釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

三陸スロージギング9目達成!

千葉 宏一 2021年4月7日 更新

三陸沿岸は水温の低下とともに根魚の活性が上がってくる季節。青物の他、根魚にも効果的なスロージギングは、岩礁帯が多く、アイナメやソイ、メバル類の魚影が濃い三陸にピッタリな釣法だ。※2012年12月掲載の記事です。

釜石・御箱崎沖周辺の釣り場。釜石~山田沖はカケアガリ帯に大小の根が点在し、有力ポイントが連なる
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スローピッチで狙う三陸の冬の根魚釣り

岩手県の三陸沿岸で近年、着実に人気を高めているスロージギング。スローピッチジャークが生む「ゆるヒラ」な動きは色々な魚種に効果的で、三陸の根魚狙いでもかなり高い実績を誇っている。

そんな三陸の釜石沖に、千葉宏一さんが釣行したのは11月25日のこと。釜石から大槌、山田にかけての水深30~100mのカケアガリラインには大きな根が多数点在し、まさに根魚の宝庫。この日もアイナメ、クロソイ、マゾイの他、オキメバルやエゾメバル、ヒガレイ(ムシガレイ)にサバ、ワラサ、フグまで、色々な魚が姿を見せた。

スローピッチの釣りでは専用の平たいジグを使い、ロッドのティップを使ってヒラヒラと舞うようにアクションさせて狙う。タックルはできれば専用のものがオススメで、フォール~巻き上げがスムーズ、かつ微妙なレンジ調整をしやすい両軸タイプを使用する。

「通常のワンピッチジャークに比べるとゆっくりと巻き上げる必要があるので、巻き上げ長が80~100cmのジギング用ベイトだとちょっと速すぎる感じです。巻き上げ長が55~70cmくらいのリールがアクションをつけやすいですよ」と千葉さん。

良型のマゾイがヒット!アイナメ、クロソイと並ぶ、三陸スロージギングのメイン対象魚だ
オキメバル、エゾメバル(ゴイチ・ガヤ)、マゾイ、ショウサイフグと、スローピッチジャークはとにかく多くの魚種に有効!
釣行した11月下旬の時点ではイワシも多く、トリヤマの立つ場面もあった。ワラサやサバの青物類もヒット

冬場のディープロックもスロージギングで!

スロージギングはアクション操作がゆったりめで、体への負担が比較的に少ないのも人気のポイント。根魚狙いであれば、ゆっくりとしたリフトとフォールだけでも食ってくるし、スローテンポなワンピッチジャークで巻き上げるのもあり。アクションをかけるときは大きくジャーキングしたりせず、ロッドティップの反動を活かしてジグを跳ね上げ、テンションをかけた後に余ったラインを巻き取るような感じの、本当に軽い操作だけで十分に釣りになるのだ。

メタルジグはシャウト!の「ストロボ」を中心に、「フラッシュ」も併用した。ストロボはフォールスピードが比較的速く、幅広ボディがギラギラと光ってアピールするので食いがいいときに。フラッシュの方は食い渋った時など、ヒラヒラとゆっくり落として食わせるような使い方をした。ジグのカラーは、朝夕はブルーピンクやピンク系、日中はシルバーやブルー系を使用。潮の濁りや魚の反応を見てカラーチェンジをするといいだろう。

三陸の根魚は今後しばらく食いのいい状態が続き、特にこれからはディープの根魚が面白い季節になる。スロージギング独特の操作方法に慣れれば、8目、9目と狙えるチャンス。スロージギングで1艘を貸し切るのが難しい場合も、ポイントの潮流や釣り座によってはエサ釣りの根周り船に同船して竿を出させてもらえる場合もあるので、各釣り船に相談してみよう。

千葉さんはこの季節ならではの黄金アイナメもキャッチ。アイナメはこれから産卵後の荒食いシーズンを迎える
ヒガレイ(ムシガレイ)はカレイ類の中でも魚食性が強く、これからの寒い季節でもよく釣れてくる
クーラーボックスにはソイを中心に色々な魚種が揃った
【使用タックル】
■ロッド:シャウト! セデュースライト・フラットビート …幅広い用途に対応可能な、ライトジギング用ロッド。
■ライン:PE1~1.5号+システムショックリーダーFC(サンライン)16Lb …大型魚を狙う場合、リーダーは20Lbに変更。
■ジグ:シャウト!ストロボ、シャウト!フラッシュ 100g、150g
フックはシャウト!のスロー系ジギング用のスパークシリーズを使用。フロント、リアの両方に食ってくるので、ツインスパークを付属のスプリットリングで前後に装着。サイズは1/0か2/0。ラインの長さはジグサイズに合わせて、フロント1~2cm、リアはフロントと同じかちょっと短めにセッティング
【遊漁船】SALTY 2nd(ソルティー・セカンド)
釜石港の陸中海岸グランドホテル前から出船している遊漁専門船。キャプテンの森さん自身も釣り好きで、湾内から深海ジギングまで幅広いジャンルをカバー。
◆TEL:090-9033-8084
PROFILE:千葉宏一

カレイ釣り大会で多数の入賞経験を持つカレイ競技のエキスパート。三陸をメインフィールドに、仙台湾や青森周辺にも足を延ばす。青物ジギングやマダイ、ワカサギなども得意。岩手県一関市(千厩町)在住。ささめ針フィールドモニター、下野アドバイザリースタッフ

 

※取材・解説/千葉宏一
※取材協力/SALTY 2nd(岩手・釜石港)

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