッシングは戦略性が高い釣りだということを再認識させられた釣行となりました。

スルーリグはオフセットを使うのでテキサス同様の根掛かり回避性がありつつ、軽いリグでも操作性、スポット攻略性に優れる。「Nogales フッキングマスター リングオフセット モンスター」と「TGグレネードシンカー クイックチェンジャー」ならセッティングもワンタッチなので、ぜひ試してみていただきたい

宮城の初夏のロックフィッシュは釣果も安定し、比較的かんたんに釣れる時期ではあります。リグもいまではすっかり定番となっているブラス製シンカーのテキサスリグにホッグ系ワームをセットし、リフトアンドフォールで釣るというパターンです。

しかしながら、悪い状況下でも安定して釣果を残したいのであれば、もう一工夫が必要だと思います。その日の実釣で、釣れる釣りをすることが、一番の正解となります。その正解を導く為の引き出しが多くあるアングラーが安定の釣果を出せるはずです。毎日、海の状況は違います。魚の反応も違います。実釣毎に工夫し、挑戦し、引き出しを多くしていければ、より良い成果が出せる釣りだと実感しました。

まだまだ、7月もロックフィッシュのシーズンは続きます。皆さんも色々なリグで、色々なアクションでロックフィッシュハイシーズンに挑戦して頂ければと思います。

今回は渋めの状況にシャッド系とスルーリグの組み合わせが効いたが、これからのハイシーズンに甲殻類を飽食するパターンには「ユニオンクロー3.2インチ」などホッグ系ルアーのテキサスリグももちろん有効になる
根ズレに強く、扱いやすい「VARIVASロックフィッシュプレミアム 14Lb」に「VARIVAS PEにシュッ!プロ仕様」を吹きかけることでさらに滑りが良くなり、耐久性もUP!

【使用タックル等】
■ロッド:6.9f ミディアムヘビー、7.0f ヘビー
■ライン:
バリバス ロックフィッシュプレミアム 14Lb
Nogales デッドオアアライブ フロロカーボン 12Lb
■リグ:スルーリグ
■フック&シンカー:
Nogalesフッキングマスターリングオフセットモンスター 1/0、2/0
ゴブリンバット クイックチェンジャー14g
TGグレネードシンカー クイックチェンジャー14g
■ルアー:フラッシュユニオン アバカスシャッド2.8Inch
■その他:
PEにシュッ!【プロ仕様】※ラインコーティング
偏光サングラス バリバス イコールVE-001

[遊漁船紹介] アーネスト
塩竃周辺のボートロックのことならおまかせ!佐藤尚行さんがその時々の状況、パターンを解説しながら分かりやすくガイドし、普段ボートをやらない人でもスキルアップになる。これから始めたい人向けのレンタルタックルも充実している。
■問い合わせTEL:090-3641-4621

 
PROFILE:遠藤 真樹

バスフィッシングでNBC等の大会に出場し、優勝・入賞多数。現在はサラリーマンアングラーとしてロックフィッシュ、ジギング等のソルトウォーターをメインに釣行。宮城県仙台市在住。関連メーカー:モーリス、メガバス、フィッシングサンリバー。

 

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※取材・テキスト/遠藤真樹
※取材協力/アーネスト(佐藤尚行船長)

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