小泊沖のジグ餌マダイでアマダイ好釣中!
マダイ狙いの延長線上でアマダイ有望!
「11月25日、45cmを最大に船中14匹」、小泊沖で釣れたアマダイの釣果である。専門に狙ったワケではなく、あくまでもマダイ狙いのゲストとしての釣果。取材をかねて再度同海域に出船した12月2日も、47cmを最大に7匹と、ここにきて良型がよく釣れている。
アマダイにはアカアマダイ、シロアマダイなど数種類がいるが、このうち小泊で釣れているのは最も一般的なアカアマダイ。東北の釣り人にはあまり馴染みのない魚ながら、独特の風味を持った白身は西京焼きなどの焼き物にすると上品な味わいで、関東や西日本では高級魚として珍重されている。
今季、小泊沖でアマダイが釣れ始めたのは11月の下旬頃から。ポイントの水深は70~90m。マダイの群れがやや深い海域に移動し、アマダイの生息水深に近付いたため、両者を一緒に狙えるようになった。釣り方はメタルジグにアオイソメエサを付けるジグエサ釣法。青森西海岸のマダイ釣りでは大定番の釣法だが、これと同じ方法でアマダイも狙えてしまうという。
ジグ&アオイソメのアマダイ釣りとは?
ジグエサのマダイ釣りではトラウトロッドなどのスピニングのライトタックルを使用する。須藤さんはラインにフロロ1.5号を使うが、水深がある場合などはPEの0.8~1号の方がアタリを取りやすくておすすめ。青森で盛んなブラーマダイ(スプーンマダイ)とほぼ同じ道具立てでOKだが、小泊は潮が速く、ブラー等は潮に流されて底を取りにくいためNG。ここでは60~80gのメタルジグにエサを付けて狙う。
晩秋以降、マダイのタナは底ベタ中心となるが、アマダイはマダイよりさらに底でヒットすることが多い。須藤さんによれば、「アマダイは釣れた実績自体が少ないので、どんな釣り方が正しいのか、正直まだよく分からないんですけど…マダイ狙いではベタ底とはいってもたまにシャクって誘いを入れますが、アマダイは底を取るために糸フケを取る程度で、完全に底ベタにした方が釣れるようです。ただ、アマダイの釣り方をするとマダイが釣れなくなり、マダイを狙い始めると今度はアマダイが釣れなくなることがあって、ポイントによる攻め分けが結構難しいですよ」
権現崎周辺はもともと潮が速く、さらに水深も70m以深となるとラインが流されて大変なことになるので、糸フケを出さないようにして、とにかく底取りに集中。アタリがあったら、糸を張ってアタリを取りつつスイープにアワせる。浅場であればじっくり間を取って食わせることもあるが、深場ではラインの動きでアタリを取ることに注力する。
青森アマダイの可能性はまだまだ未知数!
今回、水深80m前後でマダイ、アマダイを狙ったが、別船ではもう少し浅い水深でも良型マダイの釣果が上がっている。マダイはまだ落ちの段階に入ってはおらず、もうしばらく、少なくとも年内一杯は狙えそう。
「下前沖は一帯が砂地で、何か所かアマダイが群れているポイントがあるのですが、釣り始めたばかりなのでまだほとんどつかめていません。これまたおいしいレンコダイ(キダイ)も同じ海域で釣れているので、マダイを狙いながら、アマダイとキダイのポイントも広げていけたらと思っています」
マダイ狙いは今後、12月一杯にかけて終盤戦となるが、アマダイとキダイは昨年の12月下旬にも好釣した実績があり、これからも有望。冬の日本海なので、不安定な天候の谷間のわずかなタイミングに出船できるかどうかという、微妙な時季ではあるが、ゼイタクなタイ類の多目釣りにぜひ一度挑戦してみたいものだ。
青森内外の海へ山へと足を伸ばす釣り三昧の日々を送るうち、好きが高じて小泊沖J-つりバカ号で釣りガイドも始めてしまった。青森JFC会長(HNはSTO孤渓)。スポーツニッポンAPC。写真はいい魚が2尾以上釣れたときのみ見せる通称「STO持ち」
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