釣行記

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絶景の磯釣りスポット!笹川流れのクロダイ

編集部 2021年1月7日 更新

東北日本海側や新潟の各地でクロダイの磯釣りが好シーズンを迎えている。順調にのっこみ期を迎えた新潟・笹川流れを、仙台市の亥飼真司さんに同行して取材してきた。

2015年5月12日、新潟県桑川漁港のたけよし丸で磯に渡った
釣り場に選んだのは桑川漁港南エリアの沖磯「大岩」。乗っ込み期の実績は高い
沖合いに粟島を望む

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東北、新潟の磯釣りはこれからがハイシーズン

砂浜と奇岩が織りなす名勝の地として知られる笹川流れはクロダイ釣り場としても高い実績を誇り、浅場から深場まで多くのポイントがあることからのっこみの初期から長期間にわたり磯釣りを楽しめる。

取材で同行した亥飼真司さんは笹川流れに足しげく通っているという釣友の三井さんとともに竿を出した。笹川では今回渡礁した「大岩」より南側が南エリアと言われてシーズンが早く、北エリアはこれからのっこみが盛期を迎えるという状況。

渡礁したのは、南エリアでも人気の高い大岩
大岩の全景
コマセ作り開始。最初にブロックオキアミを解くが、ある程度、エビの姿を強調するためあまり細かくし過ぎないのがポイント
ブロックオキアミの下ごしらえが完了したところ。亥飼さんは基本的にオキアミ主体に使うスタイルで、普段はあまり配合エサを加えない
まとまりと遠投性を重視した配合エサを選択。ともにアミノX配合の「アミノXグレ遠投」と「グレジャック白」(ダイワ)を使用した
この日は風が強くなる予報だったので、まとまり、遠投性を強化するため「アミノXグレ遠投」を使った
若干の濁りがある中、水色に合わせるため「グレジャック白」をセレクト
2種類を混ぜ合わせているところ。これだとまだ粉っぽい
海水を適度に加え、ベストな湿り状態に調整する。まだオキアミが少し凍っている場合は、解凍具合も計算して水を加える
粉っぽさが無くなり、ベタベタとしない、ほどよい仕上がり
最近、笹川流れに通っていてポイントを熟知している三井さんとポイントを確認
地方向きの釣り座で釣り開始。潮は北向きの下り潮

笹川流れの磯は砂地が主体で、そこにポツポツと根が点在する地形のポイントが多い。なので、コマセを効かせた範囲を足下から遠くまで広範囲を探るのが効果的。

この日のポイントの水深は全体的に1本半(7~8m)くらい。風が強くなる予報だったが、風裏側のためそれ程問題はなく、釣り始めは北向きの下り潮が速い、なかなか良い条件だった。

エサ盗りはフグやイナダ。フグはそこそこいる程度だが、イナダはかなり活発。エサ盗り対策として、足元からコマセを効かせてイナダを浮かせ、反転流と潜り込む潮を使って底のクロダイにコマセと付けエサを届けるようにした。

「VARIVAS トリビュート 磯・サスペンドタイプ」でゆっくり馴染ませながら中層から底を探っていく。釣り方はウキ止めをつけない全層釣法。釣り始めからしばらくはイナダが釣れていたが、少し時間が経つとエサ盗りがボラに変わり状況変化。足下から自然に流し込み、陸寄りの沈み根付近から1枚目の45cm級を釣り上げることができた。

エサ盗りはフグやイナダで、特にイナダがうるさい状況
エサ盗りがいなくなり緊張が走る。コンディションが整ったと思った瞬間、亥飼さんにヒット!今までとは違うウキの沈みに本命を期待
慎重にネットインしたのは45cm級のなかなかのサイズ。午前7時半頃だった
乗っ込みを間近に控えているため、お腹はパンパン。お尻はまだ赤く腫れていない状況で、盛期まであと少しといった感じ
メインラインは「VARIVAS トリビュート 磯」のサスペンドタイプ。サスペンドは複雑な潮流の中でも中層から底層をしっかりと探ることができる
ハリスは強度、耐摩耗性に非常に優れたフロロカーボンの「VARIVAS ハードトップ磯 プレミアムハリス」1.5号。亥飼さんはハリスの潮なじみを良くし、強度を安定させるため、ハリス長を4mほどとちょっと長めに取るようにしている。「竿先からリールくらいまでの長さです。扱いにくくないか?と聞かれることがありますが、ウキが竿先に絡むようなこともほとんどなく問題はありませんね」
ハリは全層釣法の軽い仕掛けに向く「GRAN ジークチヌ ゼロフカセ」の3号
ウキは潮の流れの中でも安定し、遠投して広範囲を探るのにも適した「UZAWA D-Flatz 74(キザクラ)」のP-J6。ウキ止めを付けず、ガン玉はG7号の2段打ちで潮に馴染ませた
1匹目を釣った後、「D.SUSⅡ」&「ディンプルSP」(キザクラ)の二段ウキにチェンジ。ともにサイズはBで、上に出るアタリは小さめだが、下の潮をつかんで狙いのタナをダイレクトに攻める作戦

本命を1枚手にしたところで二段ウキにチェンジ。のっこみで寄った魚が群れているであろうポイントをダイレクトに攻めて2枚目を狙った。ただ、この後は潮が止まったこともあり苦戦。南向き、沖向きと広範囲に入っている根を探ってみたが、エサ盗りも多く、ウキは元に戻した。

2枚目は、潮止まりから徐々に流れ始めた正午頃にヒット。足下付近から流して、北側の根にはいる手前のV字状のすき間から40cm級の銀鱗を手にすることができた。その後、13時には迎えの船が来て終了。

依然、エサ盗りが多く、仕掛けが本命のタナまでたどり着かない
エサ盗り対策として、付けエサにエサ保ちのいいボイルを使うのもあり。ただし、シーズン初期は硬いエサは本命に嫌われることも多く、この日も釣れたのは生オキアミだった
潮止まりで活性が下がり、エサ盗りも食い悪く我慢の展開‥。そして、潮が動き始めた正午頃、静けさを吹き飛ばすような強烈なアタリが!
2枚目はさっきよりちょっと小さいものの綺麗な40cm級。潮が変化した瞬間をモノにできた

この日は潮の変わり目にチャンスが訪れ、潮が緩んだ時と、潮止まりからの動き始めに2枚をキャッチすることができた。魚はのっこみの盛期が近く、フグもまだそれ程うるさくはない状態なので、磯釣りを楽しむには良いシーズンになっている。

今季、東北日本海側のクロダイ釣りは例年より1週から10日ほど早く始まり、特にマダイが早くから釣れ出した。ただ、その後の第2陣、3陣の接岸が遅れ気味でなかなか釣果が爆発しない状況が続いてきたが、ここにきて徐々に釣果が聞こえてきており、これからのハイシーズンに期待が高まる。

釣果は丈夫で安定性のある「VARIVAS キーパーバッカンVABA-10」へ。「VARIVAS メッシュキーパーVABA-11」と併用することで活きた魚を扱いやすくトーナメントなどで非常に便利
安定性に優れたEVAの付けエサケース「VARIVASエサバッカン」。フタはエサ置きに使える
「VARIVAS水くみバッカンVABA-15」は水を汲みやすいオモリ付きの水汲みバケツ。ステンレスフレームで形崩れしにくい上、コンパクトに折り畳めるのでとても便利
「VARIVASセミハードバッカンVABA-12」は33cmサイズのEVAバッカン。上ブタにはオキアミの水切りに便利なメッシュ穴を装備し、内側コーナーにシャク立ても付いたコマセ最適仕様
「VARIVASハードバッカンVABA-13」は使いやすさ、安定性に優れた40cmバッカン。別売の「セパレートバッカンVABA-14」を組み込めば、さらに快適にリール、小物を整理できる
当日の釣果。本格的な乗っ込み直前の雰囲気で、間もなく第2弾、第3弾と釣れてくるはず
今回お世話になった「たけよし丸」の村田船長。桑川漁港周辺エリアの渡船(一人3,500円、磯替え500円)をはじめ、ボートマダイ、エギングでも出船。エサ、コマセ、氷も用意可(別途料金)。TEL0254-62-7130

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PROFILE:亥飼 真司

東北各地の他にも北陸方面や関東方面にも釣りに行きます。海の釣りは色々やりますが、最近は磯釣りの合間にテンヤマダイやタイラバに行ってます。サポートメーカー:モーリス。MFC(みなとやフィッシングクラブ)所属

 

※取材・解説/亥飼 真司

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