釣行記

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連載☆ハンター式磯ロック攻略術【第5回】スポーニングシーズンはあと少し‥

塩津 紀彦 2021年4月26日 更新

※この記事は2014年9月にプレミアムサービスの連載記事として配信されたものです。

9月も半ばを過ぎると夏の猛暑も一段落し、朝夕はだいぶ秋の気配を感じるようになってきます。

2013年は気になる海水温も爆裂に高かった2012年の水温とは違い、例年よりは少し高い地域もあるものの順調に低下中のようです。とは言っても、比較的低い水温を好む愛しのロックフィッシュさん達は、いまだ絶賛夏バテ中…。

水温が下がったとはいえ、適温と言える温度とは程遠いのが現状なので、しょうがありませんが、ぼちぼち秋のスポーニングに絡む動きの初期(超初期)段階へ差し掛かって来ますので、それを踏まえたロックフィッシュの動きを今回はご説明していきたいと思います。

9月下旬~10月上旬にかけての季節は、夏に上昇した水温も下がり切らないためロックフィッシュ達は真夏と同じポジションにまだステイしております。

夏と同様で、潮が通しサラシが出るような外洋に面している岬状のエリアが必要充分条件

さらに言うと、安定した低い水温のディープエリアが隣接していて、ディープとミドルエリアにかけて出入りする魚がステイ出来るコンタクトポイント(島や根などの潮流れを分断するストラクチャー)があれば◎。

このようにサラシが出るエリア
潮流を分断する根や島があるとさらによし

特に大型は離岸する潮が流れる流芯に居ることが多いので、

↑コノような流れのポイントはじっくり粘りましょう

ちなみに流れの芯にはアイナメ、サイドのやや弛い流れになった場所にはベッコウがステイするケースが多いので要チェック!

この季節の魚はまだベイトの動きにかなり流動的なため、イワシなどのベイトが動くと同時にディープへ落ちたりミドルエリアまで上がって来たりと、かなり頻繁に動き回り、足がかなり早いのが特徴。

「午前中に沢山いた個体が午後にはさっぱり…」 なんてこともあるのがこの季節の難しいところではあります。

ちなみにベイトフィッシュライクになっているパターンが多いので、先月掲載分でご説明したようなスイミングやハイリフト&カーブフォールなんかを多用して攻略するのがこの季節もよいでしょう。

まだロックフィッシュ達が居着くポイントは沖目のエリアが中心なため、なかなか難しい季節ではありますけど、ポイントを絞り込めれば、潮が動く時間や朝夕のマヅメにはチャンスがあります!

釣れる魚はコンディションがよい筋肉質ないい魚が多いのもこの季節の魚の特徴なので、夏を過ごしたマッスルなアイナメやベッコウを狙い撃ちしちゃいましょう。

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さてお次は10月中旬。

これくらいの季節になると、北からの潮が強く干渉するエリアでは、ぼちぼちスポーニングへ向けての動き出しが始まり、ミドルエリアにもディープで夏を過ごしたロックフィッシュ達が徐々に姿を現してまいります。

ミドルエリアあたりで夏を過ごした魚は浅場の水温に体がすぐに慣れるため、少し早めの行動で、あとから追うような形でディープからの魚が入ってくるのですが、こちらの魚は水温の変化や水質の変化ですぐにディープへ避難してしまいます。

逆に言うと、逃げるディープが隣接しているようなポイントではスポーニングに絡んだ群れで動く魚が狙えるため数がまとまって釣れる可能性もあり、この季節のロックフィッシュ達を探すキーポイントになっていますので、ポイント選択の際には必ずチェックして下さい。

ベッコウゾイはアイナメよりも高水温に強い魚なので、早めにシャローや岸に近いミドルエリアに姿を見せるようになります。

数こそ釣れませんがシーズン初期程、型が良いのが釣れますので、ギャンブル的な釣りになりますが大型を狙いたい方は10月頭くらいから10月下旬までがオススメの期間です。

潮が直撃しないポジションで上潮がサラすような場所がベストなポイントです

アイナメ・ベッコウゾイ共にスポーニングに絡んだ動きで魚が接岸し始めた場合は産卵へ向けて秋の荒食いモードになるため雑食性が高くなります。

ベイトの種類も豊富な季節なので、その日のロックフィッシュ達の活性によってホグ系やクロー系の甲殻系のワームを使用したネチッこい釣りを展開したり、シャッドテールやピンテールなんかの小魚系のワームでぴゅんぴゅん踊らすような釣りをしたりとケース・バイ・ケースでルアーローテーションさせるのが○。

一雨ごと一荒れごとに気温、海水温共に秋へと移行しつつあるこの季節。まだしばらくロックフィッシュ的には厳しい季節かもしれませんが、磯場にメタルジグを持って行って青物を狙ったり、磯に隣接する砂地でヒラメやマゴチを狙ってみたり、磯の藻場につくシーバスを狙ってみたりと、ロックフィッシュ+αの魚が釣れる要素が高いのも今の季節の楽しみ方です。

ロックフィッシュを釣りに行く際にはちょっと他の可能性も視野に入れて、秋のロックシーズンまでの釣行を楽しんでみて下さい♪

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PROFILE:塩津 紀彦

磯ロックがブームになる以前から牡鹿の磯に通い、50UPベッコウ&アイナメを狙っていたロックフィッシュハンター。険しい、キツイ、危険の3Kを乗り越えながら、数々のモンスターを仕留めてきた。茨城県在住。チーム・ハンター所属。ピュア・フィッシング・ジャパン、サンライン、パズデザイン、がまかつ、ティクト フィールドテスター

 
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