三陸・越喜来 初ジギングでまさかの初ブリ！
釣具オヤマの小山哲平さんが、三陸沿岸のジギングで84cmのブリをキャッチした。震災後初めて出船し、「海に出られただけでも嬉しい」ところにこの魚。やっぱり三陸の海は最高です！
※2011年9月掲載の記事です。
釣り開始早々にドラマが待っていた！
「越喜来の喜多丸さんがルアー船の出船を再開したということで、試し釣りのつもりで出船してきました。あの震災から約半年、『ようやく船で釣りに出られるようになったんだ』という感動に胸いっぱい…まさか84cmのブリまで出るとは思ってもみませんでした。完全なラッキーフィッシュです。始めてすぐに釣れてしまって…自分でもビックリの1本ですよ」とは、このブリを釣り上げた釣具オヤマ、小山哲平さんの談。
釣行日は9月10日。崎浜漁港から越喜来湾に出船。水深80～100mほどの岬のかけ下がりのポイントに到着すると、中嶋船長から「魚探に反応があるね。底べったりに何か着いてるよ」との指示があり、底からあまり上げないように小刻みにボトムを探っていた。そして、始めて5分くらいたった頃だろうか、3回ほどジャークした瞬間に、突然「ズドン」という感じでヒット！突っ込む魚とドラグの鳴りに「これはデカイ」と確信。「昨シーズンは最後の釣行でラインブレイクして悔しい思いをしていたので、今度は絶対獲ってやろうと慎重にやり取りしました」
ブリを取り込んだ後は、同行の佐野さんにメーター超のシイラがヒット！バーチカルに探ってきたジグが表層まで上がってきたところで食ってきたそうだ。幸先の良いスタートに「今日はすごいことになる・・」と期待したが、どうやらこれは時合いだったらしく、その後はこまめにポイントを移動して探るも、魚の反応は一気に薄くなってしまった。結果は、イナワラ数本と52cmのアイナメをジギングで追加してタイムオーバー。ほとんど最初の30分に集約されたような釣行だったが、三陸の海の素晴らしさを改めて実感させられる1日になった。
青物シーズンはこれから。根魚も期待大！
喜多丸の中嶋船長によれば、8月30日まではワラサがコンスタントに釣れていたが、台風12号以降、海が変わり、魚の反応が薄くなったそうだ。そんなやや不調な条件下でも、今回のように単発の大物がヒットすることもある。昨シーズンは最大で14kgのブリをキャッチしているそうで、今季もそんな大物が釣れる可能性も十分にある。ブリ、ワラサの青物ゲームは好不調の波が大きいものの、例年、10月頃にかけてハイシーズンとなる。
今回は青物狙いだったが、喜多丸はロックフィッシュ中心に出船している。例年だと秋以降、10月以降がシーズンなのだが、今年は夏場を通して浅場で元気な根魚が釣れている。平日、休日問わず、機会があれば出船しているが、平日は瓦礫撤去作業などもしているため、スケジュールは事前に確認してほしいそうだ。
また、小山さんは、「今回、海に出させていただいて、船長さんをはじめとした漁業関係者の皆さんに本当に感謝しています。釜石は港の周りで釣りをする人も増えてきましたし、釣り人が徐々にですが戻ってきています。まだまだ厳しい面もありますが、釣りから地域を盛り上げていければと思います。防波堤の釣り場は危険な箇所なもありますので、最新の釣況を含めて、詳しいことはお店でお訊きください」
店舗は、国道283号線添いの釜石市内にある。釜石線・松倉駅を目印にすると分かりやすい。営業時間は、平日8～19時、土日祝日は5～19時、水曜定休。釜石周辺の最新の釣り情報、アイテムは全ておまかせ！
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取材・解説／小山哲平
取材協力／釣具オヤマ（釜石市）TEL：0193-23-7754、
喜多丸（大船渡市越喜来・崎浜漁港）TEL：090－1932－1258
