釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

激熱三陸 大船渡沖のブリジギング

大坂 章 2020年12月28日 更新

三陸の青物ジギングがにわかに過熱してきた。すでに仙台湾や南三陸ではブリやワラサがいい感じで釣れまくっているが、岩手の大船渡沖でも91cm、10kgという重量級のブリがキャッチされたのだ。例年に比べて大型が多い今季、ブリと遭遇するチャンスはまだまだありそうだ。

三陸のブリを狙っていざ越喜来湾へ!

9月30日、今回の釣果をレポートしてくれた大坂さん等は、ブリ、ワラサ狙いで大船渡市の広進丸(崎浜漁港)に乗船。広進丸の川畑船長は、越喜来湾と綾里湾との境にある綾里崎沖のポイントに直行(写真は越喜来湾内の首崎周辺)

春先にタラのジギングをした時に、「次は青物のジギングをやってみよう」と話をしたのが約半年前。それから渓流や鮎釣りをしているうちにやってきました、秋の青物シーズン!越喜来湾(崎浜漁港)の広進丸では昨年も出船し、ブリクラスが釣れているので、HPで青物ジギングの募集を見付け、即予約です。

予定を入れてから、船頭とメールやツイッターでやりとりするうち、市場にブリの10kgクラスが入ったとの情報があり、「これはブリの10kgクラスが釣れるんじゃないか」などと、いろいろ盛り上がっていました。当初、釣行は9月27日の予定だったのですが、生憎の台風で中止。中止の連絡が来た時にお願いして、30日に募集を掛けてもらったところ、急なことにも関わらず熱い釣り人が5人集まり、今回の出船となりました。

朝5時半に崎浜港を出航。港を出てすぐに船頭からジグの重さやポイントの水深、地形についての簡単なアナウンスがあり、ポイントを目指して走ります。走るといってもここは三陸リアス式海岸。ちょっと沖に出ればあっという間に水深100mラインです。ポイントまでは30分弱。起喜来湾を出て、すぐ右手の綾里崎の沖のポイントに向かいます。水深60~100mの、水中に起伏のある大きな根周りを狙います

ポイントに着き1投目。みよしのお客さんにヒット!引きが強く、ドラグを何度も引き出しなかなか上がって来ません。予想通りブリが来たのか?と見ていると、上がって来ましたブリです!船頭の予想が確信に変わった瞬間でした!太くて厚い、丸々としたブリです。ここ岩手三陸では青物ジギングをする遊漁船が少なく、イナダ、ワラサは他の釣りの外道で釣れることはあっても、ブリクラスはほとんど聞いた事がないのですが、船頭の情熱でたどり着いた三陸のブリです!

大坂さんは10kg級を見据えてタックルをセレクト。ロッドはスミスのオフショアスティックAMJ-S54HとLPJS-CJ62/150の2本。リールはソルティガZの6000と4500(DAIWA)。ブリのヒット時はAMJにPE5号+リーダー70Lbのシステムを使用していた
ショックリーダー=ソルトウォータースペシャル・システムショックリーダー70Lb(サンライン)。メタルジグ=スキッド セミロング(BRIDGE)の170gと200g。フック=シングル62バーチカルヘビー6/0(がまかつ)+ガリス ウルトラノット20号(YGKよつあみ)のシングルフックを、スプリットリング#6(シャウト!)とボールベアリング2リング溶接リング(イシナダ釣工業)で接続
 
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強烈な引きに耐えて重量級のブリをキャッチ!

いるとわかれば俄然やる気が出てきてジグをシャクる腕にも力がみなぎります。しばらくして待望のアタリがあり、フッキング成功!普通のワラサよりは引きが強いですが、さっきのブリの引きに比べれば…。普通に上がってきたのは70cmのワラサでした。ワラサでも丸々としています。

それから少しして2度目のアタリがありました。最初はそれほど引かなかったので、1本目と同じくらいかなと思い、「ワラサでしょう」とか言っていたのですが、途中からドラグを引きずり出して抵抗を始めました。さらに横に走り、胴の間で釣っていたのですが、最終的にはみよし方面から浮いてきました。横に走ったので3人分くらいのラインを拾い、おまつりしながら上がってきました。期待しながら計測すると…91cm、10kgのデブブリ!PE5号の太糸だったのでドラグはかなり入れていたのですが、それでも三陸のブリは普通にドラグを出して走り回り、やたらと引きました。釣ってからイケスで活かしていたところ、生簀の中に35cmくらいのサバを吐き出しましたので、サバやイカをベイトにして丸々と太ったんでしょう。

その後、同行した一関店の若月スタッフにもブリがヒットし、ドラグを出されながらもゲット!そうしているうちに3度目のアタリでフッキングしたのは、なんと35cmのアイナメ(汗)。ロックフィッシュ狙いなら嬉しい1匹ですが、このタックルではちょっと物足りないです。このジグとこのフックに食い付いて来るアイナメって(苦笑)。その後も1度アタリがありましたが、食いが浅く、フッキング直後にバレてしまいました。終わってみれば船中5人で10本のうち8本がブリサイズ、残り2本がワラササイズ。ボウズなしの大満足の釣果でした。

当日は根の掛け上がりや掛け下がりの横に魚探の反応があり、それを釣っていくパターンで狙っていきました。ジグは170~200gのロング系のジグ。フックは大きいシングルフックの6/0。朝のうちは反応がよく、定番のショートピッチのジャークで釣れましたが、9時以降は潮周りが悪いのか、魚探に反応はあるのに、色々とパターンを変えても反応がない、我慢の時間になってしまいました。魚探に反応は結構見られたので、潮が動けばチャンスはあるはずです。

ブリクラスを狙うときの注意点。タックルはPEの3号以上で、しっかりとしたラインシステムを組んでから臨みましょう。細糸でも時間を掛ければ獲れますが、根ズレやおまつりの可能性が高く、バレやすくなるのであまりオススメは出来ません。フックは、魚が大きいので普段より1回り大き目のフックを使いましょう。

当日は2人の方が電動リールで釣っていました。ジギングは疲れるというイメージがありますが、電動リールなら比較的楽に釣る事が出来ます。手巻きより釣れることも多いです。当日も竿頭は電動リール使用者でした。今までやったことの無い方も、三陸の青物ジギングにチャレンジしてみてはいかがでしょう。

大坂さんが釣り上げた91cm、10kgの堂々たる魚体!昔の三陸漁場を彷彿とさせるナイスなブリだ。これまではほぼ未開拓だった岩手三陸沖の青物ジギングだが、日本海と並ぶブリジギングのメッカになる日も近い!?
上州屋盛岡店はジギング用品の品揃えが充実!大坂さんをはじめとしたスタッフがサポートしてくれるので、初心者でも安心なのだ

写真・テキスト/大坂章
取材協力/上州屋盛岡店(TEL:019-637-1130)

PROFILE:大坂章

気仙川流域に育ち、アユ釣りや渓流釣りを得意とする上州屋盛岡店スタッフ。海のルアーも大好きで、小物から大物まで色んな釣りに挑戦している。これから冬にかけては岩洞湖のワカサギにとっぷりと浸かる予定

 

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