釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!
  • 男鹿磯のマダイ好調 クロダイ、メジナ続々!

    船木和久 2020年12月7日 更新

    男鹿の磯、沖堤で連日、良型マダイがキャッチされている。87cmの超大物も上がるなど絶好調!まだまだエサ盗りが活発な状況だが、クロダイ、メジナも良型が上がり始め、これから水温が下がればさらに面白くなりそうだ。

    マダイ中心にクロダイ、メジナも良型ヒット

    10月19日、解説の船木和久さんと藤原隆人さんの2人はマダイ狙いで男鹿磯釣行。加茂漁港の大竹丸で、通称・鯨の南へ渡船した

    男鹿半島の磯や防波堤で、マダイ、クロダイ、メジナの主要3魚種がイイ釣れっぷりになってきた。中でも、特に好調なのがマダイ。連日60cmオーバーが上がり、21日には男鹿磯の記録的サイズの87cmまでキャッチされている。また、クロダイの45cmオーバーや30cm台、40cm台のメジナも狙って釣れるようになってきており、いよいよファン待望のシーズン到来だ。

    そんな好調の最中の11月19日、つりショップ海風の船木さんは釣友の藤原隆人さんとともに、加茂の沖磯で竿を出した。この日はウネリが高かったため本業の出船が出来なくなり、ぽかりと空いた時間を使っての釣行だった。男鹿の沖磯は、特に予約をしなくても、思い立ったときにポンと磯に乗れるのがうれしいところ。渡船屋さんが複数あり、ポイントの豊富な男鹿磯の特長の一つだろう。

    左)マダイ狙いでは、2号竿以上にハリス3号以上という、太仕掛け用のタックルを使う。リールはDAIWAなら3000~4000番(写真はトーナメントISO-Zの尾長スプール仕様)。右)エサ盗りが非常に多かったこの日は、生オキアミとボイルオキアミにマルキューのボイルマジックを加え、まとまりよくしたものを少量だけ使用した。エサ盗りがそれほど多くなければ、磯マダイ(マルキュー)などの配合エサも使える
     
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    中~上層に魚を浮かせる、メジナ的戦略で攻める

    小メジナなどエサ盗りの猛攻をかわして、本命のマダイをキャッチ。マダイは30cm前後までの小型が主体だった

    船木さんらの狙いは、ここのところ大型が連発しいるマダイ。直近2週間ほどの傾向として、メジナ狙いの浅いタナでマダイがヒットしている。11月21日に上がった87cmの大マダイも、メジナを狙っていたときに釣れたものだった。こういった状況のときは、寒クロのような底狙いではなく、メジナ狙いの延長線のような、表中層に魚を浮かせて釣る戦略が楽しめる。

    船木さんは2号竿とハリス4号という、大マダイにも十分対応可能な道具を用意。上中層狙いということで、仕掛けはやや軽めに設定した。ウキはG2~3Bをメインに、場合によっては00タイプも使用。軽浮力でも遠くに振り込みやすい、シルエットが大きめのウキを選択し、遠近に投げ分け、しっかり流して広範囲を攻めきれるようにした。

    ウキはFロジックのスナイプL-G2(上左)やタフスペシャルM/G2(上右)。ハリスウキのBlackHunterを使うと水中の視認性が高く、潮受けもよくなる。ハリスはフロロカーボンのラッシュ(DUEL)4号。ハリはがまかつの真鯛王オキアミカラートップレスコート10号を使用

    この日の釣り場、鯨の南に乗ってみると、チャリコや小メジナがワサワサと沸いて、かなりうるさい状況。船木さんはエサ盗り対策として、配合エサを抑え、生オキアミメインで攻めることにした。生オキアミ、ボイルオキアミにまとめ材のみを加えて投入しやすくし、本命以外はできる限り集めないようにする作戦。

    いざ釣り始めると、シケが強くて流せるポイントが限定されるうえ、上り潮でもなかなか潮が動かず、かなり難しい条件だった。釣れるマダイは30cm前後の小さめ主体だったが、しっかりと本命をキャッチ。この日のように潮の動きが悪く、食いが渋いときの攻略法を船木さんは、「とにかく潮がキーポイントです。まずは潮が走って、イイ場所を見付けるのが第一。そして、釣れていなくてもコマセは切らさないようにすることです。魚の通り道にしっかりコマセを効かせてポイントを作っておき、潮がよくなって本命が入ってくる一瞬のタイミングに掛けられるかどうかが勝負になりますよ」

    この日、最大のマダイは藤原さんが釣ったコチラの1枚。潮が動かず、大マダイ獲りとはいかなかったが、この条件にしては上々の成果
    船木さんの軽めの仕掛けに中上層で食ってきた50cmのヒラマサ。ワラサなどの青物も相変わらず絶好調。尺アジが上がるなど、夏からの魚種がまだまだ元気なのだ

    水温下り始めればシーズン本番!今季も期待できそう

    今、男鹿では、地磯でも良型のクロダイ、メジナが上がり、船川沖堤でも70cm級のマダイが釣り上げられるなど、全域で好季を迎えている。ただ同時に、イナダなどの青物も多く、船川では尺アジも好調と、雰囲気的には夏の名残りを引きずった秋磯といった感じだ。

    取材時に17℃ほどあった水温は、今後1、2週間かけてゆっくりと下がる見込み。水温低下とともに徐々にエサ盗りは少なくなり、本命を狙うチャンスが増えてくる。「水温が下がってくると魚も沈むので、表中層の釣りから底の釣りに変わってくるはずです。そうなると、今みたいな上を向いている魚を集める釣り方ではなく、中層から底をじっくり攻めるような、男鹿ならではの釣りが出来るようになります」

    これからは、今のマダイ中心の状況からクロダイも調子を上げて来る。そこにここ数年、好調になっているメジナも加えて、しばらくハイシーズンを楽しめそう。メジナは40オーバーも普通に狙えるようになっており、男鹿磯のメジャーな対象魚へとのし上がってきた。ターゲット、釣法ともにスケールアップしつつある男鹿の磯釣りを、この好季に楽しみ尽くしていただきたい。

    男鹿7
    上)21日に門前のしんじょう島で釣り上げられた87cmの超大型マダイ。メジナ狙いだったため、ハリスは1.5号、約1ヒロ半の浅ダナで食ってきた。釣り人は佐藤広美さん(詳細な釣果はコチラ)。下)87cmが上がる前日の20日に佐藤重憲さんがキャッチした64cm。場所は門前の小館栗島
     
     
    男鹿8
    11月21日、船川沖堤で上がった46cmのクロダイ(釣り人=鈴木淳悦さん)。下)11月21日には30cm前後のメジナ多数の釣果(女泣き島、釣り人=加藤さん)。その後、24日には43cmの良型メジナもヒットしている(釣果速報の情報へ
    男鹿9
    船木さんが店長を務めるつりショップ海風は、男鹿の玄関口、船川港のすぐ近くにある地元密着のお店。磯釣り、エギングなど周辺の釣り具や釣果情報はもちろん、船川沖堤への渡船からボート釣りのガイドまで、なんでもお任せなのだ

    取材・解説/船木和久
    取材協力/つりショップ海風(TEL:0185-24-2933)

    船木さんプロフィール画像
    PROFILE:船木和久

    男鹿の磯釣り探究しつつ、新釣法も積極的に取り入れてきたつりショップ海風の2代目店長。ルアーやエギングなど磯以外のジャンルにも詳しい。本業の漁師として鋭いカンを養っており、ハタハタの季節は一年でも特に忙しい日々を送る。ダイワスーパーバトルカップチヌ初代チャンピオン。DAIWAモニター、マルキュー、YOU-SHI、メガネの平川テスター、Fロジックフィールドスタッフ

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