いわきの渓流でヤマメ好反応[福島浜通り渓流ルアー]
春から初夏の気候になり、トラウト達の活性も急上昇!ルアーへの反応もよく、渓魚をルアーで狙うには最高の季節になった。海釣りのポイントだけでなく渓流釣り場も豊富ないわきからの渓流レポート。
あざやかな緑に包まれ すっかり渓の季節!
新緑がまぶしい初夏の候に誘われ、普段は海釣りメインという人も自然と渓流に足が向く季節になった。今回紹介するいわき市は、小名浜港を中心とした海釣りの印象が強いが、実は隠れた渓流スポットの宝庫でもある。震災後は釣りどころではなかったが、最近は渓流で釣りをする人も増えているそうだ。
5月14日と15日の両日、トビヌケ釣具植田店主催のトラウトセミナーが行われた。場所は鮫川支流の入遠野川、遠野オートキャンプ場周辺。同店の水野店長は、「セミナーということで、十分な駐車スペースがあり、川に入りやすい釣り場を選びました。入遠野地区へは遠野バイパスの御斉所峠付近から入ります。今の時季、キャンプ場より下流は田んぼの濁りが入っているので厳しいですが、季節がよければ下流も釣れますよ。また、キャンプ場より少し上流の入定周辺も川幅がちょっと狭くなり、ポイントの多い区間。ただ、入遠野ダムに続く林道は震災による崩落で行き止まりになっています。入遠野ダムより上流も流程が結構長く、こちらはイワナが有力です。所々にがけ崩れなどあったりするので釣行の際は気を付けましょう」
入遠野に入らず、そのまま鮫川本流を釣るのも手だが、5月17日現在、遠野バイパス(石川線)の御斉所トンネルより上流側に崩落による通行止めがあり、上流域へは反対側の国道から回り道しなければならない。鮫川の上流域では小松川が比較的に入渓しやすく、魚も濃いためオススメ。鮫川下流域で分岐する四時川も水質がクリアで雰囲気のいい川。渓谷のある上流部より「田人おふくろの宿」周辺の中流域がよく、チャラ瀬や落ち込みを狙うとヤマメ中心に釣果が期待できる。ここは水質がよすぎるためか魚の警戒心が強めなので、マヅメや笹濁り時を狙うといい。
自然渓流でトラウトを覚えるには最高の季節
セミナー参加者は渓流の流水下での釣りに不慣れな人も多かったため、比較的扱いやすいスプーンを使って、まずは渓流の釣りに慣れてもらった。「釣り方はアップクロスで釣り上がるのが基本です。タダ巻きでもいいのですが、軽くトゥイッチングをかけたり、底付近をズル引きするのもありです。初心者の方にはクロス気味に投げて、ドリフトさせながらポイントを通す感覚を覚えてもらいます。それでも攻めきれない場所は、立ち位置を上流に移して、ダウン~ダウンクロスで攻めます」
スプーンのカラーは水色が澄んでいればシルバー系、マヅメや濁りならゴールド系を基本に、状況に応じて多様なカラーを使い分け。スプーンの他にも、堰堤のプールなどの大場所ではレンジコントロールが可能なD-コンタクト(スミス)なども効果的だそうだ。
いわき周辺は海、渓ともに素晴らしい環境に恵まれ、関東方面からのアクセスにも優れる人気エリア。震災の影響により、最近はヤマメの釣果が中心で海の情報は少なくなっているが、例年であればアイナメ、カレイやクロダイ、タナゴがよくなり、ルアーのシーバスも釣れ始める頃。実際、お客さんの中には釣りが可能な場所で試しに竿を出し、40cm台後半のアイナメや30~40cmのクロダイを釣った人もいるそうだ。
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取材・解説/水野智一
取材協力/トビヌケ釣具 植田店