小名浜シーバス攻略ガイド
陸っぱりのシーバスは、磯、河川、防波堤、サーフなど、身近なシチュエーションで楽しめるのが魅力の一つ。ここでは、小名浜エリアのおすすめスポットと攻め方を、地元釣具店のエキスパさんに教えてもらった。
※2010年8月掲載の記事です。
磯場では藻の上スレスレにミノーを泳がす
小名浜周辺は磯や防波堤、サーフなどのシーバスを狙えるスポットが連続し、ルアーファンには魅力的なエリアだ。今シーズンのシーバスは例年に比べてサイズ、数ともにかなりよく釣れているということで、トビヌケ釣具 植田店の水野店長に、磯、河川、沖堤に絞って、その狙い方を解説してもらった。
いわき市内には、クロダイやタナゴを狙える小さな磯が点在し、中にはシーバスを狙えるポイントも多い。トビヌケ植田店近くの小浜漁港もその一つで、防波堤外海側のテトラ帯から地磯にかけて、ポイントが広がっている。
小浜漁港の磯場の攻め方は、シャロー系のミノーで藻の上やテトラのキワをトレースするのが基本。テトラ周辺にはベイトのイワシが群れていることが多く、ルアーのカラーはホロイワシやレッドヘッドなどがいいそうだ。今年は、夕方4~5時のまだ明るいうちにヒットが集中するのが傾向。例年だと、マヅメ~夜にかけて、しかも大荒れの日に釣れることが多いそうなのだが、どうも年によってパターンが異なるようだ(理由は不明)。磯の水深がかなり浅いので、水位的に、満潮時刻が夕マヅメにかかる日が狙い目とのこと。
鮫川河口域のシーバスは干潮時が狙い目
小名浜港の南で海に注ぐ、鮫川の下流域も好釣り場。ここでは潮の下げ止まりから上げ始めにかけての干潮前後にヒットが集中するそうだ。これは干潮時は水が少なくなりポイントが集中するためで、水路や支流の合流点など、流れに変化があり、ベイトの集まる流芯付近にポイントは絞り込まれる。
昼夜ともに釣果は出るが、日中は特に一級のポイントからしか魚が出なくなる傾向があるので、干潮時に的を絞り、ここぞというポイントに集中して狙いたい。日中であれば、装備をしっかり固めた上でウェーディングし、おいしそうな流れの筋を狙い撃つのもアリ。
川で使うルアーは、7~9cmのフローティングミノー。シルエットの小さな、シャロータイプにヒットが集中している。また、6号バイパス下など少し水深のあるポイントでは、バイブレーションなどを使い、流芯の深いところをリフト&フォールで攻めると効果的だ。
小名浜沖堤ではテトラ周りの群れシーバスをミノーイングで攻略
小名浜沖堤では、ポイントにもよるが、テトラ脇の横引きが有効。12cm前後の表層系ミノーをテトラと並行に引くと、テトラに着いていた魚が「ガポッ」とバイトしてくる。
今年はシーバスの魚影が濃く、40~50cmの中型級がテトラ周辺に群れていて、その中に70cmオーバーの大型が混じる状況。しかも、釣れるのは朝イチだけでなく、朝に渡船してから日中の11時頃までずっと釣れ続くことも多いそうだ。また、中には沖寄りに着く魚もいるので、防波堤周辺を回遊するサバやイナダなどと一緒に狙ってみるのもアリだ。
例年のパターンだと8月下旬頃は、小浜などの磯場はそろそろ釣れなくなる頃なのだが、今年はまだまだ魚が着いているので、もうしばらく楽しめそう。今後、9月以降に期待したいのが、鮫川の落ちアユパターンだ。昨シーズンは確認しただけでもメーター級が3本出た実績釣り場なので、大型の出現に期待が膨らむ。砂地、磯場ではヒラメや青物などもいいシーズン。多彩なゲスト達と遊びながら、シーバスを狙ってみてほしい。
取材・解説/水野智一
取材協力/トビヌケ釣具 植田店