釣行記

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エサは餌屋! 第2回「定番の活きエサを解説」

つりえさマリン 2020年8月19日 更新

プレミアム連載:エサは餌屋!
第2回「定番の活きエサを解説」

普段、何気なく買って使っている釣りエサの基礎知識からちょっとした小ネタまでを紹介する連載企画。第2回はジャチメやチロリ、ユムシの虫エサから、銀兵、ドジョウなどの小魚系までを、つりえさマリン新港店の丹野社長と和地店長に訊いてきました。

※この記事はプレミアムメルマガ連載として2013年7月に配信したものです。

虫エサはアオイソメだけじゃないぞ!

■ジャリメ

キス釣りやハゼ釣り、タナゴ釣りなどで使われるジャリメ。動きが多いエサなので、活きを保つことが重要。アオイソメの小型版といった感じで、適温や保管方法はアオイソメとほぼ一緒でOK。バーミキュライトに海水を含ませるとベタッと重くなってしまい、酸素不足でジャリメが弱ってしまうので注意。

■チロリ

チロリ虫は赤味を帯びた細長い虫で、適当な長さに千切って使う。軟らかく、傷つきやすい虫なので、マリンでは海水のみ入れて販売している。

[通常は容器に海水を入れて販売している]

―繊細なチロリの扱い方は?
「チロリはスレに弱いので、イソメの砂(バーミキュライト)は入れません。チロリがパックの中で動いてしまうと、互いに傷つけて弱る原因になるので、虫が落ち着いて休んでいる状態を作ることがベターです。本当は海岸で先端が尖っていない海砂を取って来て入れるのが一番なのですが、それはちょっと難しいので、本格的な投げ釣り師にはパーライトという園芸用の白い砂をあらかじめ用意している人が多いですね。パーライトも先に尖った部分があるので、いくらかはチロリに傷がついてしまいますが、かなり持ちはよくなると思います」

―パーライトが無い場合は?
「お店ではパックに海水を入れて売っていますが、砂やパーライトが無いときは、海水に浸すだけでも大丈夫です。チロリは適温が10~12℃くらいと、アオイソメなどに比べると高めなので、あまり冷やしすぎないように気を付けてくださいね」

[チロリを活かすのに適した「パーライト」。ホームセンターの園芸用品コーナーに売っている]
[パーライトをエサ箱に入れ、海水を浸してチロリを乗せる。チロリは勝手にパーライトの中に潜る]
 
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■イワゴカイ

干潟などでみられる天然マエバの仲間だが、こちらは輸入モノ。鮮やかな赤色で、ジューシーな体液が詰まっているのが特長。写真はかなりの上物だが、活きが落ちやすいので(入荷時からすでに劣化が進んでいる場合も多い)、温度管理して丁寧に保管する必要がある。

「酸素がかなり必要な虫なので、うちの店ではしっかり流水をして、基本的に10~11℃に保っています。水槽のクーラーが生命線ですね。釣り場へ持って行くときもしっかりめに冷やし、購入した次の日には使いきっていただくのがベターだと思います」

■ユムシ

以前はあまり見かけなかったが、マダイ、クロダイやイシガレイ、アイナメなど、大物用の特効エサとして定番化。韓国や中国などの一部では食用にする地域もあるとか。

[水を吸って膨らんだり、水を吐き出したりと、活きのいいユムシはよく動く]

―ユムシの活かし方は?
「海水と一緒に入れて、クーラーの中で冷やせば次の日までは全然余裕です。適水温は10℃くらい。ただ、ユムシはヌルが多く、水質が悪くなりやすいので注意が必要です。お店では水槽で循環しているので大丈夫ですが、循環装置が無い場合は1日2回か3回水換えが必要になるので、海水が手に入らない普通のご家庭で長く活かすのはちょっと難しいかもしれません」

[ユムシを入れた袋は、海水に酸素が溶け込みやすいように出来る限り表面積が多くなるように置く]
[釣り場に着いたらバケツなどに海水を張って活かせばOK。ただし、盛夏は水温が上がり過ぎて弱るのが早まるので小出しにして使う]

泳がせ用の活きエサ

■銀兵(活きうぐい)

ウグイの仲間の淡水魚。淡水の魚だが、海水の塩分にもある程度の耐性があるため、海釣り用のエサとしても有用。カルキを抜いた水道水にエアポンプで酸素を送るだけで、ある程度は活かすことができるため、ヒラメ釣りなどの泳がせ釣りの予備エサ、メインエサとして人気。

―銀兵の活かし方は?
「銀兵を販売する時は大きめの袋に入れて酸素を注入して販売しています。当日、釣り場まで運ぶくらいならこれで大丈夫ですが、長時間活かしたいのであれば、発泡スチロールなどの容器に携帯用エアポンプや酸素発生剤などを入れて保管するようにします」

―どのくらい活かせますか?
「エアポンプで酸素を送れば数日は活かせるはずですが、ろ過装置がないと水が汚れてくるので、水換えはした方がいいです。あと、夏場は(水を腐らせないように)水道水の塩素濃度が上がっているので、カルキ抜きにも注意が必要です。水温は22℃くらいまでなら耐えると思いますが、夏場の高水温にはバテてしまうので注意してください」

[通常は大きめのビニール袋に酸素を充填して販売。溶存酸素が薄くならないよう、表面積が広めになるように置く]
[和地店長自作の発泡スチロールイケス。といってもエアチューブ用の穴を空けて、携帯用エアポンプをガムテープで固定しただけですが]
[カルキを抜いた淡水にエアを送れば数日は活かせる。夏場は北側の日陰に置くなどして水温の上昇には注意]
[モエビ(シラサエビ)用のエビバケツ。エアポンプを入れるケースと穴がついている。銀兵を入れるにはサイズが小さいが、10匹くらいまでならこれでもOK]

■ドジョウ

メバルやソイの根魚狙いなど、昔からの定番エサ。エサに使うのは中国からの輸入品がほとんど。腸呼吸をできるため、ある程度の密度が濃くても簡単には死なないが、呼吸する水面を作ることと、水質を悪くしすぎないように気を付ける。

[ビニール袋に入れて販売。腸呼吸できるので溶存酸素が低くなっても耐えられるが、水面はしっかり確保すること]

■ミミズ

渓流釣りをはじめとした淡水魚やウナギ釣りには欠かせないミミズ。現在は養殖ミミズのバリエーションが豊富になり、定番のシマミミズからドバミミズのように太いタイプのミミズ(ドバミミズとは別種)などが出てきている。パッケージのまま冷蔵庫などに保管すればよいが、マリンのお店では1日おきに箱の上下を入れ替える。これは、放っておくとミミズは箱の下の方に溜まる性質があり、ダンゴ状に固まったまま何日も経つと弱りやすくなるため。

[冷蔵庫の中のミミズは、箱の上下を毎日入れ替えるだけで長持ちする]
[このように袋の底にはミミズが固まっており、ミミズ同士が絡まって弱る原因になる。箱の上下を変えることでミミズをシャッフルし、活きを保ちやすくしている]

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つりえさ倶楽部マリン

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