東北船ヒラメ釣り最盛期!鳥の海沖も大型有望
今年もやってきた東北の船ヒラメシーズン。各地で大型が続々浮上しているが、魚影の濃さで定評のある宮城県亘理沖(鳥の海沖)でも好調が続いている。菅野順也さん親子の釣行記です。※2016年9月掲載の記事です。
台風の後ながら沖は濁り&うねりなく、開始直後から竿が曲がった
「今シーズンも6月からヒラメ釣りに出船しています。今年は良い時とそうでない時の差が大きくムラが目立ちますね。でも、天候が安定すれば釣果も安定しますよ」とは第五大海丸(亘理荒浜漁港)の山川大海船長。
港に設置された生け簀から、船にエサのマイワシを積んで出船した。
釣り場の水深は35メートル。海底には粒根が点在しているポイントだが、根掛かりはほとんど心配ない。
親父に似たのか?すっかりヒラメ釣りフリークになってしまった息子の真海(小三)も同行。今年の7月には77センチを釣っている。当日も隣席で先に竿を曲げられた。釣り上がったのは45センチ。
一方、私の一投目は歯形のみで回収となった…。すぐさま餌を交換して投入すると、「ゴツゴツ」と力強い当たりがきて一発で針掛かりした。何度か道糸が滑り出て76センチが浮上した。
一発の大物に備えて仕掛けは万全に
山川船長はピンポイントで攻めて魚に食わせる感じで移動を展開。魚の濃い場所に当たれば投入直後に数本の竿が同時に曲がる状態で、船上のみなさんが数を伸ばしていった。大型も続々ヒットして、船中最大は85センチが登場。
山川船長によれば「活き餌を使用しているので、仕掛けはシンプルが一番です。一発超大型が食ってきますから万全のタックルで挑んでください」とのこと。
一匹釣った後には仕掛けの点検が必須。特にハリスはキズが入ったら即交換を。親針と孫針の間のヨレも食いを落とす要因になる。
菅野さん親子の使用タックル
タックルは二人ともがまかつの「がま船 デルフィーノ」。本来、マダイ用ロッドだが、感度と操作性に優れながら、食い込み性のバランスがよく、魚が掛かればきれいに曲がる性能はヒラメにもぴったり。軽量なので力のない子供や女性にもおすすめ。
菅野順也さん使用ロッド。手持ちで使える操作性に優れながら、どちらかというと食い込み重視の設計で狙ったヒラメを逃さない
真海くんはこちらを使用。柔軟かつ高感度なグラスソリッド穂先を採用しており、底取りしやすく扱いやすい汎用性の高い1本。置き竿メインで使ったが、自然に食い込ませて釣果を上げた
■幹糸:フロロカーボン7号
■ハリス:フロロカーボン3~5号(高活性なら太め、低活性なら細めに変更)
■枝~親バリ=約90cm
■親バリ~孫バリ=約12cm(イワシの腹ビレの付け根の硬い部分に掛けてやや余裕のある長さ)
■オモリ~枝=30~50cm(活性により調整。最初は高めから始めて、食いが悪いようなら少し下げる)
■親バリ:「ザ・ボックス チヌ(黒)7号」(がまかつ)
船ヒラメ釣りでは定番のチヌバリ。ボックスはお徳用タイプ
■孫バリ:「泳がせヒラメ8号」(がまかつ)
イワシに刺す部分が小さくなった、画期的な泳がせ釣り専用トレブルフック。「腹ビレの硬いところに掛ければ、自然とちょうどいい深さに刺さる優れモノです」
子供、女性でも釣れる!置き竿テクニック
ここで女性、子供でもばっちりヒラメが釣れる置き竿釣法を伝授!
1)アタリがあっても絶対に巻かない
初心者は前アタリに反応してしまうので、あらかじめ「アタリがあっても絶対に巻いてはだめ」としっかり指示しておく。
2)アタリがあったらリールを半分巻いて待つ
前アタリを感じたら、リールを半分だけ巻いた状態で待つ。こうすることでエサが少し高い状態になり、糸を張った状態でヒラメの食い込みを促がすことができる。魚の方から食いつけば自然と本アタリが出るが、釣果を伸ばすには前アタリが分かる感度と、ある程度の食い込み性が必要。
3)グリップ近くまで曲がったら巻き上げる
本アタリが出て、グリップ近くまで竿が曲がったら、そのまま巻き上げる。「本アタリ」などというと難しくなるので、竿の曲がりに合わせて「ここまで曲がったら巻き上げる」というルールを決めておくと子供にも分かりやすい。特に竿を立ててアワせるようなことは不要。
この釣り方は活性が極端に低い時だとヒラメがエサを追わず、なかなか食い込まないこともあるが、置き竿だけでも十分に楽しめるはずだ。
活性が高く、釣れ時は今
当日の竿頭は12枚の釣果。私は8枚、息子も53センチを頭に6枚釣って大満足。台風通過後の決して好条件ではなかったが、この結果で亘理沖の好調振りを確認できた。
亘理沖のヒラメ釣りはベストシーズンに突入。活性が高く子供や初心者にも釣りやすい今、是非挑戦を!
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