桧木内アユは今後も有望
今シーズン好調の桧木内川。8月末でも数釣りが楽しめた
秋田県・雄物川水系の桧木内川は、北東北の有力なアユ釣り河川として知られる。鈴木潤さんは、DAIWAチームバトル鮎2010東北大会に参戦するため、桧木内川に釣行。大会開催日は8月29日だったが、プラクティスのため、前日28日から現地入りして竿を出した。
大会前後の桧木内川は、しばらく高水だったのがほぼ平水に戻った直後。釣況的にも申し分なく、大会名誉会長の伊藤稔さんが、「今年の桧木内は絶好調」と断言するほどだった。ただ、鈴木さんは6、7年前の講習会で1回竿を出したことがあるだけで、桧木内川はほとんど初めて。それでも、大会前日の28日は半日で約30匹、大会当日もライバル達がひしめく中、1人25匹前後(3人で75匹)を釣り上げた。
初めての釣り場では、そこのパターンをつかむことが第一
勝手の分からない河川で竿を出すときは、まずその川の特徴をつかむことが大切。「石の色は川それぞれで異なるので、最初に石の色を把握するようにします。桧木内川の場合は阿仁川と似たような感じで、黒っぽく見えるのはゴミのような藻が付いた石のことが多く、赤茶けて見えるのが、いいアカの付いた石でした」
この2日間、鈴木さんが数を伸ばしたポイントは、流れがあり、底に何らかの変化のある所。水深はそれほど深くなく、瀬の中でも、白波が立つくらいがよかったそうだ。「釣法はほとんどオモリ釣りでしたね。ここぞという場所をピンポイントで攻めました。オモリ釣りなら、いい場所で待ち伏せもできますし」。オモリは鮎シンカーR(DAIWA)のイエロー。色着きだから、ダイレクトにポイントの目印代わりになるのがいいそうだ。
「上位に入るチームは、皆さん本当によく研究してると思いましたね。朝のうちはほとんどの人が流れのある所で釣っていたんですが、8時から9時頃に釣れ方が変わると、上位の人たちは流れの緩いポイントに移動して、日中も数を伸ばしていました。あと、自分たちのパターンに絶対の自信を持っているんでしょう。作戦で移動するときは、チームメンバー全員でポイントを替えていましたから」
大会の釣りも普段の釣りも、釣るための考え方はほとんど変わらない。大会で悩んだことで、普段の釣りに活きるような発見をすることも多いそうだ。「上手くなってから大会に出ようというのではなく、大会に出ながら腕を磨くのもいいんじゃないでしょうか」
最後に、鈴木さんの地元である奥入瀬川の情報を一つ。奥入瀬川は、~10匹と数は少なめながら、25cm級の良型が釣れているそう。こちらも要チェックなのだ。
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取材・解説/鈴木潤