ジグエサ&テンヤで満喫 青森マダイ
青森のマダイ(&チダイ)釣りをレポート。8月28日と29日の2日間にわたり、青森西海岸と 陸奥湾の2か所をハシゴし、1日目は小泊沖でジグエサ、2日目は平舘沖で一つテンヤ(&ブラーイソメ)を楽しんだ。※2010年9月掲載の記事です。
メタルジグ&アオイソメのジグエサ釣法が小泊沖のスタンダード
青森県の西海岸から陸奥湾にかけての海域は、東北でも指折りのマダイ釣り場。解説の千葉宏一さんは、8月28日、29日の2日間に亘って、自宅のある岩手県一関市から青森県に小遠征。1日目は西海岸の小泊沖、2日目は陸奥湾の平舘沖で竿を出した。
1日目は下前漁港からマイボートで出船し、小泊岬のちょっと南、十三湖前のポイントを中心に攻めた。水深は50~70m。一帯は潮流が非常に速く、タイが釣れるタイミングは潮の動きと大きく関係する。潮の効き始めや潮流が変わったときに食いが集中し、潮の流れが速すぎるととても釣りにならなくなるというのがここの特徴。
タックルは、ライトジギング用のベイトとスピニング2本を用意。中潮で、かなり潮流が速かったため、90~100gのメタルジグを選択。メタルジグにアオイソメを房掛けにした、いわゆるジグエサ釣法中心で狙った。「今の季節はイワシがメインベイトになっているので、鯛カブラなどには、あまり反応がよくありません。イワシやエビをイメージして、ジグを潮に踊らせて誘うのが一番効果的です。アオイソメを付けた方が安定して釣れますが、アオイソメ無しでも釣れてますよ」
タイはベイトの居ないポイントだと全く反応しないので、魚探にベイトらしき影が映ったら、タイミングよく誘いをかける。誘いの方法は、底から中層にかけて、フォール、誘い上げ、リフト&フォールなど色々なパターンを試すのが◎。かなり上層まで浮くので、ベイトのいるレンジを中心に、20mくらいの高低幅を攻めると効果的だ。
2日目は陸奥湾に移動し、人気急上昇中のテンヤマダイに挑戦
2日目の釣り場は陸奥湾の平舘沖。陸奥湾の湾口部にあたる平舘海峡がこの日のポイントだ。ここの定番はブラーとアオイソメを使ったブラーマダイで、同行者はブラーを使っていたが、千葉さんは冷凍エビをエサに一つテンヤ釣法で狙った。道具立てはブラーマダイで使うのとほぼ同じ、ライトなスピニングタックル。ラインは8Lbのフロロカーボンを使った。テンヤの号数は8号。ブラーで実績のあるケミブライト系カラーを使用した。
「釣り方はブラーのときと同じ感覚で十分イケます。まずは潮に乗せてエビを躍らせることが大切です。タイは目の前や頭の上を通るエサに食いつくことが多いので、タイが泳いでいるタナに合わせて、タイの目の前にエサが落ちる形を作ります。潮上から潮下へ流すように意識しつつ、リフト&フォールで誘うイメージですね」
冷凍エビはアピール力が抜群で、ブラーで狙っていた同行者より先に、40~50cmのマダイが一発で食ってくる場面もあった。エビの場合、頭がもげてしまうと全く釣りにならないので、エサの状態には十分な注意が必要。「エビは解凍して時間が経つと、変色して軟らかく(弱く)なってしまうので、凍らせたままクーラーに保管しておき、使う分だけこまめに解凍するのがいいと思います。あとは、尾の部分をまっすぐエサ付けした後、頭が取れないように、頭と胴体を孫バリで固定するのも、エサ保ちをよくする効果がありますね」
2日間の釣果は、マダイ、チダイ合わせて17枚。最大は小泊で朝イチに釣った61㎝だった。ハイシーズンになると、船中、端から順にバタバタと釣れることが多いが、そのようなことも無く、盛期にはまだまだという状況。「それでもこれだけ釣れたのは、魚の通り道を探して、丁寧に流してくれた船長のおかげです。チャリコやフグなどのエサ盗りばかりで大変でしたが、本命が真っ先に食ってくるようになれば、面白くなると思いますよ」
取材・解説/千葉宏一
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カレイ釣り大会で多数の入賞経験を持つカレイ競技のエキスパート。三陸のかかり&流し釣りをメインフィールドに、仙台湾や青森周辺にも足を延ばす。青物ジギング、ワカサギなども得意。ささめ針フィールドモニター