釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

東北の真冬も十分狙える!晩秋~冬のナマズゲーム

山戸田 恵一 2021年1月7日 更新

夏から秋にかけて活発にエサを捕食していたナマズも、気温、水温低下とともに本流域や深場に落ちる季節。オフシーズン・・と思いきや、暖かい日が何日か続くと、冬でも鯰ルアーゲームを楽しめる。

2015~2016年の冬季、寒中ナマズ調査を行った山戸田恵一さんのリポートです。

水温が14℃くらいあればナマズは日中でも活発に捕食行動を行うが、気温が下がり、水温が10℃を切るようになるとたちまち活性は下がってしまう

冬でもナマズが集まる場所選びが第一条件!

東北の冬のナマズゲームはいくつかの条件が重なることでチャンスが増える。狙うエリアは…

1)水温の高いエリア
1℃でも水温の高いエリアが有望。長く日差しが当たる温まりやすいエリアや温排水の周りなど。全体的に減水している季節、日差しが当たり水温が上がりやすいのは止水域。さらに、デイゲームでは日の当たる側の壁際、護岸沿いは水温が上がりやすい。

2)ベイトフィッシュの多いエリア
周辺にベイトフィッシュがたまっている深場があったり、エサが流れてくる流れ出しがある場所。昨シーズンの実績でも、ナマズは真冬でもしっかりエサを捕食している。

3)水深の安定したエリア
減水期でも安定した水位を保っていること。水温とエサの有無にも関連してくる。

これらの条件が重なる事で冬ナマのキャッチ率はグッと上がる。

冬の減水時でも一定の水深がある止水域は小魚がたまっている。その近くのブレイクや障害物周りにナマズは潜んでいることが多い
 
[PR]

水温の上がった午後から暗くなった直後がチャンス

冷え込みがきつくなるとナマズの活性も下がるが、風の弱い晴れの日が続くと冬でもチャンスが訪れる。特に日のよく当たる東側の壁際は気温、水温が最大になる午後から夕方がチャンス。夜半を過ぎてしまうと冷えるので期待薄になる。

シーズン的には宮城周辺エリアでも11月一杯から12月に入るあたりまではデイゲームでも可能性あり。1月、2月はナイトゲームであれば釣れた実績がある。

ナイトゲーム有利だが、デイゲームもチャンスあり

デッドスローを軸にシェイクとポーズを組み合わせる

上記の条件を満たすような一級ポイントは一つの河川に数か所程度。夏場にナマズが釣れていた河川であれば、必ずナマズはそこに入っているので、1か所でじっくり攻める。ポイントを絞り込みやすいので、寒い中、長時間探って歩くようなことは必要ない。

アプローチ方法はスローリトリーブを軸に、デッドスローリトリーブからロングステイとシェイクのコンビネーションで狙う。

ルアーはオールラウンダータイプの「ヒゲダンサー」をメインに使用し、状況に応じたルアーローテーションすると効果的。ハネモノ系は冬場にはアピールが強すぎるので、使うのはどうしてもアピールが欲しい時などに限られる。

ヒゲダンサー」(ジャッカル)はサイズがコンパクトで冬場のショートバイトでも食わせやすい
ハイアピールな「カップラップ」やハネモノ系の「ポンパドールJr. 鯰カスタム」などは寒さが厳しくなるにつれて出番は少なくなる。とにかくアピールが欲しい時に

真冬の鯰は低水温に伴い活性も下がる。バイトチャンスが少なく、限られたチャンスのロスを減らすためにはチューニングが重要。「冬のシーズンは、ヒゲダンサーに必ずタコベイトを装着しています。スローリトリーブ主体の冬ナマにはタコベイトから出る微波動も喰わせの武器になります」

カエラ」(ジャッカル)
カバー周りの攻略に向くフロッグ。やわらかい素材が冬場のナマズにぴったり。ナイトゲーム用にケミホルダーを装着し、ブレードでアピールUP!
カエラ(アカガエル)と本物のアカガエル
フロッグはフッキングが悪そうだが、山戸田さんは食わせを意識して、糸オモリによるウェイトチューンで沈め気味にチューニングしている。ソフト素材の効果でなかなか放さないので、しっかり食い込ませてからアワせるようにすると◎

今季もすでにナマズの活性は下がってきて、釣れるエリアが限定されてきた。11月上旬現在、本流に落ちた個体が半分、支流の条件の整ったポイントに居着く個体が半分といった状況。

ナマズはベイトが動いていない時も、ベイトがたまっている場所の近くの身を隠せる場所にじっとしている。捕食時はディープ側からシャロー側へベイトを追い込んで食うことが多いので、攻める時はディープ側に投入し、浅場側へスローリトリーブしてバイトを誘うと効果的。

また、ベイトを捕食する時のイメージも意識する。水深70cmくらいのブレイクにとどまってベイトを待っているナマズは、上を流れる小魚を装ってルアーを流すと食ってくることが多い。

水が止まって、ゴミがたまっているようなところ、カバー周りなどは有力なポイントになる。根掛かりしないようにキワを流すといい
さらに本支流の合流点が絡むと期待度↑

「昨シーズンは1月、2月にも調査して釣果を上げていますが、真冬に釣ったナマズがベイトを大量に吐き出したこともありました」というように、冬のナマズもしっかりエサを追っている。シーズンオフと諦めずに狙ってみると冬の鯰に出会えるかもしれない。

今秋の釣果!寒くなってもまだまだ狙います
山戸田さん使用ロッド「ナジーチョイス」(ジャッカル)。従来のナマズロッドにはなかった操作性と、捕食下手なナマズのバイトを弾きにくい食い込み性を両立したナマズ専用ロッド

◆記事に書けない裏話や質問への回答はweb版 無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!

PROFILE:山戸田 恵一

宮城県丸森町在住のナマズマスター(ニックネーム「狂犬」)。ここ数年、力を入れるナマズゲームの他にソルト、淡水のルアーゲームを幅広くこなし、YAMATODA GUIDEで松島湾周辺エリアのフィッシングガイドも行っている。バストーナメントにも参戦中。ジャッカルフィールドスタッフ

 

※取材・解説/山戸田 恵一

なまず

YouTubeチャンネル登録もお願いします!

?

関連カテゴリ