釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

志津川湾沖の船ヒラメ釣況上向き!

伊藤 育男 2020年12月29日 更新

今季はどこも釣況が不安定な三陸周辺のヒラメ釣り。志津川湾でも8月後半は悪天候のためにほとんど出船できなかったが、9月に入ってからは台風の影響はあるものの好釣果が続いている。

釣り船は「三浦明の船宿でしか聞けない話」でもおなじみ、三浦屋の明丸
伊藤育男さんは育男の仕掛けフィールドテスターの2名と釣行
三浦屋では独自にエサを確保しており、当面はエサの心配はないとのこと

秋晴れに恵まれて最高のヒラメ日和

伊藤育男さん、尾形真さん、遊佐洋さんの育男の仕掛け男性チーム3人は南三陸の三浦屋に釣行。カレイだけでなくヒラメの釣技も向上するべく勉強会を行った。

釣行日は9月10日土曜日。木曜の夜から金曜にかけて猛烈な雨が降りコンディションが心配されたが、「ウネリも入ってこないし、西風だから大丈夫でしょう」という三浦明船長の判断で出船。9時過ぎから表層は笹濁りになったが、ほとんど底荒れもなく、船長の読み通りの好条件で釣りをすることができた。

神割崎沖から始めて点々とポイントを探り、船中いいペースでヒラメが上がった。意外だったのが、「今は2本バリの方が釣れるよ」という船長の指示。ワラサも多く、ヒラメも活性が高くなっているのでダブルで掛かってくることもあった。

仕掛けは「育男の仕掛け 特注ヒラメ仕掛け」。最初はみんなで高活性用胴突1本針の「IKI-16」を使っていたが、途中から胴突2本針獲針仕様の「IK-20」にチェンジして釣果を伸ばした
育男さんは好調な釣れっぷりを楽しみ、後半は指導員に専念
好調に数を伸ばした遊佐さん
ワラサも良型が増えてきた
 
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この日はトップ18枚、船中102枚の好釣果に

エサのマイワシは10cmくらいの小さめで、ヒラメが一発で食えて、エサ保ちもいいサイズ。ヒラメの活性は高く、35~54cmと大型は出なかったものの、船中トップは18枚。次点だった遊佐さんも17枚と好釣果に恵まれた。

また、ゲストに釣れる秋の青物もかなりいい状況。ワラサだんだん肥えて型がよくなり、魚影も濃くなってきた。秋サバも大きく、おみやげには最高の脂の乗りだった。

2本バリ仕掛けにしてダブルヒラメを上げた尾形さん
こちらも2本バリでワラサとヒラメのダブル!
ポイントを拾い釣る感じで終始好調な釣れっぷり

育男式ヒラメ釣りテクニックを伝授

この日はヒラメの魚影が濃く、活性もいいのだが、何らかの条件のためか前アタリから本アタリを待っているのに、そのままだと食わせられない状況が散見された。

遊佐さんは比較的好調だったのだが、尾形さんは序盤苦戦。アタリはかなり多いが、食いが浅く、アワせても抜けるような状況。そこで育男さんが伝授したのが聞きながらアワせるテクニック。

これはヒラメがエサを「ガリガリ」とかじり始めたら、エサを海底に漂わせつつ、徐々にある程度のテンションを糸にかけていき、「聞き」を入れながらアワせるというもの。エサを離さないように食わせて、7割ほど竿が曲がったところでアワせるとハリ掛かりさせられる。

「いつもだと前アタリのあと、エサを上げてぶら下げて誘う技も結構効くんですが、この日はちょっと渋くてそれだとダメでした。こういった微妙な食わせが必要な時はデルフィーノのような竿の感度が重要ですね」

レクチャーを受けて後半数を伸ばした尾形さん
育男さんの使用ロッドは「がま船 デルフィーノ30-240ソリッド」(がまかつ)。ボトムの状況をしっかり伝える感度と美しい曲がりを兼ね備えた高感度ムーチングロッド
ラインはサンラインの「スーパーブレイド5・8本組」2号。手軽に8本組のスムーズな滑りを手にできるコストパフォーマンスモデル
汎用型ライトゲームロッドの「ライブラ(がまかつ)」もヒラメ釣りに対応できる。ショートロッドなので湾内など浅場で釣りやすい
デルフィーノの曲がりを体感

9月、10月は数も釣れるチャンス!

南三陸のヒラメはまだまだ魚影も濃く、これからも海況さえ安定していれば期待できそう。9月、10月はヒラメの活性が高く、数を狙えるシーズンで、去年はトップ25枚釣れたこともあった。

また、マコガレイもこの日は66枚とこの季節にしてはまずまずの釣果だった。時化の後はアナゴもよく釣れる季節だが、夏から秋のヒラメシーズンに秋のマコガレイシーズンが重なってまさに豊穣の季節を迎えている。

お世話になった三浦屋の明丸と三浦明船長

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PROFILE:伊藤育男

10代にしてカレイ釣り大会に優勝した経歴を持つ、東北屈指のカレイ釣り職人。ここ数年は、船釣りをメインに、もっぱら楽しい釣りを追求中。がまかつフィールドテスター、サンラインフィールドテスター

 

※取材・解説/伊藤育男
※取材協力/三浦屋

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