ルアータックル流用”ちょい投げ”シロギス釣り
6月に入り、庄内でもシロギスが釣れるようになりました。天ぷらなどで食べて美味しいシロギスは、釣りのターゲットとして非常に人気があります。
シロギス釣りというと、10号、20号の天秤おもりを付け、100m以上遠投しなければならないというイメージがあったのですが、「ちょい投げ」でも意外と釣れる事を知って以来、初夏の風物詩として、ここ数年楽しんでおります。
山形の庄内浜は、株式会社シマノが主催する「ジャパンカップ投げ 東北大会」の開催地としても有名です。当然の事ながらシロギスの魚影は濃く、「ちょい投げ」でも、数、大きさ、どちらも狙う事が出来ます。
キスのちょい投げをするにはどんなタックルを揃えれば良いのだろう?と悩まれる方も多いようですが、ルアーロッドとそれに見合うリールがあれば、正直どのような物でも流用は可能、と思っています。もちろん、タックルに見合うように、仕掛けを変更しなければなりませんが。
※2015年6月掲載の釣行記です。
シーバス用、ライトゲーム用など手持ちのタックルを流用可能!
私の”ちょい投げ”タックルをご紹介致します。
【シーバスタックルを流用する場合】
ロッド:シマノ ディアルーナXR S1006M
リール:シマノ 12エクスセンスCI4+ C3000M
ライン:ラパラ・ジャパン ラピノヴァX 0.8号
天秤おもり:3号~5号
仕掛け:シマノ 掛けキス投げ仕掛け 3本鈎
ロッドの長さは10.6ft(約3.2m)あるのですが、ハリ数の多い仕掛けだと慣れないとキャスト動作(テイクバック~リリース)の際に仕掛けが絡まってしまったり、垂らしが長い為に上手く投げられないなどのトラブルを生じる恐れがあります。慣れるまでは3本バリの仕掛けを使用すると良いでしょう。
「シマノ 掛けキス投げ仕掛け」の場合、砂ズリが120cmありますので、シーバスロッドに見合った長さに変更しなければなりません。私の場合、砂ズリを30cm程度にカットして使用しています。
【ライトロックフィッシュタックルを流用する場合】
ロッド:シマノ ソアレSS S806LT
リール:シマノ 13ソアレBB C2000PGSS
ライン:ラパラ・ジャパン ラピノヴァXマルチゲーム 0.4号
おもり:2号中通し錘、1/2ozバレットシンカー 等
仕掛け:袖ばり1本バリ
ロッドの長さが8.6ft(約2.6m)と短く、適合ルアーウェイトも10g以下とかなりの制限がありますが、ちょい投げタックルとしての性能は十分です。
この場合、天秤は使用しません。2号の中通し錘、もしくは1/2ozバレットシンカーでキャロライナリグを作成します。投げ仕掛けの代わりに、袖ばりの1本バリを使用します。1匹1匹丁寧に釣っていく釣り方となりますが、ライトロックフィッシュタックルであるが故の引き味を楽しむことが出来ます。
キャスト後は底を取り、ゆっくりリールを巻きましょう。底の凸凹を感じるように、ゆっくりと。止めの誘いなど、様々なテクニックがあるようですが、手軽さを求める「ちょい投げ」には不要だと思っています(もちろん、出来るに越したことは無いですが)
食い気のあるシロギスだけを釣る、釣れないなら場所を移動する、といったように、手軽なちょい投げタックル故の楽しみ方をする事の方が大切だと思っています。
庄内浜のシロギスはまだまだシーズン序盤。夏の終わり頃まで釣り楽しむことが出来ますので、”ちょい投げ”でシロギス釣りを堪能してみては如何でしょうか。
【注意】
シロギス釣りを楽しんでいると、12cm以下の個体が釣れることがあります。山形県では「山形県シロギス資源回復計画」を策定しており、遊漁の場合であっても、12cm以下の個体は再放流するよう定められています。
おすすめ仕掛け例
キャスティングタイプのオモリが付いた2本バリで、エサ付けしてすぐに使用可能。ハリは本格派の競技用キス鈎を使用している
海底で立つ形状の天秤に早掛鈎をセット!エサを付け投げるだけでキス釣りの醍醐味を楽しめる。全長65cmのショート設計は短いルアーロッドで投げやすく、ちょい投げに最適
シーバス、ヒラメ、根魚等を狙うルアーアングラー。”お手軽フィッシング”も大好きで、夫婦で釣行することもしばしば。一眼レフ片手にアマチュアカメラマンの一面も。福島県沿岸部出身。ラパラジャパンフィールドスタッフ、シマノモニター、メガテックLIVREモニター。
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※取材・テキスト/下野 顕