桧原湖ドーム船にゆるキャラ出没中!?
東北トップ級のワカサギレイク桧原湖で、早くもワカサギ釣りが盛況となっている。取材時は結氷前ということもありドーム船を利用。暖房のきいた快適な室内でワカサギのピクピクを楽しんだ。ちまたで噂のゆるキャラもワカ様のことが大好きみたいです。※2010年12月掲載の記事です。
快適で釣果も安定 ドーム船のワカサギ釣り
一年というのは早いもので2010年も残りわずか。サクラマスに遊ばれ、ヤマメに叩かれ、クロマグロは彼方へ去りゆき、ジグがブリの目前でイナダにかすめ取られ、お疲れ気味のフィッシング・デイズに最後の1ヶ月ぐらいは癒しを…、てな訳で、ワカサギです。
私、実はアンチ・ドーム船、氷上穴釣り至上主義的な過去を持っておりました。しかし、現在はドーム船、大好物です!湖上に浮かぶビニールハウスの中はストーブでぽかぽか。時と場合によっては冬の風物詩ワカサギ釣りを半袖Tシャツで楽しめちゃう。もちろんグッドポイントに係留されちゃってるワケなんで、ビギナー~エキスパートまで腕相応に釣果は約束されている?(日が多い)のです。まあ、確実に言えることは「快適、楽ちん、楽しくワカサギが釣れる」ってコト。寒くもないし、ポイントの見立てに迷って、釣る時間よりドリル回してる時間の方が長いなんて氷上穴釣り最悪地獄とは無縁。オススメです。ドーム船はワカサギ天国かも?ハッキリ言って12~1月の釣りモノはドーム船ワカサギ、それ以外は気まぐれメニュー的扱いでも構いません。私、十分楽しめます。
道中、エサなど調達しながら桧原湖へ
今回の釣行日は2010年の12月20日。マグロ仲間でワカサギ初挑戦の馬渕君と日本一美味なワカサギを釣りに桧原湖へ。ドーム船は昨シーズンもお世話になったアウトドアスポーツクラブBACSS(バックス)。ドームのサイズも手頃で何より親切、ワカサギビギナーにもオススメな船ですよ。朝6時30分に休暇村バス停前でバックスさんと待ち合わせていたので早朝4時に仙台を出発。日ごろの行いが良過ぎて凍結道路にもならず、かなり早めに裏磐梯に着いてしまったため、「もしかすっとこの時間、日本一混んでるんじゃねぇか?」な最終コンビニでゆっくり朝と昼の食糧とエサの「サシ」を吟味して時間調整。熱中すると人間の食い気が下がる私は食糧少なめが基本ですが、サササササとお買い物を済ませて行くエキスパート風な皆さんは結構買い込んでいるように見えました。食い渋った時の気分転換なんですかね?
ともあれ時間通りに待ち合わせ場所に着き、バックスさんの携帯に連絡を入れ、防寒着を着こむ(ドーム船内はぽかぽかでもそこまでの行き帰りはすでに白銀の世界ですから)。程なくしてスノーモービル(アルミ改造ソリ付き)でお迎えが登場。悪路に強い車ならまだしも、私の車は燃費性能第一のコンパクトカーなので大きな道路に送迎してもらえるのはとってもありがたい(実はこの送迎もちょっとしたアトラクションのようで楽しいしね)。まずはサイトステーションで料金(各ドーム船で違いますが日釣り券込みだと4000円前後のところが多い)を支払い、船着き場から船外機ボートですぐ沖のドーム船に渡してもらいます。
さあ、いよいよ実釣開始です。まずはタックルセット。私はここ何年か酷使中のワカサギ専用電動リール「疾風」にシマノ新発売の「ワカサギマチック・システム穂先SH02」の組み合わせ。馬渕君は話題のシマノ「ワカサギマチックDDM」に同じくシマノ新発売の「ワカサギマチック・システム穂先SHS02」。この日のためにWILD-1にて一式ご購入いただきました(ありがとうございます)。最近のワカサギ釣りは圧倒的にこの電動タックルが主流です。確かに手返しが速くて時合いを逃さないので釣果が伸びやすい。実際、釣行日は電動率 100%。各社様々な電動が登場したので選ぶ楽しみも倍増中です。
仕掛けは市販のモノで十分、というか下手に自作するよりバッチリ研究された市販品の方がいいかも?私は「バリバス」派。今回は気合十分にブドウ虫持参で乗り込んだので、「ブドウ虫対応5本鈎」をセット。基本紅白の「サシ」でエサは十分だと思いますが、食いが落ちてきた時にブドウ虫を投入すると食いが立つことがあります。エサの付け方はちょん掛け。ハリに付けた後で半分にカットすると体液が出て食いが良くなります。後はマメにエサを交換すること。エサを取られることはほとんどありませんが、体液が無くなると途端にアタリがなくなります。
ピクピクアタリにアワせるのが面白い!
当日は朝風もなく、湖面も穏やかだったので軽めのオモリ(1.25g)でスタート。ある程度真っ直ぐ下に仕掛けが落ちていく状況ならオモリは軽い程しっかりとしたアタリが出ます(もちろん穂先とのバランスが取れていればですが)。着底させて底ダチを取ったら穂先を上下させて誘いをかけ、数秒静止させてアタリを拾います。この誘いの幅や静止時間を臨機応変にできれば釣果はグーンと伸びるのですが、コレがなかなか難しい。ワカサギって奥が深いんです。私もまだまだ下手ですが、何となく馬渕君に誘い方、アタリの判断の仕方を説明しつつ穂先の動きを注目。と、穂先がピクっと上がりました。ここで間髪入れず電撃フッキング、「迷う位ならアワセろ」がポイントなのです。電動パワーで一気に巻き上げ、まずは1匹。とにかく微妙なアタリにどれだけアワセを入れられるかでも釣果に差が出ますから。ワカサギって「よっしゃ、掛けてやったぞ」ってのが楽しいんですよね。
朝一は釣れることは釣れるんですが、イマイチ群れが止まらないような感じ。ぽつぽつ、ぽつぽつ釣れるけれど、連発しない。誘って誘ってようやくアタリが出るような感じでした。初挑戦の馬渕君も難しいと言いながら何度か空アワセを繰り返しつつ、めでたく初ワカサギを釣り上げ、その後もそれなりのペースで釣り続けていた。そしてドーム船内もぽかぽかになった頃から入れ食いモード突入!落とせばアタリが出る感じ。こういう時間帯に手返し良く数を稼ぐ。私は仕掛けの落下時間短縮のため、オモリの下に捨て糸で2.5gのオモリを追加、仕掛け落ちを速くしつつ、着底後は軽いオモリで釣る作戦。入れ食いタイムは長続きしないことも多いのです。電動タックルは基本片手で操作可能なので、両手で2台使いをして数と時間を稼ぐベテランも居ます。しかし、自分の仕掛け同士が絡んだりするので、仕掛けさばきに自信のない私は苦手。で、仕掛けの上げ下げの回数を増やすための手段が捨てオモリ(2段オモリ)ってワケです。
当日も残念ながら1時間前後で入れ食いタイムは終了。この時点でバケツのワカサギは大体60~70匹ってとこ。馬渕君のバケツの中は30~40匹くらいかな?こうなると200匹超えはキビシイ。もう一度入れ食いモードに突入でもしない限りはとりあえず目指せ100匹と思ったのですが…。この後、ゲキ渋モードになってしまい、ドーム船内には溜息が、なにせ5分に1匹、10分に1匹ペースでは…辛すぎです。本当はこういう時ほどマメなエサ替え、仕掛けの落とし直しが大事なのですが、ついついダレて(人間の)お食事タイム突入です。とりあえず腹は膨れたが状況は渋いまま。外に出て気分転換です。凪いでいたはずの湖面がさざ波立って、結構風が出てきていました。こうなってくると湖流がはっきりしてきて渋々も回復することがあります。と、船着き場からボートが寄ってきました。そういえば、「午後からちょっとした取材をします」と言われていました。
乗り込んできたのは「バンダイくん」なるかぶり物、流行りのゆるキャラでこのあたりの観光協会で仕込んでいるそうで…。今回は「バンダイくん ワカサギ釣りに挑戦」企画なんだとか。さすがは観光慣れしてますね、桧原湖。まあ、混み合っている訳でもなく賑やかでいいんじゃないでしょうか、なんて気楽に釣りを再開。
実は、私がダレている間に、初挑戦の馬渕君は地味に頑張って釣っていて、結構数を詰められているような気も!? 流れが出てきたので、仕掛けの落下スピードには目をつぶり捨てオモリを外して丁寧に誘います。すると渋いながらも再びぽつぽつ掛かり始めました。隣ではバンダイくんが釣ったワカサギと共に記念撮影中。思わず私もパチリ。バンダイくん、なんか持ってるんですかね?乗船してきたら釣れ始めるなんて…。取材自体は1時間もかからず終了のようでそそくさと陸へ戻っていきましたが、ぽつぽつ釣れる状況はその後もキープ。こういう状況は練習には最適ですね。きちんと誘えばきっちりアタりますが、さぼるとまるでダメでした。その後1時間くらい地味に誘い続けてなんとか100匹超えでした。馬渕君も60匹くらいで初ワカサギにしてはまずまずの釣果ではないでしょうか(本人は釣り足りないらしく早くもリベンジを誓ったようですが)。
最後に反省。皆さん、仕掛けもマメに張り替えましょう!やっぱりハリの刺さりが甘くなってきます。実はトラブルもなく、最初から最後まで同じ仕掛けで通しましたが、最後の1時間くらいやたらバラしました。時間も残り少なかったのでそのまま通しましたが、失敗でした。さあ、次は200超えしますよ~!
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取材・テキスト/しかま陽
取材協力/ WILD-1 仙台太白店(TEL:022-242-9521)、アウトドアスポーツクラブBACSS(バックス)(TEL:080-5221-3039)
※注:通常、ゆるキャラは出現しないのでご安心ください。