釣行記

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2馬力インフレータブルボート釣行計画

編集部 2020年12月6日 更新

免許が無くても乗ることができる2馬力ボートの登場により、フィッシングボートはぐっと身近なものになった。ここでは、長年にわたりインフレータブルボート界をけん引してきた「アキレス」の試乗会を取材し、専門のスタッフに釣り用ゴムボートの使い方や特長を教えていただいた。

免許不要で簡単に乗れる小型ゴムボート

ここを読んでいるみなさんの中にも、一度は自分のボートで釣りをしてみたいという願望をお持ちの方も多いはずだ。以前はなかなか手の届かない存在と思われていたボートフィッシングだが、免許無しで操船できる2馬力ボートの登場により、マイボートはぐっと手近なものになった。

中でも入門用に最適なのが、比較的お手頃で、扱いも容易なインフレータブルボートだ。インフレータブルとは、空気を入れて浮かべる、いわゆるゴムボートのこと。ゴムボートと言ってしまうとプールなどに浮かべるアレを思い浮かべて、「沖に出ても本当に大丈夫なの?」と心配される方も多いかもしれないが、その心配は無用。50年以上にわたりインフレータブルボートのノウハウを蓄積してきたアキレスのパワーボートは、安全性と安定性ともに高い品質を実現。過酷な条件にさらされることの多い自衛隊や海上保安庁などでも幅広く活躍しており、その技術がレジャー用モデルにも還元されている。

ところで、ここでメインに取り上げるのは、出力2馬力(1.5kw)以下、長さ3m未満の小型のボート。これらミニボートは、船舶検査を通さずに免許いらずで乗れることから急速に普及。アキレスボートもこのクラスに対応した釣り用インフレータブルボートを多数リリースしており、予算や用途に合わせて最適なモデルを選ぶことができる。

アキレスでは、釣り用のインフレータブルボートに実際に乗って体験できる展示イベントを各地で開催している。ここでは8月25日に塩釜で行われた試乗会にお邪魔して、釣り用ボートについて基本的なことを教えていただいた。

アキレスボートの組み立て方

折り畳んだボートはキャリーバッグに収納すると、普通車の荷台に余裕で入るサイズになる

まずは折りたたんだボートに空気を入れて組み立てるまでの手順を紹介。2人でやるのが簡単だけど、1人でも十分可能な作りになっている。エアーの注入は、車のバッテリーで稼働可能な専用電動ポンプを使えば、あっという間に完了!万一に備えてフットポンプも準備しておくと安心だ。

車から降ろして平らな場所へ運ぶ。2人でやるとラクだが、短距離であれば一人で運ぶこともできる
カバーを開けてボートを広げる
空気を入れる前のボートはこんな感じ
船外機を付けるための「トランサム板」を立てる
こちらが空気を入れるためのエアバルブ(空気バルブの数や配置は気室の数やタイプにより異なる)
エアホースを差して充気開始
電動ポンプは12Vバッテリー対応で、小型バッテリーの他、車載のバッテリーからも動かせる。こちらのモデルは空気圧を自動でチューニングしてくれるタイプ
本体チューブ、エアーフロア、エアーキールに順番に空気を入れていく(ウッドフロアタイプのモデルやエアーキールの無いタイプもある)
およそ5~10分ほどで空気の充填は完了。PHNバルブなら手放しで充気可能なので、とっても簡単だ

ボートを水上に浮かべる

膨らませたボートを2人で持ったところ。船外機や艤装は全く付けていない状態なので、実際にはドーリーや船台を使うのがおすすめ

海面や湖面に船を降ろす場合、砂浜やスロープを使うのが一般的。人数がいればボートを担いで運ぶこともできるが、ドーリーと呼ばれるタイヤ付きの台車を使用するのがオススメ。これなら一人でも簡単にボートを浮かべることができる。

ただし、ここで問題になるのが、船を降ろす場所選び。漁港のスロープを使えるのが便利なのだが、部外者は使用を禁止されている場所も多いので、漁港の関係者に予め許可を取るか、一般に開放されているスロープを探す必要がある。

オプションの「デラックスドーリー」を取り付ければ、このように一人でも簡単に持ち運びができる
ドーリーはトランサム板に簡単に取り付けて、一体型キャスターとして使える
上)水上に浮かべたらドーリーのタイヤを跳ね上げる。垂直と斜め固定の2段階ロック仕様。下)2馬力船外機を使用するときは、船外機を回転しやすいように斜め45度に固定できる
2馬力船外機にはバックギアが搭載されていないため、バックをする際は船外機を180度回転させる必要があるが、ドーリーを斜めに固定すれば、このようにスムーズに船外機を回転させることができる

試乗~抜群の安定感と軽快な走りを実感!~

アキレスボートは安定した走行性も自慢。写真のエアーキール搭載モデルは波切りがよく、2馬力より高出力でも快適に走行できる

ボディの左右と前方にエアーチューブのあるインフレータブルボートは、同サイズのFRPボートに比べて傾きが少なく、横揺れしにくいのが特長。乗船位置が水面に近いため、船の引き波などには注意が必要だが、釣りをするにはピッタリ。船酔いをしにくいと感じる人も多いようだ。試乗会で初めて乗った人たちは、思っていた以上に安定感があることに驚いている様子だった。

あとは、一緒に釣りをする人数に合わせたボートのサイズ(定員表示の半分程度が目安)やフロアのタイプを選択。フロアの特性として、ウッドやアルミの底板を入れると安定感が増すが、エアーフロアにも軽くて扱いやすいという利点があり、ユーザーの用途と好みに合わせて選択できる。

アキレスのパワーボート(CSM素材製)は5年間の保証付きで、10年、15年と長く使う人もかなり多いとのこと。好きな場所にボートを浮かべて、釣行時間も自由自在に楽しめるのがインフレータブルボートの魅力。まずは2馬力クラスから入門してみて、いずれは免許を取得してステップアップを目指すのもいいかもしれない。

2馬力船外機。モデルによっては8馬力、15馬力と出力を上げることも可能(ただし、免許、船検は必要になる)
試乗会に参加していたこちらのご夫婦は、「思ったよりも走りが安定していて、旦那の操船でも全く不安を感じませんでした!」と奥さん。旦那さんも「嫁さんがメバル釣りが好きなので、これで一文字などのポイント周りを攻められたら面白そうですね」
用途や予算などに合わせてタイプ、ランクを選択。上から、ウッドフロアの中級モデルMoonTripper LW-310WB、アルミフロアを搭載した上級モデルKAMIKAZE AS-315AL、軽量ながら走行性に優れたエアーフロアのKuroobi FMR-405。その他、さらにリーズナブルな小型軽量モデルのFirstAdventureなどもある
フラッグシップモデルKAMIKAZE AS-315ALのアルミフロア。重量は若干重くなってしまうのだが、安定性に優れ、快適な釣りを楽しめる。いわば、インフレータブルボートとアルミボートのいいとこ取り
ロッドホルダーをセットする「竿掛けモールド」を搭載!
 
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アキレスボートの畳み方

最新のエアバルブを搭載しているので、バルブを開けるだけで簡単に排気できる
排気時33mmの大口径PHNバルブを標準装備。バルブを回すだけで驚くほど短時間で排気できるうえ、エアー逆止弁を内蔵しているため通常時に空気が抜ける心配も無い
ボートを畳む際は、トランサム板を基準にするのが小さく折り畳むためのコツ
トランサムの幅に合わせてエアーチューブを畳む
トランサム板を芯のようにして、エアーチューブを折り畳んでいく
巻き簾のようなイメージで、間に空気が入らないように丁寧に巻き込んでいく
丁寧に巻けば、このように小さく折り畳める
カバーに収納するとこの通り。簡単に持ち運べて、5ナンバー車にも他の荷物と一緒に余裕で積み込める

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※取材協力/アキレスボート
TEL::03-3225-2186
http://www.achilles-rf.com/boat/

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