エサは餌屋! 第9回「アオイソメなど虫エサや活きエサのエサ付けバリエ!」
つりえさマリン
2020年12月13日 更新
プレミアム連載:エサは餌屋!
第9回「活きエサのエサ付けバリエ!」
普段、何気なく買って使っている釣りエサの基礎知識からちょっとした小ネタまでを紹介する連載企画。今回は活きエサのエサ付け方法のバリエーションについて、つりえさマリン仙台新港店で訊いてきました。
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虫エサ系 ~投げ釣りの場合~
【アオイソメの房掛け】
エサ落ちを防ぐために、アオイソメは頭の硬い部分にハリを通す。口からハリを通す場合と口を避けて頭の横にハリを通す場合があるが、ここでは口から通す方法を紹介します。
[エサ付けの手順]
口からハリを刺す。
頭の上の方を避けるように、腹側か横からハリを抜く。同じようにして最低でも3匹以上を房掛けする。
※頭頂部に刺してしまうとイソメが死んでしまい動かなくなってしまうので×。
※頭頂部に刺してしまうとイソメが死んでしまい動かなくなってしまうので×。
長いイソメが混じっていて、抵抗になるのがいやな場合はハサミなどで切って整える(切らなくてもOK)。
大物狙いでは大きめのハリを使い、ハリに掛けられるだけイソメを付ける。
【アオイソメ&イワゴカイMIX】
アオイソメの動きとイワゴカイのニオイ(汁)のダブル効果に期待。エサ保ちのいいイワがストッパーになって、投げた時のエサ落ちを防ぐ。
[エサ付けの手順]
アオイソメを房掛けにした後、イワゴカイの頭の硬い部分をハリ先に刺して留める。
【イワゴカイの通し刺し】
切れ目からたっぷりと出る体液のエキスと強いニオイでアピール。ハリは硬い頭の部分から刺すが、頭の先端を切ってからハリを通し刺しにすると体液が出て集魚効果に期待できる。仙台のマムシ、関西のホンムシも同様。
[エサ付けの手順]
イワゴカイの頭の先をハサミ等で切る。
切り口からハリを通す。
ハリをゴカイの中に通し、ハリのチモトまでこき上げれば完成。
【アオコガネのちょん掛け】
大型のアオコガネは1匹をちょん掛けか通し刺しにする。ハリの付け方はアオイソメと同じで、頭の硬い部分からハリを刺し、脳中枢を傷つけないよう、体の横か腹側からハリを抜くようにするといい。
【ユムシ1匹掛け】
マダイやイシガレイ等の大物釣りに欠かせないユムシ。ユムシは水を吸うと大きく膨らむが、投入時に膨らんでいると大きな抵抗になるので、指で水を出してから投入するといい。
[使用するハリ]
写真は大物投げ釣り師御用達の「ユムシコウジ(がまかつ)」。丸セイゴの形状をベースにユムシ用に改良を施した。一番小さいのが16号で大きいのが20号。アオイソメやイワゴカイの房掛けなどであれば16号、ユムシを使うときは20号を選択する。
[エサ付けの手順]
ユムシの端からハリを通す。この時、「毛」のある側(割れ目が無い側)にハリを刺す。
通し刺しのような要領で、ユムシにハリを通していく。
ハリのチモトまでしっかりこき上げて、ハリがすっぽり隠れるような感じになればOK。
【ユムシイイダコ仕様】
ユムシを1匹掛けにしてこき上げ、その下に3~4匹ほどのアオイソメを房掛けにしたもの。その見た目からタコユムシなどとも呼ばれる。イソメの動きとユムシのボリュームでアピール。高活性な魚にイソメを食われてもエサ保ちの良いユムシが残るのでヒット率もUP↑イシガレイやアイナメなどの良型専門で実績があるエサ付け方法。
虫エサ系 ~船釣りの場合~
【アオイソメ1匹掛け】
中太のイソメ1匹を半分に切って1本のハリに付ける方法。最もコンパクトなエサ付けで、口の小さいカレイなどにも吸い込みやすい特長がある。大型魚礁のマガレイ釣りなどにおすすめ。
[エサ付けの手順]
ハサミなどを使い、イソメを真ん中で半分に切る。
まずは尾の方の切れ目からハリを通し、イソメが真っすぐになるようにチモトまでこき上げる。
頭の硬い部分をハリ先にちょん掛けにする。
イソメの頭の部分がストッパーの役割を果たしてエサ落ちを防ぐ。
タラシが長くなかなか食いこまないような場合は、ハサミ等で適当な長さに切り揃える。
【アオイソメの縫い刺し】
ダンゴ付けとも呼ばれ、カレイや根魚狙いでは定番の付け方。丸くコンパクトにまとまるので、食いこみが良い。尾の垂らし具合を調整しやすく、途中でエサを盗られるなどして小さくなったら、適量を付け足せばOK。
[エサ付けの手順]
頭の硬い部分付近にハリを刺して抜く。
1回刺した場所から1~2cmくらいの所にハリを刺して抜く。
同様にイソメの側を少しずつずらしながら、ハリでイソメを縫うように刺していけば完了。
【イワゴカイ通し刺し】
イワゴカイはアイナメやナメタガレイ狙いなどでかなり実績があり、根周り五目などではアオイソメと一緒に試したいエサ。エサ付け方法は、1匹丸ごとだとちょっと大きすぎるので、ハリに合わせた適当な大きさに切ってから通し刺しにして使う。
【アオイソメの房掛け】
根周りの大物カレイ狙いなど、エサにボリュムを付けたい時は3~4匹のアオイソメをふんだんに使って房掛けにする。硬い頭の部分にハリを通して尾の部分は切り取ってしまう贅沢な使い方だが、三陸の型狙いなどではこれが一番効果的。
[エサ付けの手順]
投げ釣りの房掛けと同じで、アオイソメの口の部分からハリを刺して、横側か腹側からハリを抜く。
ハリとエサの大きさに合わせて、3~4匹ほどを房掛けに付ける。
エサのタラシを適当な長さに切り揃える。この時、重要なポイントが長さをバラバラにすること。イソメの動きに自然と変化ができ、誘い効果がUPする。
【アオイソメとイワゴカイのMIX】
アオイソメを房掛けにした後にイワゴカイを付けたもの。硬いイワゴカイがストッパーになりエサ保ちが良くなるのと、アオイソメの動きにイワゴカイのニオイ効果が加わるメリットがある。
泳がせ釣りのエサ付け
【銀兵のエサ付けバリエーション】
ヒラメ釣りや活きエサ五目など、泳がせ系のエサ付けを「活きエサ・銀兵(GINPEI)」を例にご紹介。銀兵はイワシに比べると丈夫だが、イワシやアジなどにも同じ方法で応用できる。
アゴ掛け:口の中から上アゴにハリを掛け、夜光玉でハリを固定する。エサが弱りにくく、ハリ掛かりもいい定番の付け方だが、若干ハリが取れやすいのが難点。
鼻刺し:鼻孔に合わせて左右にハリを抜き、夜光玉でハリを固定。泳ぎがよく、比較的抜けも少ないおすすめのエサ付け方法。
[夜光玉の効果]
夜光玉でハリを留めておかないと、写真のようにチモトの方までハリが刺さってしまう場合がある。これだと活きエサの目にハリが刺さってエサを弱らせたり、ハリが抵抗になって泳ぎが悪くなるなどのデメリットがある。ハリの向きによってはハリ掛かりが悪くなることも。
[孫バリを使う場合]
孫バリ背掛け:背側の真ん中よりやや後方に孫バリを刺す。エサを弱らせずにエサ付けできる基本の方法。
孫バリ腹掛け:肛門の後ろあたりに孫バリを刺す方法。ターゲットが腹側からエサを食ってきた場合にヒットする率が上がるが、エサが弱りやすく、泳ぎ方に影響しやすい。なお、肛門より前にハリを刺してしまうと内臓を傷つけてエサの弱りが著しく早まるので注意。
孫バリの簡単な作り方
ケブラー糸を使った孫バリの出し方。親バリに3回転ほど輪を作って締めこむだけでOK。締めこみ部分をちょっと緩めると外れるので、付け替えなどの時に扱いが容易なのも特長(編み糸系であればPEラインなどでも作れる)。
[手順]
(あらかじめ、孫バリ用にケブラー糸にハリを結んでおき)親バリの軸にケブラー糸を添わせ、孫バリを出したい長さにケブラー糸の位置を合わせる。
写真のように、親バリの軸に対してケブラー糸で輪を作る。
作った輪を締め込む。
軽く輪を締め込んだら、もう一度同様にして輪を作る。
2回目の輪も締め込む。
3回目の輪を締め込む。
最後に3つの輪をしっかりと締め込む。ハリスとケブラー糸を引っ張って緩まないか確認し、ケブラー糸の余分な端糸を切れば出来上がり。