釣行記

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船竿を進化させる交換式ソリッド穂先[折れた穂先の補修・修理、釣り竿カスタマイズ]

編集部 2020年11月9日 更新

今回はいつもの釣行記から少し離れて、釣キチオリジナルのダブルソリッド穂先に迫ってみた。調子が気に入らず、お蔵入りしていたあの竿が簡単に生まれ変わるかも!

【追記】ソリッド穂先とは、グラス素材を使った穂先です。カーボン素材とは異なる特性の穂先を活かした釣りを楽しめます。

夢のダブルソリッド穂先とは?

お蔵入りして押入れに眠っているカレイ竿から、自分の好みにあった高感度ロッドが作れてしまう。竿先が折れた竿などの補修もモチロンOKだ

Dreamダブルソリッドとは、釣キチオリジナルのソリッド穂先を使った独自のロッドシステム。ソリッドでアタリが取りやすくなるだけでなく、パーツを揃えることで、最大32通りの使い分けが可能になる。

この穂先システムを考案したのは釣キチ店主の福来進さん。一連の技術で特許も取得している。ただ、福来さんも最初からダブルソリッドを思いついたわけではない。以前からオリジナルのカレイ専用竿を定期的に制作していたのだが、ある竿の元竿と別の竿の穂先を組み合わせてみたくなり、試しに2本を接続して使ってみたところ理想に近い調子が誕生。この発見を機に、交換式のソリッド穂先を思いついたそうだ。

このダブルソリッド、元竿、中竿、穂先の3段階に分かれていて、各パーツの組み合わせで好みのロッドに仕上げることが可能。なのだが、最も人気のある活用法が、既存のロッドの穂先だけをダブルソリッドに改造する方法だ。穂先を変えるだけで格段にアタリを取りやすくなると評判だとか。これは、元竿と穂先をいったん分断することでブランクスの調子に段差ができ、通常のブランクスより竿先の動きが鋭敏になるため。また、ソリッドの軟らかい曲がりで食い込みもよくなるのだ(ただし穂先への負担が大きいので、無理な力をかけて穂先を折らないよう注意が必要)。

ダブルソリッド穂先対応ロッドの作り方

元の竿の穂先を切断して、ソリッド穂先の接続部分に合うように加工する。そのままで太さが合わない場合は調整するのがちょっと面倒。「工作に自信が無い」、「作業する時間が無い」などというときは、穂先の価格+1,000円で加工をお任せすることもできる(作業時間は15分前後)。

まず最初に元の穂先を切る。このとき、ダブルソリッド穂先の繋ぎ部分がぴったり合うように、ノコギリを入れる位置に注意
穂先を切ったら、ダブルソリッドをピッタリと装着できるように太さを加工する
太さが合えば完成。これで各種穂先をどれでも使い分けられる
元のブランクスとソリッド穂先の間に一段階はさむことで、穂先の感度がぐっとアップする
 
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穂先チェンジで多様な使い分けも可能

ダブルソリッド穂先には8種類のバリエーションがあり、シチュエーションや好みに合わせて使い分けられるのがポイント。最初は1本の穂先で始めればいいのだが、釣技の進歩や釣り場に応じて穂先のバリエーションを揃えていくのも楽しみの一つだ。

「色々な竿を使いこなしてきた上級者より、アタリが分からない初中級者にぜひ使って欲しい。この穂先は誰でもアタリが分かるようになるのが最大の特長です。初心者だったのが、この穂先を使い始めた途端に、カレイ大会で入賞するようになったケースもありましたよ」と福来さん。

カレイ釣り中心に使う人が多いので、カレイ竿を対象として解説してもらったが、先調子がモノをいうカワハギ竿やキス竿、メバル竿などでも威力を発揮する。色々な竿で試してみれば面白いだろう。竿先のカスタマイズなら穂先のパーツ代だけでよく、定価は4,000円弱。新しい竿を1本購入するよりずっとお手軽なので、試しにチャレンジしてみては?

穂先を簡単に交換できるのも特長。特性の異なる穂先を使いこなすことで、さらなるレベルアップが図れる
8種類の穂先以外に、ノーマル、竹、トリガー、竹トリガーの4種類の元竿と、先調子と胴調子の2段階の中竿を用意。元竿が無い場合でも、自在にカスタマイズが可能(トリガーの有無まで含めれば最大64通り!)

ダブルソリッド穂先のバリエーション

左)Ⅰ白:3~40号対応。食い込み重視の最も軟らかい設定。静かな湾内でアタリを楽しむのに最適で、タナゴ釣りにも対応。3,980円。右)Ⅱ緑:5~40号対応。軟らかい中にも適度な感度を持たせてあり、湾内のかかり釣りに向く。3,980円
左)Ⅲ赤:10~40号対応。最も人気のあるスタンダードタイプ。バランスのよい先調子になる。3,780円。右)Ⅳ紺:20~40号対応。先だけが入る独特の調子で、上級者のファンが多い。3,780円
左)Ⅵ白:70号くらいまで対応可能。湾外や荒れ時に活躍する硬めの設定。3,780円。右)Ⅶ黄:Ⅵ白よりさらに硬く80号まで対応。中深場などで使用するときに。3,780円

 
店舗前の小堤防はまるでプライベートポイント。一帯は小磯が広がり、アイナメやカレイを狙える

解説/福来 進
取材協力/釣キチ(TEL:022-357-7577)

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