お手軽カンタン!岸壁のサビキ釣りサマー
港内の足下でまずまずサイズのカタクチイワシが狙える
仙台周辺の岸壁でカタクチイワシがよく釣れているという情報を聞きつけ、7月24日、仙台港を取材してきた。 釣れているカタクチイワシは12~15cmの良型中心。 群れによってはもうちょっと小さいときもあるが、逆に20cm級の良型がくることも。 釣れているのは仙台港内の各岸壁と釣り公園周辺。今回取材した雷神埠頭や釣り公園の周辺は足場がよく、初心者、ファミリーからベテランまで幅広い層に人気の釣り場だ。
この日は釣れる時間と釣れない時間で釣果にムラがあり、20~30尾くらいの釣果の人が多かったが、タイミングによっては短時間に50尾を超えるハイペースで釣れて手が何本あっても足りないようになる。 食いの良し悪しは時間帯とも関係し、朝夕のマズメは調子がよく、日中の下げ潮から潮止まりの時間帯はあまり数が伸びないというのが大体の傾向。 常連さんの中には朝早くから竿を出し、日中適当に時間をつぶした後、夕マズメに釣ってから帰るという人もいた。
常連さんの技にならい、もっともっと釣ってしまおう
イワシは岸壁の足下まで寄っているため、ノベ竿やコンパクトロッドの竿下サビキでも十分釣りになるが、常連さんが実践するセオリーも少々ご紹介しておきたい。 仙台港内は一定の水深が維持されているため、相馬サビキなど全長3m前後の長い仕掛けを使うと有利。
中には仕掛けを2個連結する人もいて、これには広いタナを一度に攻めて多点掛けを作り、数を伸ばすという狙いがあるそうだ。 また、長い仕掛けを操作するには5m前後の長めの磯竿が向き、竿掛けを用意して何本かの竿を並べる人が多かった。 竿数が多ければそれだけチャンスが増えるが、多すぎる竿はトラブルの元にもなるので、釣り座の込み具合と技量に合わせて竿を出したいところ。
イワシの群れが来たら途切れないようにコマセを撒き、長く釣れるよう足止めする。 周囲の釣り人との協力関係も重要だ。 これからの季節はイワシだけでなくサバやカンパチなども一緒に釣れるようになるが、青物を疾らせると周囲とオマツリして大変なことになるので、魚が掛かったらいつまでも泳がせず、すばやく取り込むようにする。
暑さが苦手なら、夜に竿を出してみては?
最後に、気になる今後の釣況を近くのつりえさ倶楽部マリン仙台港店で聞いてみた。 サビキで釣れるのはカタクチイワシだけではなく、小さなイワシの群れをセッパ(スズキの若魚)などが追っていることも多いそうなので、イワシとともにフィッシュイーターの大物を狙ってみるのもいい。 実際にセッパクラスであれば釣り上げた人もかなりいるそうだ。 これからは底層を狙えばアジ、少し沖目にはサバも回遊するようになる。 これから秋に期待できるサバは小中型であればイワシと同じ仕掛けでも上がるが、30cm級相手の場合は仕掛けを太めにグレードアップ。 群れが沖目を泳いでいるようなら飛ばしウキの仕掛けで狙うといい。
また、サビキ釣りが楽しいのは日中だけではない。 夜でも魚は十分釣れるので、昼間の暑気がイヤな人は夜釣りという選択もある。 投げ釣りのアナゴもかなり好調なので、アナゴとの2本立てもオススメ。 夜間のポイントは、釣り公園など常夜灯の周囲がよく、暗いところには集魚灯を持参すると有効だ。 なお、仙台港では夜間立入規制が行われており、つりえさマリン仙台港店前の交差点から仙台新漁港方面は20時から翌6時まで、釣り公園から雷神埠頭方面は22時から翌6時まで進入禁止になるので注意のこと。港内が安全だと過信せず、ライフジャケットなどの救命具は必ず着用し、安全第一で楽しんでいただきたい。
取材・写真/編集部
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取材協力/つりえさ倶楽部マリン 仙台港店