釣行記

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仙台湾”スロージギング根魚五目”本格始動!

編集部 2020年12月29日 更新

近年、東北でも人気上昇中のスロージギング。スローピッチジャークとも呼ばれるこの釣法は根魚類にもかなり有効とされ、根魚類の魚影が濃い東北太平洋沖にぴったりマッチ。アイナメ、ソイなどなら仙台湾でもほぼ周年狙え、今イチ推しの新釣種だ。

朝方は牡鹿半島沖の水深45~55mラインから釣り開始

スローピッチジャークで東北の根魚を狙う

塩釜の遊漁船・東北丸が仙台湾でスロージギング船の出船を始めたのは今年1月31日のこと。これまでも青物ジギング船の中でスローピッチ系の釣りをする人はいたものの、冬場の根魚シーズンにジギング専門で狙うのは初の試みだった。しかし、実際に釣りを始めてみると、クロソイ、アイナメに産卵で接岸中のマダラやスケトウダラ、クロメバルやオキメバルなど様々な魚種が釣れてきて、十分に手ごたえあり。新たな釣り物として本格的に始動させることになった。

東北丸では長年、クロメバルや中深場五目など根周りの釣りに力を入れてきており、その経験がこの釣りにはかなり活かされている。というのも、スロージギングでは縦方向の釣りが主体になるため、船を立てた状態でピンポイントの根に着けることが重要になる。サビキや胴突きを使う根周りのエサ釣り船では、根の位置に合わせて一斉に仕掛けを投入。ポイントからズレたら仕掛けを回収し、再度、根に船を入れ直す。スロージギング船では、これとほぼ同様の流れで根周りを攻めることができるのだ。

船中1尾目はスケトウダラだった。続けて、この時季のメインターゲットであるクロソイもヒット
朝方はクロメバルも上がってきた。ジグに食ってくるくらいだからメバルも良型ばかり。左の方はレンタルタックルを使ってスロージギング初釣果!
クロソイ、アイナメともに良型に期待
これから春にかけては接岸中のタラも人気のターゲット
この日、2月14日は前日までのウネリが3mほど残ったものの、この季節にしては風が弱く、まずまずの釣り日和となった
 
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スロージギングを本気で楽しむなら
専用タックルが必要になるが…

必要な道具立てについて、東北丸の寺島翔平船長は、「タックルは2ozから3oz負荷くらいのベイトタックルで、専用のものが断然釣りやすいのですが、とりあえず手持ちのジギング用でも楽しめます。カレイ竿などでも、長さのあるものなら代用できるかもしれません。無料のレンタルタックルを3本用意しているので、とりあえず試してみたいという方は、ジグだけ買って来て、こちらを使ってもらえればと思います」

この日は、1月31日にすでに一度体験し、専用タックルを買いそろえてきた人が2人。他はレンタルタックルで初挑戦の方と、手持ちのジギング用タックルを流用した方が乗船した。スロージギング用のタックルを使っていた人は、竿の硬さなどによってアクションの付け方が異なるため、前半はロッドの特性を確認しながらの実釣。ボトムを取ってバーチカルに探ると、底付近だけでなく、10~15m浮いたところで食ってくることも多かった。また、青物で使っているジギング用のタックルを使った方もフォールを多用してばっちり釣果を上げていた。今の時季はクロソイ中心にタラやスケトウダラも高活性。この釣りの腕を磨くのには、ちょうどいいタイミングといえる。

タックルは2~3ozのスロージギング専用モデルがベストだが、100~150gのジグを扱えるクラスのジギングロッドでも十分に釣果は上げられる。ラインはPE1.5~2号。リーダーはメインラインに合わせて20~30Lb使用
専用タックル使用時のアクションの付け方は、ロッドを水平にしてリールを1/2~1回転ほど巻き上げ、ブランクスの反発力だけでジグを跳ね上げるイメージ。ブランクスの硬さに合わせて、毎秒1回くらいのペースでロッドをほんの少しだけ上げ下げした方がいいときもある。狙うレンジは魚探の反応にもよるが、ボトムから10~15mくらい巻き上げたら再度フォール、底を取って巻き上げる
シャウト!のスローピッチ&ロングフォールジャーク用ジグ「ストロボ」150gでの釣果。フラッシング効果が大きいジグで、高活性時に連続ヒットもみられた。この日のように晴天の日中も、光の影響を受けてかなり有効な印象だった
シャウト!のストロボ(下)とフラッシュ(上)を比較。前回1月31日の釣行時はフラッシュのスローフォールが効いたとのこと。ストロボに装着のフックはシャウト!のツインスパーク。状況に合わせてフックサイズと長さを選べるのが特長の商品で、写真は#1の1cmを装着

ほぼ週年狙え、仙台湾の定番化も期待!

取材日は東北丸のスロージギング船としては3回目の出船。結果から言えば前2回よりは若干渋い釣果となったのだが、それでもソイ、タラ、スケソウ、アイナメ、メバルにボッケと計6種をキャッチ。前日の高いウネリが残って釣りづらい状況などを考慮すれば、スロージギング船の威力は十分に垣間見ることができた。

「以前、出船したときは朝方にスケトウダラがよく釣れて、タラももうちょっと型のいいのが沢山出たんですが、今日は反応があっても食わなかったりして、ちょっと苦戦しました。今後は浅場のタラがもっとよくなるはずですし、まだまだ期待できます。季節によってメインターゲットは変わると思いますが、これからもほぼ一年中楽しめる釣りなので、この機会にぜひ始めてみていただきたいですね」と翔平船長。

取材後も、2月17日には1時間で早上がりながらタラ船中23匹と好調。ソイ、タラともに食いがよくて、しばらくはいい状態が続きそうだ。初心者でもとっつきやすく、奥深さもあるスロージギング船。仙台湾の釣り物に新定番がまた一つ加わった。

終始、ソイの食いは好調。40cm前後の良型サイズが揃った
青物用のジギングタックルを流用して狙っていた方も、フォールを上手く使ってソイ、アイナメをいいペースで釣り上げていた
終盤にはボッケ(ケムシカジカ)もヒット!いかつい見た目と上質な食味のギャップが大人気
ずっと釣りたいと言っていたタラを最後の最後にキャッチ!「今夜は鱈鍋ができますね」
塩釜港の釣り船、東北丸。スロージギングは現在、若船長の寺島翔平さん自ら誠意研究中。ほぼ周年、五目で狙える予定なので、ぜひ挑戦してほしい。レンタルタックルも3セット用意!もちろんリールとセットで、先着無料貸し出し中だ。
■乗合料金:9,000円
■レンタルタックル3セット(先着順、貸し出し無料、破損時は実費負担)
■予約TEL:022-364-2653

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※取材協力/東北丸(宮城・塩釜港)TEL:022-364-2653

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