でかマコ期待!南三陸のカレイ好季
今季の南三陸ではカキの出荷遅れなども関係し、船カレイのシーズンがズレ込んでいたが、養殖作業が本格化するとともにカレイの釣況も上向いてきた。11月14日に志津川湾で行われた「サンライン杯カレイ釣り大会」では、型、数ともにいいところが出て、調子のよさを実証!※2010年11月掲載の記事です。
今季の南三陸はまだまだこれから!
10月~11月は産卵を控えたカレイが湾内に乗っ込む最高の季節だが、今季の南三陸は高水温の影響が大きく、ノッコミは大幅遅延。「シーズンはまだか?」とやきもきさせられたファンも多かったはずだ。しかしながら、沿岸の水温が下がり始めるとともに、湾内の養殖施設の周りでもようやく良型のカレイが釣れ始めた。
11月14日、南三陸の志津川湾で「サンラインCUPカレイin志津川」が行われた。本部船には、今回、取材と解説をお願いした伊藤育男さんのほか、サンラインテスターの菅原正さん、佐藤文彦さんらが役員として乗船。サンラインスタッフの佐伯さんとともに、当日の釣れっぷりを確認するべく、試釣を行った。
本部船の4人は、この季節の定番ポイントであるカキ棚周りのポイントからスタート。するとすぐに菅原さんに30cm級のマコガレイがヒット。10時過ぎまでは同クラスのマコガレイやイシガレイがポツポツペースで釣れていたが、この時期にしては型が少し小さめ。ということで、大会船の様子を見がてら、場所を大きく移動することにした。
養殖イケスの周りで46.5cmが飛び出した!
伊藤さんらが乗った本部船は、参加船中、(この時点で)最もいい釣果を上げていた漁吉丸の周辺に移動。そこはカキ棚ではなく、ギンザケか何かの養殖イケスの周りで、このポイントで伊藤さんは、全体でも最大となる46.5cmのでかマコを釣り上げた。
志津川湾内は泥底のポイントが多く、ドロ場への対応力が釣果に大きく影響する。泥場では、砂地と同じように大きく誘うとオモリが埋もれてしまうので、オモリを底にドスンと落とすようなコヅキは禁物。伊藤さんは底に着くか着かないかのギリギリのところを、ゆっくりしたペースで攻めるように心がけているそうだ。仕掛けはあまり動かさなくてもコンパクトにアピールできるよう、かなり短いものを使い、急がず、リズムよく誘うようにしているとのこと。
大会は20cm以上のマコガレイの総重量を競う形式で行われ、4kgを釣った菅原春男さんが優勝。上位入賞者はいずれも3.5kg以上となり、数、サイズとも上々だった。今季の状況について、子供のころから南三陸に通い続けている伊藤さんの見解は、「今年は水温が高かった影響でカキの身入りにバラツキがあり、カキ水揚げが本格化していないそうです。そのため、棚周りのカレイの寄りが悪いみたいなんですが、ようやく水温が下がり、カキも揚げられる状態になってきたようなので、カレイも大型ばかりバンバンとはいきませんが、釣れ始めています。先のことはハッキリとは分からないけど、今シーズンは12月一杯くらいがピークで、1月でも十分楽しめるんじゃないかと思います」
マコガレイはすでに十分接岸している。カキ養殖が遅れているため、カレイが集まる場所をまだ絞りづらい状況ではあるが、今後、カキ棚周りの釣りはどんどんよくなる見込み。子持ちの良型を狙えるのは今の時期だけ。ナメタガレイやアイナメの型物も混じり、ちょっと肌寒いけど、激アツなシーズンの到来なのだ。
上位入賞者はいずれも3.5kg超という好結果!
■大会結果
優勝/菅原 春男(仙台市) 4.09kg(漁吉丸)
準優勝/菅原 昭夫(花巻市) 3.85kg(漁吉丸)
3位/熊谷 弘(奥州市) 3.61kg(長生丸)
4位/播磨 徹男(仙台市) 3.53kg(漁吉丸)
5位/佐藤 日出夫(石巻市) 3.50kg、14枚(長生丸)
5位/石川 勝(仙台市) 3.50kg、11枚(豊富丸)
※5位、6位は同重量のため、釣果数量で順位を決定。
大物賞/我妻 禎(仙台市) 43cmマコガレイ
年少賞/吹原航遥(13歳)
(他、参加者80名)
取材・解説/伊藤育男
取材協力/マルカノー釣具店 志津川本店(TEL:0226-46-3421)
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10代にしてカレイ釣り大会に優勝した経歴を持つ、東北屈指のカレイ釣り職人。ここ数年は、船釣りをメインに、もっぱら楽しい釣りを追求中。がまかつフィールドテスター、サンラインフィールドテスター
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