仙台湾タイカブラ本格始動![塩釜沖のタイラバ、ルアー真鯛]
数年前から着実に実績を上げてきている仙台湾のマダイ釣り。今季、アーネストでは8月14日に72cmと74cmをキャッチ。ガイドの佐藤さんが、「ある条件さえ揃えば、7割、8割の確率で獲れることが分かりました」と言うように、マダイを狙って獲れる可能性がさらに高まっている。
ちょい深めの根周りならマダイの可能性
仙台湾でマダイが釣れたというと、「ああ大根ね」という反応が返ってくるほど、大根沖のマダイは有名になっているが、大根以外のエリアからもマダイの出るポイントが続々と見つかっている。
遊漁船アーネストガイドの佐藤尚行さんが仙台湾のマダイに着目し始めたのは5年ほど前のこと。その後、情報収集を続け、去年からはクロソイなどディープ根魚のポイントを開拓しがてら、本格的にマダイポイントの探索を始めている。今のところマダイ専門では出船していないものの、青物ジギングのかたわら、チャンスがあればマダイも狙い、7月25日から8月14日までに計4枚をキャッチしている。さらに、ランディング直前や巻き上げ途中でのバラシを含めたヒット実績は10回ほど。現実にマダイを獲りにいけるというところまできているのだ。
仙台湾で釣れるマダイは青物などと同様、イワシとともに湾内に入るというのが佐藤さんの見解。メインベイトはイワシだが、カニやエビの甲殻類を吐き出すことも多く、湾内の根周りで盛んにエサを捕食している。実際、マダイのポイントはモンスタークロソイと生息エリアが被ることが多い。今はサバなどの青物のシーズンなので、通常はジギングで青物を攻めつつ、サバを釣り飽きたときや時合いの兆候が出たときには、すみやかにマダイ&根魚狙いにチェンジできるそうだ。
船を止めてピンポイントで根周りを撃つ
ポイントの水深は深くても30~40mまで。仙台湾は潮速もそれほど速くは無いので、タイカブラのウエイトは50~60gで十分だ。ロッドはライトジギングロッドや汎用性の高いシーバスロッドなど。リールは根魚用やシーバス用などの流用でよく、ラインはPE1号を使用。タックルは50~60gの負荷に耐えられるものなら船竿などでもOKなのだが、比較的細いラインを使えて、マダイの突っ込みにも耐えられる、胴が軟らかめのものがマダイに向く。
潮流の速い津軽海峡周辺のマダイ釣りではパラシュートアンカーなどで船を動かしながら釣ることが多いが、潮の緩い仙台湾の場合は根魚を狙う感覚でピンポイントの根に船を着ける。カブラはまっすぐ下に落ちるので、あとはボトム付近を丹念に探るだけ。「今はまだ言えませんけど、ある条件が揃えばかなりの確率でマダイがヒットします」と佐藤さんが言うように、場所、タイミング等のヒットパターンはつかみつつある。
マダイには冷凍花エビ(加藤えびや販売)などを使った一つテンヤ釣法も高い実績を上げている。佐藤さんの知人には、一つテンヤで80cm級を頭に1日で8枚の実績を上げた人も。遊漁船ではなくプレジャーボートアングラーなのだが、マダイ狙いで数回出撃し、一定エリアの複数ポイントでほぼ毎回結果を出しているそうだ。エビエサは根魚にも有効なので、マダイが厳しくても底物狙いで集中力を維持できる利点もある。
アーネストでは今後、9月一杯は他のターゲットを狙いつつマダイを狙ってみる予定。これまで実績が無いのでそれ以降は未定だが、今季はマダイの数も多いのでさらに先まで出来る可能性が高い。当面はサバや根魚を狙いながらプラスαのターゲットだが、今後の釣果から目が離せない。
ルアー船EARNEST(アーネスト)ガイド。バストーナメントに6年間出場した経歴を持ち、海にフィールドを移した現在も新パターンの研究やターゲットの開拓に力を入れる。サンライン、ピュア・フィッシング・ジャパンフィールドテスター
取材・解説/佐藤尚行
取材協力/EARNEST(アーネスト)(TEL: 090-3641-4621)
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