釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

スローピッチで気軽に楽しめる!春の金華山沖マダラジギング

針生 秀一 2021年3月5日 更新

※2016年3月掲載の記事です。

いよいよ春ですが、海では最も水温が下がる時期。今年は水温の降下が遅く、少しズレ気味ではありますが、ここで面白くなっているのがスローピッチジャークジギングの根魚釣り。

今年はマダラが好調に釣れていて、塩釜「東北丸」では船中100本を超える釣果が続います。3月12日には船中157本、トップ22本という爆釣!これは見逃せないと機会を伺い、強風のシケが収まった16日に釣行してきました。

東北丸は予約時に席を指定できるシステムですが、前日に滑り込みで予約を入れると、空きは左右胴の間の4席のみ。左舷4番の席を押さえました。

午前4時すぎに東北丸の店舗に着くと、店内は結構な賑わい。平日にもかかわらずジギング船の予約は14名。静岡県からの遠征も3名で、出船前にジグ、フックを買い求める人も多いです。

なにせシーフロアコントロールのラインナップは東北随一で、ヒットカラー、傾向を聞き、購入して乗船すれば間違いはないところ。私は事前にシケの荒天企画でフック、ジグを購入していましたが、さらに充実の品ぞろえ。他県から購入に訪れる人も多いそうです。

シーフロアコントロールをはじめ、ジグ、フックの品ぞろえが充実している「東北丸」。事前に、または出船前に買い求めるのも良いでしょう
心躍る出船前。さて、今日はどのジグが当たるか?
 
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ポイントに着くと高活性なマダラが即ヒット!

当日のジギング船は「第36東北丸」。後部キャビンが畳敷きで広く快適です。早々に予約全員がそろい、寺島翔平船長の舵取りで出船。松島湾を抜けて北に向かいます。

明るくなってきてキャビンの窓から眺めると、網地島と鮎川の間の航路です。網地島のドウメキ崎から金華山を過ぎて、航程1時間30分で金華山の北沖に到着。キャビンから出ると引き締まるような寒気ですが、多少の風程度で海は穏やか。みなさんタックルをセット完了。水深60mのポイントから開始です。

船上を見渡していると、着底即に数人の竿が一斉に曲がりました。根掛かり?いやいや、待ち受けるようにマダラがジグにアタックしてきたのです。

これに驚いてジグを止めてしまった人に、少し巻き上げてから落とし直すことをアドバイスすると、落としてシャクリ上げた瞬間に「ゴゴン!」ときて竿先が持ち込まれます。重厚な引き込みを巻き上げて3kgクラスのマダラをタモに入れました。

潮上りして流し替えるたびに竿が曲がり、マダラが続々と釣れてきます。水面でバラシも出ますが、落とし直せばマダラが掛かってくる入れ食いです。ジグはスローピッチ専用のほかに、ロング、セミロングタイプにも釣れています。

マダラが吐き出しているのはメロウドで、オオナゴと呼ばれる25cm以上のサイズも見られます。これでワラサのメロウドパターンのようにロングジグもマッチするのでしょうね。

撮影しながらチェックしていると、ジグのタイプ、カラー、ヒットパターンは様々です。メロウドを捕食している活性が高い群れなので、タナに早く落とせば、あまりジグを選ばずに即アタックといった感じですが、一旦見切られると隣のジグにヒットしてきます。

レンジは底から15mくらい。大き目のアクションでジグを動かし、それでロングフォールでの食いつきを狙うという組み立てがマッチしました。カラーはアピールのあるレッド、グロー系にヒットしているのが目につきます。

この入れ食い状態が一時間ほど続き、全員がマダラをゲット!いやオレが釣ってない…。

当日のポイントは金華山沖。一投目からズドンとヒット!
開始から一時間は入れ食い!2~6㎏のマダラが次々に取り込まれます
良型マダラ連発の女性アングラー
タモ取りは隣同士協力しましょう
少々濁りが入り、グロー系が入るカラーリングのジグが良かった

一通り撮影したところでタックルをセット。まずは東北丸のお店で購入したダミキ「バックドロップ真鯛SPレッドグロー160g」を投入します。ボトムからタッチ&ゴーで大きめにシャクリ、ジギングでいえばジャークをすると、即にゴゴンときてフッキンング。しかしこれは30cmほどのアイナメでした。右ミヨシでもアイナメが取り込まれ、ここから少々食いが落ちてきました。

金華山の東側に移動して、鮑荒崎、灯台前からピンポイントでマダラを拾うように釣っていきます。これで私もマダラを取り込みました。バックドロップの短い距離でも横向きになるアクションが良い感じ。キレの悪い私のジャークでも良い動きしてくれるジグです。結構フッキングが難しめといわれるアイナメも、これで、もう一匹釣りました。

シーフロアコントロール「クランキー」のレッドゴールドに変えてみると、このフォールアクションでマダラがズドンとヒット。このジグも気に入っています。

北東沖に移動して、女川湾沖の江島から続く根を次々に攻めていきます。金華山・瀬戸を北側から眺めるのは久しぶりです。私の隣の常連さんは、コンスタントにマダラを取り込んでいます。ヒットパターンを聞くと、底の10m手前あたりからサミングを入れてのスローフォールにマダラの反応が良いとのこと。ジャークの幅、リールの巻き加減を変えて、様々なパターンでジグを操作しています。

潮止まりの指標、ボッケ、カジカなども掛かってくるようになってきました。「反応が沈んできて、群れの移動も早いですね」と翔平船長。それでもマダラが一斉にヒットしてくる流しもあり、ポンダラサイズの小型はリリースする人も出てきました。

「スローピッチジギングは初めてなのでレンタルタックルでやってみたのですが、こんなにマダラが釣れるとは驚きましたよ。もうクーラーは満杯です(笑)」と遠征組の方々。

体長90cmくらいの大型も取り込まれます。重量を計ると6.7kg。これ抱卵時なら10kg近いでしょうね。ヒットレンジはボトムから5mの範囲とのことで、この狭いレンジをスロー&クイックにジャークして誘っていました。

最後に金華山・仁王﨑沖の根で投入して12時40分に沖揚がり。港に戻って、重くなったクーラーを協力して岸壁に上げます。

北に女川湾沖江島列島を望む。「東北丸」は金華山沖に多くの秘蔵ポイントを持っています
ドカンと6㎏オーバーをキャッチ!
この岸寄りで水深60mと急に落ち込む険しい地形の金華山灯台前。ここでもマダラが連発した
根掛かりもあるので慎重に底ダチを取ってジグを操作しましょう
マダラ中心の中でアイナメもヒット。ソイ、アイナメ狙いで違う根を攻めることもあり、これも楽しみです

レンタルタックルも充実!ジギングが初めてでも気軽に挑戦できるチャンス

船中111本のマダラでトップは12本、リリース多数という好釣果でしたが、翔平船長は、「最近では渋いほうですね。ソイ、アイナメのポイントも攻めたかったのですが、後半戦は苦戦でした」と言います。

まぁ、これだけ釣れて不満な人はいません。「釣りすぎてしまったぁ~」と、クーラーに入りきらず発砲箱を追加という人も数名でした。

ジグは100~180g。スローピッチ専用ロッドがベストですが、150g=40号なので、カレイ、アイナメで使われる7:3調子くらいのライトゲームロッドも転用できます。

リールもPE2号を200m巻けるクラスの両軸リールでやれます。東北丸のレンタルタックルはシマノ「オシアジガー」装備ですから、これでトライしてみるのも良いです。ジグ、フックのチョイスに迷ったら、東北丸店舗でアドバイスを訊いて買い求めれば間違いなしでしょう。

手応え抜群の浅場のマダラは5月あたりまで続き、ソイ、アイナメも面白くなります。こんな春のスローピッチジギングを楽しみに、ぜひ出掛けてみましょう!

ジグは100~180g。フックは1/0~2/0でフロント、リアともダブルというセッティング
「東北丸」のレンタルタックルはオシアジガー装備
タルからマダラが溢れる釣果
ハリ外しにフィッシュグリップ、プライヤーがあると便利です
大型船3艘体制で出船する「東北丸」。曜日を問わず、連日SPJジギング(スローピッチジャークジギング)船で出船中!
■予約、お問合せTEL:022-364-2653
操船センス抜群の寺島翔平船長が案内してくれます

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PROFILE:針生 秀一

船釣りを中心に、防波堤や河川の小物釣りなど、なんでもこなすオールラウンダー釣り師。全国各地の釣りと釣り具の知識が豊富で、釣りの生き字引的存在。泉区のロックバーラグ(Rag)オーナー。シマノフィールドモニター

 

※取材テキスト・写真提供/針生秀一
※取材協力/東北丸

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