三陸沿岸ブリ&ワラサジギング好季!
岩手県越喜来湾のジギングが好シーズンを迎えている。8月27日、86cmのブリ級がキャッチされた他(上写真)、ワラサも70cmオーバーの型揃い。昨年に続き、今季もか~なり期待できそうです。※2012年9月掲載の記事です。
岩手三陸・越喜来湾のジギングシーズンイン!
岩手沿岸のジギングでそろそろワラサが釣れ始めたとの情報を聞きつけて、8月27日、釣具オヤマの小山哲平さんは、お店の常連さんらとともに越喜来湾の喜多丸で出船した。岸寄りのポイントではイナダの群れもみられたが、この日の狙いは全員ブリ。小中型は避け、深場に着く大物のみを狙う作戦を選択。船長も、過去に大型が釣れた実績のある、水深60~80mの根周りやカケアガリを中心に攻めてくれた。
実は、前日までの釣況はあまり芳しくなく、この日もアタリはポツポツ程度でかなり渋い状況。それでも、集中して攻めたのが功を奏し、71~86cmまでのブリ、ワラサを5人で11本釣り上げることができた。小山さんは今季初の青物ジギングだったが、シーズン初めとしては、上々の釣果に恵まれた。
これからさらに大型の期待が高まる!
越喜来湾では、ポイントの水深があるため、メタルジグは150~180gの重めを使用。スッと落として、底から中層までを探るのだが、ヒットレンジは底から中層までとバラバラで、その時々、アタる層が異なるため状況に合わせた対応はマスト。
ジグの種類はロングジグ系が高実績で、実際に86ブリがヒットしたのもロング系だった。もちろん他のタイプにもヒットしており、この日は潮流があまり速くなかったため少し軽めにしてもよかったのだが、ロングジグをあまり速く動き過ぎないように誘うと、かなり効果的だった。
タックルは10kg超でも余裕の強めを選択。重めのジグを使用し、数10mの深さから魚を引き上げるにはそれなりのパワーが必要になる。また、大型に対応するため太軸のフックを使っており、しっかりと張りのあるロッドでないと、水深のあるポイントでは十分にフッキングさせられないのだ。
「ブリ・ワラサ狙いの場合、魚探にそれらしき影が映っているのに釣れないことも多く、全く魚探に反応が無いのにドカンと来ることもよくあります。この日もそんな状況で、食わない状態でもひたすら待ちの釣りを続けていると、たまにデカいのが釣れるという感じでした」と小山さんが言うように、ブリ、ワラサゲームの基本は、とにかく待ちの釣りに徹すること。
魚の捕食スイッチが入るか、食い気のある魚が回遊してくるまでの間、どれだけ根気強く誘い続けるかの我慢勝負。この日の終盤には小山さんがワラサを4本連続でヒットさせる場面もあったが、それも30分くらいの間隔を置いてのこと。型狙いでは魚の数自体が少ないこともあり、たとえ反応が無くても集中力を切らさないことが非常に大切なのだ。
ジギングシーズンはまだまだ始まったばかりだが、まずまずのスタートを入り、今季も期待は十分。どうもイナダは例年より少なめのようだが、日本海由来と思われるブリも多数回遊してきており、10kg超も夢ではない。これから10月中旬頃にかけて長く楽しめそうだ。
■ロッド:シマノ ゲーム タイプJ S585
張りのあるティップが、ディープエリアのアタリでもガッチリフッキング。リフト力もかなりあるので、深場の多い岩手のジギングにピッタリ。
■リール:シマノ ツインパワーSW8000HG
重めのジグを使う、岩手のジギングにはこのくらいのクラスがちょうどいい。大きめのリールを使うことで、疲労も軽減!
■ライン:サンライン ディープワン3号 300m
■リーダー:サンライン システムショックリーダーナイロン 70Lb
※営業時間=平日8~19時、土日祝日は5~19時、水曜定休。
店舗は、国道283号線添いの釜石市内にある。釜石線・松倉駅を目印にすると分かりやすい
甲子川中流域にほど近い釣具オヤマの若旦那。ロックフィッシュやヤリイカなど、陸っぱりから船釣り、渓流まで釜石周辺のあらゆる釣り物に詳しく、旬の釣りは自ら実釣テスト!東北各地への遠征経験も豊富だ
◆記事に書けない裏話や質問への回答はweb版 無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!
取材・解説/小山哲平
取材協力/釣具オヤマ(釜石市)TEL:0193-23-7754