釣行記

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  • [連載]仙台湾ルアーフィッシング大攻略(プレミアム版) 第一回 ラインとシンカーの密接な関係

    佐藤 尚行 2020年8月12日 更新

    連載:佐藤 尚行さん 仙台湾ルアーフィッシング大攻略
    ※この記事は2014年4月にプレミアムメルマガで配信したものです。

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    第一回 ラインとシンカーの密接な関係

    ロックフィッシュゲームで使用するいわゆる「ヘビータックル」は、基本的にはバス用のヘビータックルを進化させたタックルです。バスフィッシングを楽しむ際にはルアーウエイトとラインの太さがとても大切で、ルアーや状況に合わせたタックルの使い分けも当たり前のように行われています。

    今回はロックフィッシュゲームにおけるルアーウエイトとラインの関係をテーマにお話したいと思います。海は淡水域に比べて水深の幅が広く、潮流も多様です。また、使うワームによって水への抵抗も異なります。水深や潮流、ルアーの種類など、色々な状況に合わせた判断が必要になりますが、そんな中、単純にシンカーの重さだけで対応するのではなく、ラインの太さとシンカーの重さのバランスをどのように使い分けるか?その考え方をご説明いたします。

    ロックフィッシュタックルもラインとシンカーの組み合わせを考えてみる

    ラインを細くすればシンカーを軽くでき、ラインを太くしたらシンカーも重くするのを基本に、微調整まで含めれば無限に組み合わせられるのが、ラインとシンカーの関係です。最近はベイトフィネスという選択肢も増えたため、関係はより複雑になっています。

    タックルセレクトには様々な要素がありますが、ここではラインとシンカーに絞って考えてみます。

    佐藤さんがテキサスリグ用にメインで使用しているボトムコップ(ティクト)。ステイタイプは12~28g、フリータイプは15~30gをラインナップする

    例えば、根掛かりのリスクが少ないのでベイトフィネスで攻めてみようというケース。「10Lbラインを使用し、水深30mを釣る場合に必要なシンカーの重さは?」と問われたら、私の答えは8~12gとなります。これが通常のボートロック仕様の16Lbで30mのポイントを攻めるなら24~30gです。

    ここでどちらが正解かと考えると、それはその時々の状況に合わせて必要性が異なりますし、そのタックルを使った時の使い勝手も釣果に大きく関係します。

    私の考えでは、どんな釣りでも出来るだけライトな道具立ての方が釣れるとは考えていますが、食っても獲れなくてはダメなので、正しい状況判断からギリギリのところを選ぶのが理想だと思っています。また、そのギリギリを狙うのも、釣りの楽しみの一つだと思っています。

    8Lbでキャッチしたモンスタークロソイ!状況次第では8Lbでもこんな魚が獲れるし、今シーズンは6Lbラインで95cm、 8.5kgのタラをキャッチし、JGFAの日本記録に認定されている

    ハイシーズンのロックフィッシュゲームでは水深5mより浅いシャローを狙うことが多くなります。シャローは浅くなっているところに水が押し寄せるため凄く流れがキツく、実はディープよりも底が取りにくいものです。そこで16Lbラインでシンカーを選ぶと21~30gが必要になります。ここでもラインを10Lbにすれば、ディープの時と同じく8~12gに軽くすることができます。

    このように10~20Lbまでのラインを使い分けすることにより、今まではヘビータックルのみで釣れる釣れないといった判断をしなければならなかったところに、より細かいタックルセレクトを加えたことで、そこに居るのに釣れなかった魚にアプローチできる可能性が出てきます。人間の都合や好みのタックルで釣れる、釣れないを決めつけてしまうのではなく、魚目線になることでロックフィッシュゲームがより深く楽しくなるはずです。

    磯撃ちでは速い潮流の中での底取りが難しい。キツい根や藻の条件も考慮しないとならない

    深めの場所では細いラインと軽いシンカーだと攻めやすいが、ターゲットの大きさにも注意が必要

    参考までに、私は間を取ってるわけではありませんが、シャローから15mまでは14Lbに18gのタックルが基本で、そこから状況に合わせたタックルの使い分けをしています。現在、16~20Lbのラインに1oz前後のシンカーを使って、ワームのカラーやタイプで状況に対応している人が多いと思うのですが、ワームの見た目の変化で釣りを展開するよりも、シンカー、ラインの使い分けを加えると劇的に釣りの幅が広がります。

    例えば、いま16Lbラインのタックルをメインに使っているとして、もしタックルを複数追加できるようなら10Lb用のタックルを加えてみてください。「ここはライン細くても大丈夫かな?」という所で使ってみると、他の人より釣れたというケースが絶対にあるはずです。

    10Lbでちょっと細かったなというなら12Lbにしてみたり、もう少し細くして限界を試したいなら8Lbと、考えながら釣りを組み立てるとロックフィッシュのゲーム性がさらに高まりますよ。そこにはラインの種類やロッドの特性なども関係してくるのですが、そちらの話はまた次回以降にできればと思っています。

    ロックフィッシュにもベイトフィネスタックルが充実し、時にタックルの使い分けも必要

    ラインはフロロカーボンのFCスナイパーかFCロックスピリット(ともにサンライン)を使っています。PEラインを使う人も増えてきているのですが、10mより浅い磯場であれば、私個人の見解ではPEはおすすめしていません。というのも、PEはラインにコシが無い分、風や潮流に弱く、フロロと同じように使うにはどうしても3gくらい重いシンカーを使わないとならないから。シンカーを重くすればそれだけ根掛かりのリスクが高まります。あと、アワせた時のスッポ抜けが多かったり、根掛かりが多くなるとラインシステムの構築が大変だったりといったデメリットも多い。ディープロック等のケースではいいかもしれませんが、それ以外ではあえてPEを選択することは無いかと思っています。

    私がガイドする時はポイントの状況やアプローチの方法など、ある程度は指示していますが、そこをどんなラインとタックルで攻めたら面白いか?なども相談してもらえれば喜んでお答えします。そういった部分も含めてのガイドですので、ロックフィッシュのゲーム性をとにかく楽しんでほしいのです。

    「潜られた~」とか「切られた~」などという言い訳もロックフィッシュの釣りにはつきものですが、その中にはタックルセレクトで獲れたランカーも居るかもしれませんよ!

    PROFILE:佐藤 尚行

    ルアー船EARNEST(アーネスト)ガイド。バストーナメントに6年間出場した経歴を持ち、海にフィールドを移した現在も新パターンの研究やターゲットの開拓に力を入れる。サンライン、ピュア・フィッシング・ジャパン、がまかつ、ティクト、メロン屋工房、和真メガネのサポートを受ける

     

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