志津川湾の船マコガレイ 盛期はこれから
南三陸周辺でマコガレイの船釣りが秋の好季に入った。今秋は水温が高めで、例年よりちょっとシーズンが遅れ気味。そのぶん、これから湾内の浅場で良型の引きを楽しめそうだ。※2018年10月掲載の記事です。
南三陸・志津川湾の船カレイがシーズンイン
10月半ば、伊藤育男さんの「team/ikuo-style」が志津川湾でカレイ釣りの勉強会を行った。このteam/ikuo-styleは育男の仕掛け愛用者の集まりで、勉強会では実費の遊漁船乗船料だけで同仕掛けの使い方やテクニックのレクチャーを受けられるというもの。
この日はカレイ釣りを始めたばかりの初心者から、スキルアップを目指す中級者まで、岩手、宮城、福島から集まった。
「これまでジギングやルアーがメインだった人がカレイ釣りに興味を持ったり、大型魚礁に通っていた人が三陸の掛かり釣りにも挑戦したり、最近、三陸でカレイ釣りを始める人が増えてきています。この勉強会を通して、そういった人たちにカレイ釣りに親しんでもらえればと考えています」と育男さん。
湾内の養殖棚周りは水温高め 浅場はエサ盗りだらけの状況
例年、10月も半ばも過ぎれば掛かり釣りのハイシーズンだが、今秋は水温が高めに推移しているためか、シーズンが遅れ気味。最初はホテル観洋前の浅場で掛かり釣りを試みたが、フグやハナダイなどのエサ盗りがうるさい状況。
本来は湾内のタナ周りがいい季節なのだが、この日は他の遊漁船も集まる少し水深のある湾口付近に移ることに。
潮通しの良いポイントで中型マコガレイ連発
釣り場を湾口側に移してからカレイの反応がぐっと良くなり、30~40cmのレギュラーサイズがコンスタントに釣れ出した。育男さんが釣りをしたのは正味1時間程度、実釣中も参加者にレクチャーして回った。
この日よかったポイントでは、上バリのついた宙誘仕様の「IK-ST04」がベストマッチ。この海域のカレイは活性が高く、上バリに食ってくることもあるほどだった。上バリのアピール力を使って、いかに自分の周りにカレイを寄せるかが釣果を分けた。
三陸のカレイ釣りは水深が比較的浅く、穏やかな環境でカレイと向き合うため、仕掛けの使い分けや仕掛けに合わせた誘い方が大きな意味を持つ。アピール重視か誘いと食わせか、それともスピーディーな手返しか、その時々で正解が異なるのも三陸のカレイ釣りの醍醐味。
これから超浅場で40cmオーバーのカレイを狙えるように
11月頃は三陸各湾で水温が下がり始め、湾内の掛かり釣りがいよいよ面白くなってくる。水深10~15mくらいの超浅場でも食いが立ち、40UPの良型が釣れる確率もぐっと高まる。
ずっしりとしたカレイの重みを堪能できる好季。メスは卵を持つようになるため子持ちカレイにも期待。マコガレイは卵がある程度大きくなると食いが落ちることが知られており、本格的な産卵期に入るまでが掛かり釣りのチャンスとなる。
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※画像提供、解説/伊藤育男