男鹿磯のマダイ好調 クロダイ、メジナ続々!
マダイ中心にクロダイ、メジナも良型ヒット
男鹿半島の磯や防波堤で、マダイ、クロダイ、メジナの主要3魚種がイイ釣れっぷりになってきた。中でも、特に好調なのがマダイ。連日60cmオーバーが上がり、21日には男鹿磯の記録的サイズの87cmまでキャッチされている。また、クロダイの45cmオーバーや30cm台、40cm台のメジナも狙って釣れるようになってきており、いよいよファン待望のシーズン到来だ。
そんな好調の最中の11月19日、つりショップ海風の船木さんは釣友の藤原隆人さんとともに、加茂の沖磯で竿を出した。この日はウネリが高かったため本業の出船が出来なくなり、ぽかりと空いた時間を使っての釣行だった。男鹿の沖磯は、特に予約をしなくても、思い立ったときにポンと磯に乗れるのがうれしいところ。渡船屋さんが複数あり、ポイントの豊富な男鹿磯の特長の一つだろう。
中~上層に魚を浮かせる、メジナ的戦略で攻める
船木さんらの狙いは、ここのところ大型が連発しいるマダイ。直近2週間ほどの傾向として、メジナ狙いの浅いタナでマダイがヒットしている。11月21日に上がった87cmの大マダイも、メジナを狙っていたときに釣れたものだった。こういった状況のときは、寒クロのような底狙いではなく、メジナ狙いの延長線のような、表中層に魚を浮かせて釣る戦略が楽しめる。
船木さんは2号竿とハリス4号という、大マダイにも十分対応可能な道具を用意。上中層狙いということで、仕掛けはやや軽めに設定した。ウキはG2~3Bをメインに、場合によっては00タイプも使用。軽浮力でも遠くに振り込みやすい、シルエットが大きめのウキを選択し、遠近に投げ分け、しっかり流して広範囲を攻めきれるようにした。
この日の釣り場、鯨の南に乗ってみると、チャリコや小メジナがワサワサと沸いて、かなりうるさい状況。船木さんはエサ盗り対策として、配合エサを抑え、生オキアミメインで攻めることにした。生オキアミ、ボイルオキアミにまとめ材のみを加えて投入しやすくし、本命以外はできる限り集めないようにする作戦。
いざ釣り始めると、シケが強くて流せるポイントが限定されるうえ、上り潮でもなかなか潮が動かず、かなり難しい条件だった。釣れるマダイは30cm前後の小さめ主体だったが、しっかりと本命をキャッチ。この日のように潮の動きが悪く、食いが渋いときの攻略法を船木さんは、「とにかく潮がキーポイントです。まずは潮が走って、イイ場所を見付けるのが第一。そして、釣れていなくてもコマセは切らさないようにすることです。魚の通り道にしっかりコマセを効かせてポイントを作っておき、潮がよくなって本命が入ってくる一瞬のタイミングに掛けられるかどうかが勝負になりますよ」
水温下り始めればシーズン本番!今季も期待できそう
今、男鹿では、地磯でも良型のクロダイ、メジナが上がり、船川沖堤でも70cm級のマダイが釣り上げられるなど、全域で好季を迎えている。ただ同時に、イナダなどの青物も多く、船川では尺アジも好調と、雰囲気的には夏の名残りを引きずった秋磯といった感じだ。
取材時に17℃ほどあった水温は、今後1、2週間かけてゆっくりと下がる見込み。水温低下とともに徐々にエサ盗りは少なくなり、本命を狙うチャンスが増えてくる。「水温が下がってくると魚も沈むので、表中層の釣りから底の釣りに変わってくるはずです。そうなると、今みたいな上を向いている魚を集める釣り方ではなく、中層から底をじっくり攻めるような、男鹿ならではの釣りが出来るようになります」
これからは、今のマダイ中心の状況からクロダイも調子を上げて来る。そこにここ数年、好調になっているメジナも加えて、しばらくハイシーズンを楽しめそう。メジナは40オーバーも普通に狙えるようになっており、男鹿磯のメジャーな対象魚へとのし上がってきた。ターゲット、釣法ともにスケールアップしつつある男鹿の磯釣りを、この好季に楽しみ尽くしていただきたい。
取材・解説/船木和久
取材協力/つりショップ海風(TEL:0185-24-2933)
男鹿の磯釣り探究しつつ、新釣法も積極的に取り入れてきたつりショップ海風の2代目店長。ルアーやエギングなど磯以外のジャンルにも詳しい。本業の漁師として鋭いカンを養っており、ハタハタの季節は一年でも特に忙しい日々を送る。ダイワスーパーバトルカップチヌ初代チャンピオン。DAIWAモニター、マルキュー、YOU-SHI、メガネの平川テスター、Fロジックフィールドスタッフ
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