釣行記

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追波川シーバス最終戦!

村岡 博之 2020年12月28日 更新

東北の巨匠・村岡博之さんのシーバス釣行記。ここにきて大型が連発していたのだが、台風が襲来し‥。

絶対的な釣果を叩き出す紫電100型(オライノ)
 
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シーズンは最終盤ながら記録級のビッグサイズも!

晩秋とともにクライマックスを迎える追波川のシーバスゲーム。今年の追波川はハイシーズンでも例年の3割ぐらいの釣果で、けっして良いシーズンとは言えなかった。だからこそ有終の美を飾るとまでは言わないものの、良い形でシーズンを締めくくりたいと思うのだが。

追波川のシーバスは例年10月いっぱいで終了する。年によって違うものの、今年のような台風が連発する年はそれが前倒しになってしまうこともあり、今回の台風19号は、はっきり言って致命傷になりかねない。そこで台風の影響が出る前の12日に勝負をかけてみた。

大潮が絡む今回、河川内の水温が15℃前後。タイミング的にバチが抜けるはずだ。当日の潮だと19:00くらいが時合いなので、17:30に入水してみると案の定バチが抜けている。大潮明けの中潮ということもありバチはそれほど多くなく、ルアーで狙うにはちょうど良い感じである。

ちょっとグロいバチ。晩秋の大潮には水面を埋め尽くす

腰のあたりまでウェーディングしてみると、けっこうなバチが泳いでいる。それを捕食している魚もいるが、捕食音からするとそれはシーバスではなく、ボラやウグイのようだ。もちろんシーバスがバチに狂うこともあるが、大型のシーバスはそんなことはしない。バチを食いに来た魚を捕食することもあるが、それは希で中型以下のシーバスがほとんどだ。今回は60cm以下のシーバスは無視し、流心を回遊する大型魚のみに的を絞ってキャストした。

チョイスしたルアーはもちろん紫電シリーズだ。追波川では最も信頼出来るルアーである。シーバスの捕食音がほとんど聞こえないため、水面下10cm以下をトレース出来る100型をチョイスしてキャストを始める。

嵐の前の静けさとはよく言ったものだ。潮が引いているはずの河川内でも水面は鏡のようである。それとは逆に数キロ下流の海からは物凄い波の砕ける音が聞こえてくる。たぶん明日以降の釣行はないはず、自ずとロッドを降る両腕に力が入ってしまう。

少し風が出たなと思うと流心に潮目が出来た。60mほど沖だろうが紫電なら十分射程範囲だ。着水と同時にルアーが沈まないようにラインスラッグを取りリトリーブを開始する。10回ほどハンドルを回したところで「ドン」と手元に衝撃が伝わる。アワセを入れ、難なくキャッチしたのは78cmの良型。写真を撮って素早くリリースしてまたキャストを続ける。たぶん時合は短いはずである。

1尾目は78cmとまあまあ?

1尾キャッチから数分後、またバイトがありアワセを入れる。ん?フッキングしたのは間違いないが、全く動かない。同行の岩間氏に「デカいゴミ流れてきた〜」と言いながら、寄せてくると、そのゴミ?は少しずつ上流に動いている。直感でデカイヤツとわかった。

上流には厄介なストラクチャーがあり、それに絡まれると全てが終わってしまう。すぐに水から上がり下流に走る。なんとかストラクチャーは回避すると今度は流心に向かってドラグが止まらない。止まったと思ってリトリーブを始めるとまた走り出し、流れの中で悠々と定位している。このままでは埓が開かない、スプールを抑えて勝負に出るとまた走り出して数秒後にテンションが無くなった。ルアーを回収すると、SPMH(がまかつ トレブルSPミディアムヘビー)が完全に伸びきっていた。

同じような経験は過去に2回している。1回は今回と同じようにフックが伸ばされ、もう1回は9kgのシーバスだった。時間をかければ獲れたのかは分からないが、フッキングしてから流心で動かないシーバスは間違いなく一生モノであることは間違いない。

気を取り直してキャストを始めると、そこから30分ほどで、二人で81cmを頭に3尾のシーバスをヒットさせた。ルアーは全て紫電100型、台風19号が去った後、川のコンディションが戻った頃に、まだシーバスは遊んでくれるだろうか?過去には水温13℃までルアーで釣ったことがあるのだが・・・・・。

同行の岩間氏は自己記録となる81cmをキャッチ!
紫電100型キャスティングオリジナルのhashiカラーはなぜかよく釣れる

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PROFILE:村岡 博之

石巻を拠点に活動するベテランルアーマン。自称東北の巨匠。シーバスをメインにサクラマスやロック、フラットなど幅広く嗜む。ハンドメイドルアーファクトリーOrynO(オライノ)代表。ピュア・フィッシング・ジャパン、ジャクソン、エクリプスフィールドテスター、リアスアドバイザー、がまかつ他サポートメーカー多数。
ブログはこちら http://oryno.ni-3.net/

 

※取材・テキスト/村岡博之

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