松島湾のアマモ場で地引き網調査「2017親子で学ぶ松島湾の海辺in桂島」
2017年8月23日、松島湾アマモ場再生会議が主催する「親子で学ぶ松島湾の海辺in桂島」が塩釜市桂島白崎浜で開催された。このイベントでは夏休みのファミリーらが桂島の白崎浜で地引き網調査を行い、アマモ場の生き物観察を通してモ場再生と海洋環境について学んだ。
アマモ場は砂浜海岸の潮間帯(干潮時に干出)などにみられる海草。波や外敵から生き物を保護する役割があり、魚類を含む、様々な生物の生育場所にもなっている。
松島湾では震災の津波によりこのアマモ場が流出したところが多く、アマモ場再生会議では海草、海藻の環境復興を継続的に行っている。今回は松島湾でも比較的アマモが多く残存している白崎浜でアマモ場の生物調査を行い、モ場の役割や重要性を学ぶことを目的として、自然教室を開催した。
アマモ場の生き物 ハゼ、メバルからタツノオトシゴ類まで
参加した親子らは日常には無い地引き網体験を楽しみながら海辺の生き物について学び、夏休みの貴重な体験になったはずだ。
地引き網調査では小さいエビ類やウミタナゴ、ヨウジウオ、クダヤガラにアオリイカの新仔やタツノオトシゴ類のサンゴタツまで、様々な種類の生物をみることができた。網に入った魚の中で最も目立ったのが小型のメバル。スズキの幼魚、クロダイの稚魚などもみられ、これらは魚の稚魚や小エビなどを狙って集まってくる捕食者。
アマモの中はプランクトン類や小型甲殻類なども豊富で、生物を育むゆりかごのような場になっている。メバルやスズキなど釣りの対象になる魚もいて、釣り人としてはこういった魚の生育環境にも目を向けていく必要がありそうだ。
■主催:松島湾アマモ場再生会議
■後援:東北地方整備局 塩釜港湾・空港整備事務所 一般財団法人みなと総合研究財団
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