釣行記

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桧原湖ワカサギ最盛期 こたかもり沖エリアで600匹の好釣果!

佐藤 竜一 2020年10月26日 更新

2016年も安定した釣況で賑わいをみせている桧原湖の氷上ワカサギ釣り。佐藤竜一さんは弟の浩司さんと兄弟で釣行。部分解禁の禁止区域指定が解けたばかりのこたか沖エリアで600匹の釣果を上げた。

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佐藤竜一さんはこたかもり駐車場から沖へ一直線。湖中央付近のポイントに入った

こたかもり深場の実績ポイント 条件に恵まれ、ほぼ終日釣れ続く

放流事業の効果などもあり、魚影が安定している今季の桧原湖。結氷の遅れで部分解禁が続いていたが、全面解禁になった直後の2月19日、佐藤ブラザーズは早速解禁した沖のエリアへ向かった。

入ったポイントは昨シーズンにも好釣果を上げている、こたかもり沖の水深20m前後のエリア。ほぼ湖の中央に位置し、こたかもりワンドからはちょっと遠くなるが、地形的にワカサギの集まる実績ポイントだ。

「解禁したばかりでほとんど荒れていないうえ、平日で人も少なく釣りやすい条件がそろっていました。魚影を見つけてからはほとんど群れが散ることもなく、1日中釣れ続いたのが良い結果につながりましたね」と竜一さん。

通常は「桧原の食い渋り」といって12時過ぎにパタリと食いが止まることが多いのだが、この日は14時半くらいまで途切れずに釣れ続いた。普段なら食い渋りの時間に仕掛けをメンテしたり、休憩したりするのが、仕掛けも交換せずにずっと釣れ続いた。

魚探を見ると底から5mほど上まで反応あり
朝からずっとアタリが止まらず絶好調
浩司さんにもほぼ同じペースで釣れ続いた
氷穴には100均で売っている曲がるまな板(黒色)をセット。コントラストになってラインの細かい動きが見えやすくなる
リールはダイワの「クリスティアワカサギSRリール」。穂先はクリークの「HB-02」とシマノの「ワカサギマチックシステム穂先SHS-01」。「HB-02」の方はしっかりした胴でありながら、先が軟らかい絶妙な調子に仕上がっており、深場で重いオモリを使ってもしっかりアタリが取れる。「SHS-01」はグラス素材のやや乗せ調子で非常に釣りやすい。

ラインは「クリスティアワカサギPEⅡ(ダイワ)」の0.15号。アタリが小さく繊細な桧原湖のワカサギ釣りではラインの太さも重要。手返しを考えても糸は細ければ細いほど有利になる

釣り方は6~7gくらいの重めのオモリを使ったミャク釣り。重めのオモリでしっかり誘い、リアクションで口を使わせる釣りで終日釣れ続いた。「いつもは7gのオモリを捨てオモリ式にして、その上の1.5~2gのオモリを付けて食わせたりするんですが、この日は軽めのオモリを付けた方がおもわしくなかったですね」

釣果を伸ばす上では、食いが立った状態が続き、多点掛けを狙えたのが大きかった。アタリがあって魚が掛かってもすぐには巻き上げずに放置しておくと、暴れたワカサギの動きが誘いになって追い食いしてくるのだ。

「本当に食いがよくて多点掛けで数を伸ばせました。水深が20mほどもあると上げ下げしただけで手返しが悪くなりますので、一度に複数釣れるのは大きいですよ。なかなかこんなことは無いのですが、多点掛けを狙っていかないと1日で500以上の釣果にはなかなか届かないと思います」

仕掛けはハヤブサの「瞬貫わかさぎ」。底から5mくらいまで浮いている魚もいたため、仕掛けは2個を連結して使用すると良かった。

「瞬貫わかさぎ」はチモトに暗い所で光る夜光留やケイムラ留が付いている仕掛けで、これも深場のポイントにマッチした。竜一さん600匹に対し浩司さん575匹と25匹差を付けたのだが、釣り方、手返しなどほとんど同じ。弟さんは片方が素バリの金バリだったのに対し、竜一さんは2本ともケイムラ留めを使っていたのが釣果の差につながったようだ。

仕掛けはハヤブサの「湖翔ワカサギ瞬貫わかさぎ」シリーズ0.8~1号。「秋田キツネ」、「段違いハリス2段」、「段違いハリス3段」はケイムラ留め、「段違いハリス3段MIX」はケイムラと夜光のミックスで、光の届きにくい深場で特に効果的。広い範囲に反応がある場合は、広い棚を探るために仕掛け2つを連結。ケイムラ留めとMIX留めなど違う種類を合わせて使用
桧原湖は毎年小さいサイズも多いのだが、アベレージ7cmくらいで大型も混じった
オモリは「VARIVASワカサギ専用四面長オモリ(モーリス)」の6g。細長い形状で沈みが速いため、糸がヨレにくく、手返しUPに大きく貢献。魚探でもわかりやすいのも特長。長オモリはバス用のタングステンでも代用できるのだが、ワカサギ専用品は下バリを付けられるのが◎
エサは紅サシ。食いが立っているようならエサ保ちをよくするため頭の硬い部分に刺して尻尾を切る。逆に渋い時は真ん中に刺して両側を切るのがおすすめ。ブドウ虫は寄せエサとして、仕掛けの上にブドウ虫ハンガーで刺し、両端を切ってエキスが出るようにして使う

氷上ワカサギ釣果アップのポイントまとめ

氷上ワカサギの釣果を良くするために…、まずは釣り場に入る前に状況をしっかり把握しておくこと。こたかもりであればレストランで最近の釣況を確認する。例えば「何メートルくらいでよく釣れているか?」「釣れている仕掛けの長さは?」「エサは?」といった基本的なことをチェックしておこう。

2つ目が穴探しを妥協しないこと。食いのいい朝の時間帯に多少時間がかかったとしても、一度テントを張ってしまうとなかなか移動できないうえ、もし移動するとなった場合の時間のロスを考えたら、トータル的には穴探しに時間をかけた方が得。穴探しも上達してくると魚探に映る魚影から、すぐに居なくなる魚影と残る魚影を判別できるようになる。佐藤ブラザーズらサーチのメンバーは毎回30個くらいの穴を開けるのも普通だとか。

あと、もし可能であればプレッシャーの少ない平日に釣行してみてほしい。実は翌日2月20日の土曜日にも同じポイントに行ったのだが、翌日は同じ穴でも400匹ほどの釣果だった。魚影はほぼ同じかむしろちょっと濃いくらいだったが、周りにテントが多数集まっていたことが大きく影響した。同じポイントにテントが多くなるとワカサギが他の人のエサにも誘われて散ってしまうので、どうしても数は落ちてしまう。

これから3月に入っても桧原湖の氷上シーズンは続くが、春が近くなると水が浮いて足元が悪くなる日が増えてくる。長靴はショートブーツなどではなく、深いタイプの防寒ブーツを用意。浮いた水が凍ってスケートリンクのように滑りやすくなる時もあり、着脱できるスパイク、アイゼンなども持っておくと安心だ。

今シーズンは結氷が遅れ、また春も早めに訪れそうなので、いつもの年より少し早く氷上シーズンが終わってしまう可能性が高い。3月に入っても当面は大丈夫とみられるが、これから計画している方は早めの釣行をおすすめします。

寒いのでお湯を用意してコーヒーやカップラーメンが最高。この日は釣れ続いて休憩時間がほとんどなかったが、ゆっくりペースであれば鍋焼きうどんなどを楽しむのもイイ
おすすめなのが100均で売っている網。冷え切ったパンなども、軽く焼いてホットな状態で食べられる
終始ハイペースに釣れ続き600匹の好釣果
こたかもりレストランで釣果報告と記念撮影。釣行時は駐車するついでに情報も収集しておくといいだろう。
【釣り場情報】こたかもり(福島・北塩原村)
■遊漁券:日釣り700円
■駐車場除雪協力費:800円(3回行くと1回無料!タグは失くさぬように)
※その他、レンタルタックル、レンタル小屋各種あり。
■TEL:0241-32-2334

たくさん釣れたら軽く塩水に浸けて一夜干しが最高だ

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PROFILE:佐藤 竜一

ロックフィッシュを中心にシーバスやフラット、ワカサギなどもマルチに楽しむ。フィッシングクラブSearch所属。佐藤兄弟の兄ということでクラブ内ではアニキなどとも呼ばれている。サポートメーカー:フィッシュアロー、ヤマガブランクス

 

※写真・解説/佐藤 竜一
※取材協力/こたかもり(福島・北塩原村)

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