亘理沖ヒラメは絶好の狙いドキ!
亘理のヒラメは待ちの釣りから攻めの釣りへ!
今シーズンは6月から解禁となっている宮城県亘理沖のヒラメ釣り。開幕当初は数、型共に今一つ安定しなかったが、ここにきて一気に食いだした。
午前5時、山川大海船長が港に設置してある生け簀からエサのイワシを船に移して、第五大海丸は亘理港より出船した。イワシの種類はマイワシとカタクチイワシが半々の割合。
「7月中旬頃から徐々に上向き傾向でしたが、8月に入ったらかなり良くなってきました。アタリがあってから上手く食わせられるかが数多く釣るカギですね」と、大海船長がにこやかに語る。
水深38mラインへ到着したが水色が悪く、濁りが強い。「船長、潮の色が悪くて残念だね」と問いかけると、「雨の後なので表層は濁っていますが、一枚下の潮は澄んでいるはずですよ」と船長。
「なるほどそれならいけるな」。私はアピール力の強いマイワシをまずは選択。親バリを上顎へ通して孫バリは腹ビレの付け根にある硬い部分に装着した。
投入は仕掛けの絡みを防ぐ目的で、オモリとエサを離して優しく送り出した。オモリが着底して底取りをすると、同時に竿先に動きが出た。「おっ!アタリが早いね。いるいる!」っと、ここで焦りは禁物。
その日最初のアタリを逃すと一日バラシ癖が付いてしまう気がする(そう思うのは私だけではないはず!皆さんもそうでしょ?)。海中にエサが豊富な今の時期は食い付いても飲み込むまでに時間が必要だ。
一発で竿の胴まで曲がるように勢い良く食ってくれれば問題なく釣り上げることができるが、この釣れ方だけではないところがヒラメ釣りの醍醐味だろう。
最近の傾向では、なかなか本アタリが来ないときはエサにテンションを掛けて、ヒラメがイワシを逃がすまいと食い込むのを促す釣り方が浸透してきた。満腹なのに反射的に食い付いてしまったとして、「やっぱり飲めないや、ぺっ‥」っと、離されてしまう前にこちらから攻め込んでいく。逃がすまいと再び反射的に飲み込む動作に移させる手段だ。「ツンツン」とした軽い変化が穂先に現れたら数秒だけ待ってジワジワ誘いを開始。テンションを掛け過ぎれば違和感となるので、ぎりぎりの力加減を探っていく。
この微妙な感覚がたまらなく面白い。私は誘い込みが決まって、一流し目で1枚、2枚と続けてタモに入れることができた。
45~60cmクラスをメインに数も出る!
当日はサイズと数のトップが同じお客さん。最大85cmで数は14枚を釣り上げた。とにかくアタリが多いので、初期アタリからハリ掛かりまでの探求がじっくりできてしまう。
ヒラメの他にはワラサ、アイナメ、クロメバル、マトウダイなども多彩に釣り上げられ、イシナギの幼魚も顔も見せた。例年通りなら数は9月、型は10月が一番良くなるので、釣果はさらに上向きそうだ。
カレイ釣りのトーナメンターとして活躍しながら、ヒラメ、メバル、マダイ、深海などの各種船釣りにワカサギ、渓流までなんでもこなすオールラウンダー。がまかつ、山豊テグスフィールドテスター、マルキューフィールドモニター。福島市在住
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※取材・テキスト/菅野 順也
※取材協力/大海丸(宮城・亘理荒浜漁港)TEL:0223-35-3317