釣行記

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  • でかマコ期待!南三陸のカレイ好季

    伊藤 育男 2021年4月30日 更新

    今季の南三陸ではカキの出荷遅れなども関係し、船カレイのシーズンがズレ込んでいたが、養殖作業が本格化するとともにカレイの釣況も上向いてきた。11月14日に志津川湾で行われた「サンライン杯カレイ釣り大会」では、型、数ともにいいところが出て、調子のよさを実証!※2010年11月掲載の記事です。

    今季の南三陸はまだまだこれから!

    左)大会本部船の1枚目はサンライン、オーナーばりフィールドテスターの菅原正さんが釣った30cm級のマコガレイ。右)菅原さんに続いて伊藤育男さんも30cm級を手にした

    10月~11月は産卵を控えたカレイが湾内に乗っ込む最高の季節だが、今季の南三陸は高水温の影響が大きく、ノッコミは大幅遅延。「シーズンはまだか?」とやきもきさせられたファンも多かったはずだ。しかしながら、沿岸の水温が下がり始めるとともに、湾内の養殖施設の周りでもようやく良型のカレイが釣れ始めた。

    11月14日、南三陸の志津川湾で「サンラインCUPカレイin志津川」が行われた。本部船には、今回、取材と解説をお願いした伊藤育男さんのほか、サンラインテスターの菅原正さん、佐藤文彦さんらが役員として乗船。サンラインスタッフの佐伯さんとともに、当日の釣れっぷりを確認するべく、試釣を行った。

    本部船の4人は、この季節の定番ポイントであるカキ棚周りのポイントからスタート。するとすぐに菅原さんに30cm級のマコガレイがヒット。10時過ぎまでは同クラスのマコガレイやイシガレイがポツポツペースで釣れていたが、この時期にしては型が少し小さめ。ということで、大会船の様子を見がてら、場所を大きく移動することにした。

    左)サンラインフィールドテスターの佐藤文彦さんに釣れて来たのは33cmくらいのイシガレイだった。右)サンライン東北営業所の佐伯さんにもレギュラーサイズのマコガレイがヒットした
    菅原さんはナイスなプロポーションをした45UPのアイナメもキャッチ。本命ではないものの、これはウレしい
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    養殖イケスの周りで46.5cmが飛び出した!

    後半、養殖イケスの近くのポイントへと移動。ここで釣っていた漁吉丸は、大会参加船中、最も好釣果を叩き出していた

    伊藤さんらが乗った本部船は、参加船中、(この時点で)最もいい釣果を上げていた漁吉丸の周辺に移動。そこはカキ棚ではなく、ギンザケか何かの養殖イケスの周りで、このポイントで伊藤さんは、全体でも最大となる46.5cmのでかマコを釣り上げた。

    養殖イケスの近くで伊藤さんの竿に来た、46.5cmのビッグマコ。大会の大物賞43cmを抜き、当日の最大魚

    志津川湾内は泥底のポイントが多く、ドロ場への対応力が釣果に大きく影響する。泥場では、砂地と同じように大きく誘うとオモリが埋もれてしまうので、オモリを底にドスンと落とすようなコヅキは禁物。伊藤さんは底に着くか着かないかのギリギリのところを、ゆっくりしたペースで攻めるように心がけているそうだ。仕掛けはあまり動かさなくてもコンパクトにアピールできるよう、かなり短いものを使い、急がず、リズムよく誘うようにしているとのこと。

    大会は20cm以上のマコガレイの総重量を競う形式で行われ、4kgを釣った菅原春男さんが優勝。上位入賞者はいずれも3.5kg以上となり、数、サイズとも上々だった。今季の状況について、子供のころから南三陸に通い続けている伊藤さんの見解は、「今年は水温が高かった影響でカキの身入りにバラツキがあり、カキ水揚げが本格化していないそうです。そのため、棚周りのカレイの寄りが悪いみたいなんですが、ようやく水温が下がり、カキも揚げられる状態になってきたようなので、カレイも大型ばかりバンバンとはいきませんが、釣れ始めています。先のことはハッキリとは分からないけど、今シーズンは12月一杯くらいがピークで、1月でも十分楽しめるんじゃないかと思います」

    マコガレイはすでに十分接岸している。カキ養殖が遅れているため、カレイが集まる場所をまだ絞りづらい状況ではあるが、今後、カキ棚周りの釣りはどんどんよくなる見込み。子持ちの良型を狙えるのは今の時期だけ。ナメタガレイやアイナメの型物も混じり、ちょっと肌寒いけど、激アツなシーズンの到来なのだ。

    伊藤さんは、大きくコヅけない泥場に対応するため、動きが小さくてもコンパクトに誘える短仕掛けを使用。50cm前後という短さで3本バリなのが特徴。菅原さんも50cm以下の短い仕掛けを使っていた

    上位入賞者はいずれも3.5kg超という好結果!

    上)結果発表の前に、サンラインの佐伯さんから10月に発売したばかりの新製品、ディープワン8HGの紹介があった。ハイグレードPEの8本組みラインは、高強度かつ糸鳴りしにくく、カレイやテンヤなどのライトタックルの釣りに幅広く対応する。下)上位入賞者にはトロフィーとともに豪華な副賞が用意された

    ■大会結果
    優勝/菅原 春男(仙台市) 4.09kg(漁吉丸)
    準優勝/菅原 昭夫(花巻市) 3.85kg(漁吉丸)
    3位/熊谷 弘(奥州市) 3.61kg(長生丸)
    4位/播磨 徹男(仙台市) 3.53kg(漁吉丸)
    5位/佐藤 日出夫(石巻市) 3.50kg、14枚(長生丸)
    5位/石川 勝(仙台市) 3.50kg、11枚(豊富丸)
    ※5位、6位は同重量のため、釣果数量で順位を決定。
    大物賞/我妻 禎(仙台市) 43cmマコガレイ
    年少賞/吹原航遥(13歳)
    (他、参加者80名)

    上)上位入賞者の面々。優勝者の釣果は4kg超、3.5kgオーバーが6人となり、特に漁吉丸は好釣果の人が多かった。下)参加者全員による記念撮影も行われた
    今大会の運営を行った、志津川港近くのマルカノー釣具店。志津川湾では、カレイ釣りのほか、タナゴ釣りもハイシーズンを迎えている。陸っぱりのチカ釣りやロックフィッシュなどの商品も充実。右)志津川本店に入ると、看板娘としてお店を切り盛りしている遠藤裕美さんが笑顔で迎えてくれマス

    取材・解説/伊藤育男
    取材協力/マルカノー釣具店 志津川本店(TEL:0226-46-3421)

     

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    PROFILE:伊藤育男

    10代にしてカレイ釣り大会に優勝した経歴を持つ、東北屈指のカレイ釣り職人。ここ数年は、船釣りをメインに、もっぱら楽しい釣りを追求中。がまかつフィールドテスター、サンラインフィールドテスター

     
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