釣行記

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三浦明の船宿でしか聞けない話☆第10回 オキメバルは船長の腕の見せ所 後編

三浦 明 2022年2月9日 更新

三浦明の船宿でしか聞けない話
シリーズ第10回 オキメバルは船長の腕の見せ所 後編

~直結仕掛けを生んだ南三陸の名物船長に、船上や帰港後の座談会で常連さんたちに教えている内容を語っていただきました!~

※この記事は釣り河北プレミアムメールマガジンの連載企画で2013年12月に配信されたものです。

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今回のターゲット=オキメバル

オキメバルは船長の腕の見せ所 後編

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これから2月頃まで楽しめるオキメバル釣り。前回は基本的なテクニックを解説しましたが、今回はよりマニアックな応用編です。

―オキメバル釣りは船上の共同作業。
潮がそれほど速く無く仕掛けの再投入が可能な状況で、群れを散らさず上手に数を伸ばす方法として、(潮が緩く同じポイントで釣っている場合)常に誰かの仕掛けがポイントに入っているようにすることです。自分だけ来たからといってすぐに上げるのではなく、隣の人の竿にアタったあたりで上げてもらうと本当はいいんですよ。可能であれば3人くらいで、他の人が落としたら上げて、自分が落としたら隣が上げてというふうに意識して、交互に竿を入れながら釣っていくのが、群れをバラけさせず最高ですね。うちによく来ていてメバル釣りを知っている人は、そういうチームワークの必要性も分かっている人が多いですね。やっぱりメバル釣りの場合は最低でも8人くらい、人数が多い方がいいですね。あまりに多すぎるとトラブルが多くて大変ですけど。

―電動リールと手巻きリールの優劣について。
最近は8割がた電動リールですが、オモリ50号の釣りですので手巻きでもできます。手巻きリールだとジギング用の(パワーハンドルが付いた)巻き上げ力のあるやつだと、とにかく巻き上げが速くて、がんばって巻けば電動の倍くらいのスピードで上がってきます。マンガンに掛かっていてもスピードが落ちないからとても速いですね。でもやっぱり今は8割は電動です。ボディが小さくてもモーター性能が良くなって、価格も安くなったからいいですね。

―オキメバルの生態について。成長が遅く、年度ごとの個体数変動が大きい。
震災後、ヒラメやタラは爆釣していますが、オキメバルの場合そのような急激な変化はないですね。成長が遅くて、みんなが釣っているのは大体が生まれて4年くらい経っているやつです。去年やっていて17cm、18cmくらいの小さいのが結構見えれば今年も期待できるんですが、あんまり小っこいのがいなかったですからどうでしょうか。

あと、オキメバルは意外と回遊をする習性があって、日本海から津軽海峡を回って南下してきたりもすると言われています。だから、急にバッと群れが居なくなったりもあります。刺し網漁をしている人に聞くと、たまに砂地で群れで掛かると言いますので、やはり群れで移動しているんだと思いますね。根魚と言いますが、回遊しながら居心地のいい所を探して住むようなイメージですね。一杯いたと思ったら急に居なくなったり、さっぱり居ないと思ったら群れがバンッと入ってきたりする。分からないもんですよ。

―オキメバルは普段なにを食ってる?
色々食ってますが、エビみたいなやつを吐き出すことが結構多いですね。メバルとかソイの仲間というのはほとんど上に上がってくるとエサを吐き出します。食性の調査なんかではダイバーが潜って海中で魚を殺して調べたり、なかなか調べにくいようです。あと、春先は早いもので2月頃からイサダ(アミ)が入ってくるから、イサダが来るとオキメバルはだめです。海一杯にイサダになって、それしか目に入らなくなる。

―南三陸沖のオキメバルポイントについて。
比較的浅いところは小さめが多い傾向があります。潮の状況が良ければ沖の深い所にも行けるのですが、これからの季節は状況によりますね。ポイントに入ってメバルが小さかったら大きいのを狙って移動して、とにかく大きめのを釣らせるようには考えています。南は江島周辺から北は大船渡の手前まで幅広いポイントを攻めていきます。

―オキメバル釣りについて一言。
オキメバルはカレイなどに比べて腕による差がつきにくいので、船頭に任せてもらえばまずまず釣らせられますよ。食ってうまいし、赤い魚で普通に買おうとすると相当高い魚なので、人気がありますね。

深場のタラ釣りや五目釣りの乗合船などで出船している、三浦屋・明丸
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※「つり具販売」コーナーに各種仕掛けあり。
PROFILE:三浦 明

南三陸町志津川湾・戸倉漁港の三浦屋船長。独自のカレイ釣り理論を持ち、長年にわたり東北カレイ界をけん引してきた。三陸の船長業のかたわら、仙台湾のマガレイ釣りにも積極的に通い込み、マコガレイ、マガレイの両面からカレイ釣りを探究してきた。考案した「直結仕掛け」は東北のカレイファンなら知らない人がいないほど有名。

 

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