釣行記

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連載☆ハンター式磯ロック攻略術【第6回】プリスポーニング初期の動きを解説

塩津 紀彦 2021年4月26日 更新

※この記事は2014年9月にプレミアムサービスの連載記事として配信されたものです。

10月中旬~11月中旬。

さぁ、いよいよロックフィッシュファンの皆さま方が待ちに待った秋~冬シーズンの到来です♪

2013年は例年よりは少し水温が高いエリアがあるものの、順調に水温低下中。海水温が高すぎた昨年でも10月末からハイシーズンへと突入したので、10月中旬くらいからエリアによってはいい釣りが出来るのではないでしょうか。

さて、そんなプリスポーン(産卵準備中)の魚がメインになるこの季節。パターンを見失うとスポーニングと関係のないチビちゃんばかりをお相手することになりかねないので、今回はハイシーズンをばっちり楽しむために一般的なスポーニングの魚の動き方を説明してみたいと思います♪

【アイナメのスポーニング】

①10月中旬となると、ディープで高水温期を過ごしたアイナメ達は一様にシャローの産卵場(海藻エリア)を目指し始めます。

②ディープから上がるブレイクラインに点在するファーストコンタクトポイント(根まわりや島まわり)にシャローの水温に馴染むまで滞在。産卵適水温に近づくとシャローへ移動開始。

③スポーニングエリア外側のミドルエリアで産卵のタイミングを見計らいます。メスから先に行動するため始めはメスしかおらず、のちにオスの群れが移動してきます。

④いよいよスポーニング!の前にメスがシャローへ上がり産卵巣を形成。準備が整いペアリングをして11月末~12月中旬になると産卵。

【ベッコウゾイのスポーニング】

①ミドルエリア~ディープ隣接のエリアで高水温期を過ごします。

②シャローやミドルエリアで果敢に捕食。産卵に備えてかなり荒喰いをします。

③ミドルエリアの潮が弛いエリアで産卵態勢になります。

身重になると夜行性に近い性質になるためあまり日中は口を使わなくなります。しかもこの頃になると目の前に来たものしか口にしなくなります。

④そのまま産卵(と言うより子供を産むから出産?)

時期としては12月いっぱいに順をおって産仔。大潮が絡む潮まわりで産卵します。

さて、ザックリとスポーニングの魚の動きを把握して頂いたところで、昨年のこの季節の釣行を振り返りながら攻略していきたいと思います♪

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10月末日 場所・釜石近郊地磯

まず、この季節の狙い目はまだ水温が高いため、少しでも水温が低く、シーズンが早く進むエリアの選択がキモになります。

北向きで寒流の親潮が干渉する、冷たい潮が入りやすい湾なんかがポイントの第1候補で、そんなエリアの中でも岬の先端のディープに近いエリアがプリスポーン前期のメインポイントになります。

 
このようなコンタクトポイントがかなりアツい!

ちなみにこの季節(スポーニング)の魚は集団で行動するため、一ヶ所で同サイズの魚が連発することも多々あるので、1匹釣れたらしばらく粘るのも1つの手と言えるでしょう。

さて、実釣です♪

シャローに魚が入ってきているか微妙なタイミングでしたので、アピール力のあるイールで岬のアウトサイドを攻めてみます。

イワシの群れがちらほら見えるので、ハイリフトからのカーブフォールで横の動きをイメージしてアクション。すると、「ガツーン!」と引ったくるようなバイト♪

婚姻色が出始めた個体

のっけからオスの50アップ!ここでバイトしてきたのが大型のオス。

ってことは
「大型の方が早めに動くので、岬のアウトサイドには数の少ない大型のオス。中型のオスの群れはまだディープにいる」
と仮定されます。

さらにメスは先に行動するため
「湾奥のスポーニングエリア付近にメスの群れがいる」
とも仮定が出来ますね。

その後はアウトサイドに他のオスがいるか攻めてみるも、数が少ないようで反応なし。

しかし、そんなタイミングで内側のスポーニングエリアをパルスクローで丹念に攻めていた先生に待ちに待ったビッグバイト♪

大型のメスです
その後はお互いスポーニングと関係ない魚がポツポツ釣れたのみ

どうやら中型の大きな群れはここにはおらず、単発の大型のスポーニング個体だったようです。

シャローのスポーニングエリアに魚が入ってきていることは確認できたので、お次はさらに湾の内側のシャローへ移動。

おそらくパターンからするとシャローはメスがメインだと予測はつけてましたが、予測通りここでは40~47cmクラスのグラマラスなメスが怒濤の連発。

まさに荒喰い!
ナイスサイズが連打
プロポーションもバッチリ

うまくスポーニングのパターンにハマり、40アップの群れに当たったため、一ヶ所で20匹以上の40アップの連発。これぞ秋~冬の爆発力!といったところでしょう♪

このようにデカい魚が数少なく釣れるポイントと中型が連発するポイントは意外と隣接している場合が多いので、スポーニングの季節は1匹でも釣れたエリアの周りは丹念に釣り歩くことが爆裂釣果への近道になります。

これからがまさにハイシーズンのロックフィッシュ。三陸界隈はこれからしばらくはロックフィッシュ一色になる季節です。

楽しい釣りを続けるためにも安全には充分気をつけて、ロックフィッシュフィッシングを堪能して下さい♪

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PROFILE:塩津 紀彦

磯ロックがブームになる以前から牡鹿の磯に通い、50UPベッコウ&アイナメを狙っていたロックフィッシュハンター。険しい、キツイ、危険の3Kを乗り越えながら、数々のモンスターを仕留めてきた。茨城県在住。チーム・ハンター所属。ピュア・フィッシング・ジャパン、サンライン、パズデザイン、がまかつ、ティクト フィールドテスター

 
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