釣行記

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東北ナマズゲーム開幕!デイゲームで狙えるチャンスは今

山戸田 恵一 2020年11月22日 更新

東北地方に待望のナマズシーズンがやってきた。南東北の宮城周辺はハイシーズンに突入。産卵前の5月頃はナマズの活性が高く、デイゲームでも狙える好機。宮城県在住のジャッカルフィールドスタッフ、山戸田恵一さんがこのシーズンの釣り方をリポート!

ナマズファンの間では狂犬のニックネームでも知られる山戸田恵一さん
産卵前の春の季節はナマズが水路などに遡上し日中でも釣れる時
 
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産卵を前にナマズが支流や水路に入って釣りやすい季節

宮城県南部の丸森町に住む山戸田さん。最近は宮城県南部エリアを中心に、県北部や県外にも足を延ばして、年間を通してのナマズ調査に力を入れている。

東北各地では5月に入る頃から鯰ゲームが本格始動する季節に入った。縦に長い日本列島で東北のシーズンインは遅めだが、水温が上がり、水田の田植えが始まると水かさも増し、本流から小水路へナマズが遡上して釣りやすくなる。北東北はまだハシリの様相ながら、宮城周辺はすでにハイシーズンを迎えている。

「ナマズは春になると産卵場所を求め本流から支流を目指し始めます。5月から6月にかけては捕食活動も活発になり、シーズンの中でもデイゲームが盛り上がる季節です。狭い水路に入ると魚の密度が高まり、産卵場所へ向けて着き場も絞られるので比較的釣りやすくなります」

基本的には夜行性のナマズだが、この季節に限っては日中でも十分に釣れる可能性がある。デイゲームのポイントは、シェードや橋脚下など。ベイトの集まる流れ込みなどもよく、水門周りや沈んでいるストラクチャー周りなど、泳ぎの得意でないナマズがちょっと休めるような場所がねらい目。

また、日中は濁りの有無も重要。他地域では水色が澄んでいてもサイトで釣れることがあるそうだが、宮城では雨後など濁りが入った時が圧倒的に有望だ。

この季節は水路の堰周りなど淀みに遡上して溜まっていることが多く、条件が揃えばイージーにキャッチできる。阿武隈川水系からつながる支流ではほとんどどこでも釣れるが、何らかの理由で釣れないところは全くダメなことも。釣れる釣れないがハッキリ分かれるので、条件に合った場所を根気よくラン&ガンすると釣果を上げられる。

ベイトの集まりやすい流れ込み、流れ出しや水門などのマンメイドストラクチャー、ボサ下なども定番ポイント
夜行性のナマズを日中に釣るには、雨後や代掻き水など濁りが出た時がチャンス

デイゲームでは根気よく何度もトレースすることも必要

セオリーとしては水温20℃前後が適温。水深は1m未満が釣りやすく、そのくらいの浅さでないと食わせるのは厳しい。これからの高活性期には水深30mくらいの超浅場で釣れることもある。

ナマズは肉食でカエル小魚など捕食している。ベイトが多く集まる流れ出しや、ストラクチャー周りに待ち構えていることが多い。流れの真ん中にはいないので、流れのヨレやアシのポケット周辺をピンポイントで攻めるのも効果的。

流れが全く無いよりは、いくらか流れがある場所にナマズは集まる傾向。ベイトが集まる場所の近くの淀みなどでナマズは休むことが多いようだ

ナマズは目があまりよくないと言われており、捕食時は側線とヒゲを使い味、音、色、形を認識し行動する。ルアーはカップ系、ハネモノ系などが有り、いずれも音や動きが必要不可欠。

ルアーはカップ系の「ヒゲダンサー」、「カップラップ」、ハネモノ系の「ポンパドールjr鯰custom」(いずれもジャッカル)を水深や流れ、活性に応じて使い分け。

カップ形の「ヒゲダンサー」はオールラウンダーで、年間を通し主力として使える。基本的に一定のリトリーブでよく、ハイシーズンの高活性時であればリトリーブだけで食ってくる。食わない時も必要に応じてシェイクやロングポーズを組み合わせるとよく、例えば、葦のポケットなどピンポイントでポーズを入れたりするのも一手。

ハネモノ系の「ポンパドールjr鯰custom」はアピール力があり、水かみがいいので、多少風が吹いている時でも使える強みがある。水深がある、濁りが強いなど、ちょっとアピールがほしい時に適。

使用ロッドはジャッカルの「ナジーチョイス66M/70M 」。水路であればスタンダードタイプの66Mで大体カバーできる。ピッチングを多用してランガンで撃っていくことが多い。77Mは夏以降の本流域の釣りや、葦などボサが高くなりちょっと長さが欲しい状況に。リールは素早く回収できるハイギアタイプの「カルカッタコンクエストHG」(シマノ)の200番。ラインはオープンな場所ならPE3号、カバーエリアならPE4号使用
ポンパドールJr. 鯰 CUSTOM」(ジャッカル)
オリジナルより大きいサイズのリアプロップを採用したナマズ専用モデル。大音量で力強くアピール!ピンスポット攻略にも適

ヒゲダンサー」(ジャッカル)
バグカップとジョイント構造でアピールするノイジープラグ。スローからファースト、アップストリームからダウンストリームと、幅広い状況に対応するオールラウンダー

カップラップ」(ジャッカル)
バグカップとプロペラを搭載し、リトリーブだけで誘えるノイジーペンシル

ナマズのバイトは無音バイトや食い上げ、追って食うこもあるが、捕食はあまりうまくない。ルアーが遅すぎて頭にバイトする、ルアーが速すぎて追いつけないなど、状況を判断してルアーの動きを調整する。慣れないうちはダウウンストリームで攻める方が釣りやすいだろう。

ナマズは夜行性のため、日中はストラクチャーに潜んで寝ていたりするので、同じポイントを何度もトレースしてようやく食ってくることも多い。夜であればよりイージーにナマズを狙うことができる。基本的な狙い方は同じだが、夜はボサ下やストラクチャーから離れて捕食することが多いので、より早く、積極的に捕食行動に出る。

ナイトゲームであれば宮城では11月、12月でも楽しめるナマズ釣り。釣り方は全国どこでもほとんど変わらない。「基本投げて巻くだけのナマズゲーム!鯰が居れば必ずバイトチャンスはありますので、皆様春のナマズゲーム楽しんで下さい」

釣ったナマズを弱らせないよう扱いには注意する!

最後に、ナマズは見た目以上にデリケートな魚なので、釣った後の取り扱いには十分な注意が必要だ。熱くなりやすいアスファルトやコンクリートの上に置くのは厳禁。草の上に、できれば濡らしてから置くようにする。つかんで撮影したり、リリースする際もフィッシュグリップでなるべく短時間で済ませ、魚に負担をかけないようにしよう。

また、釣りをする上で当然のことながら、フィールドで駐車する際は周りの迷惑のならないスペースへ。農作業の邪魔になったり、私有地に入ってしまわぬよう十分配慮しよう。タバコや食べ物のパッケージなどゴミを全て持ち帰るなど、最低限のマナーを守って鯰ゲームを楽しんでいただきたい。

ナマズの魚体は見た目より弱いので、キャッチしたナマズは濡れた草の上などに乗せ、フィッシュグリップ等ですみやかにリリースする
足場の高い場所や66Mで抜き上げられないサイズにはランディングネットも使用する

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PROFILE:山戸田 恵一

宮城県丸森町在住のナマズマスター(ニックネーム「狂犬」)。ここ数年、力を入れるナマズゲームの他にソルト、淡水のルアーゲームを幅広くこなし、YAMATODA GUIDEで松島湾周辺エリアのフィッシングガイドも行っている。バストーナメントにも参戦中。ジャッカルフィールドスタッフ

 

※取材・解説/山戸田 恵一

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