釣行記

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  • 連載☆ハンター式磯ロック攻略術【第11回】低水温時の磯ロック

    塩津 紀彦 2022年2月9日 更新
    ※この記事は2014年3月にプレミアムサービスの連載記事として配信されたものです。
     

    3月中下旬。

    杉花粉 舞い散る春が今年もやってまいりました(涙)

    しか~し、残念ながら海はいまだに真冬モード…。いま時期からが1年の中で一番水温が下がるため、ロックフィッシュがなかなか口を使ってくれないキビシ~状況が4月上旬くらいまで続きます。

    そんな中でも鮭の稚魚が回遊し、夜にミミイカが常夜灯周りにちらほら見え出すと、いよいよナイトロックのハイシーズンがやってまいります♪

    先月はそんなナイトロックに照準を絞りお話ししたので、今回はキビシ~中にも一発大物の夢がある4月の磯ロックについてお話ししてみたいと思います。

    3月下旬~4月上旬になると三陸界隈の海は雪シロが流入し、北からの冷水と相まって1年で一番水温が低い状況になります。そして、最低水温まで下がりきり低い水温で落ち着くと、いよいよ一発大物狙いのギャンブル的な磯ロックシーズンが始まります。

    まず、狙うポイントは水温の上昇が見込めて上がった水温が下がりにくいのが理想。

    具体的には

    ①日当たりがよい南向きのエリア

    ②高低差が激しい岩礁に囲まれたエリア

    ③流入河川が近くに無いエリア

    ④潮流がゆるいエリア

    ⑤急深ではなく近場に浅場が広がるエリア

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    水温の上がりやすい条件を考える

    ①北側斜面の南向きエリアが理想。1日中、日が当たり水温の上昇が期待できます。

    ②高低差が激しい岩礁に囲まれているとウネリや潮流の直撃を避けられるため、上がった水温が外洋からの冷水に当たるのを防いでくれます。

    ③流入河川が近くにあると、この季節は雪シロの影響をモロに受けてしまい水温低下するおそれがあるので河川には隣接していない方が◎

    ④外洋側の潮流がキツいエリアはこの季節ですと北からの強い親潮(冷水)の影響を受けるので湾内や潮が当たりにくい地形の場所を狙うのが基本です。

    ⑤急深なエリアは水温の上昇が鈍く、深場の冷水も干渉してしまうためこの季節のポイントとしては不向き。水温が上昇しやすい浅場と隣接したエリアがオススメ。

    さて、狙いのポイントが分かったところで今度は狙うタイミングとオススメのパターンです。この季節ですと、やはり魚が口を使いやすくなるのは水温が充分に上がりきる午後。

    そして上げ潮ではなく下げ潮が狙いめ。

    この季節は水温が捕食活動のキーポイントになるので、少しでも水温が高く安定した時間を狙うのが鉄則です。

    ちなみになんで下げがいいのかと言いますと、上げ潮時は外洋の冷水が注してくるため水温が下がり、下げ潮時にはシャローで暖まった水が潮流に乗り湾内を回るため水温が安定するためです。

    春先のベイトパターンは鮭稚魚、小イワシ、イサダなど小さいベイトが多いのと、ゴカイ類のムシエサをメインに捕食するパターンが多いため、使用するワームは3インチクラスの細身のワームに反応が良かったりします。

    なので、シルエットを抑えながらも波動でアピールできるガルプ!パルスワームの出番が多くなります。

    そしてもう1つのパターンが甲殻パターン。この厳しい季節にシャローで過ごす魚の一番の理由が、繁茂した海藻を寝床にしているヨヅハモガニなどのモガニ類を捕食すること。

    この甲殻類をメインベイトにした魚にはガルプ!パルスクローやガルプ!バルキーホグ3インチなんかがオススメです。

    ルアーアクションはどちらのパターンも普段のリフト&フォールで問題はないのですが
    「よりタイトに!よりスローに!より小刻みに!」
    を心がけて丁寧に探るのが低水温期の魚に口を使わせる絶対条件。

    低水温に馴染んだばかりの魚はシャローにいるやる気のある個体といえども活性は激低です。なのでスピーディーに攻めてしまったのではルアーに気が付いてもらえてもバイトまで持ち込めないことは必至…。

    ハイシーズンの頃のイメージはリセットさせて丹念にネチネチ攻めてみましょう。

    では実際、昨年の4月に行った釣行を参考におさらいしてみましょう。

    まず朝一は外して10時くらいからスタートフィッシング。

    エリアは外洋から魚が差して来る可能性がある4月中旬だったので、まずは(図2-①)アウトサイドのディープを狙えるブレイクライン付近からスタート。

    しかし、2時間ほど丹念に攻めるもノーバイト(汗)

    昨年は水温の上昇がかなり鈍く、水温が相当に低いシーズンの立ち上がりだったので、まだ完全な一発大物パターンだと判断。ディープから入る個体ではなく、シャロー越冬個体を探すプランに予定変更。

    越冬個体がまだ滞在しているであろう高低差のある根に囲まれた大きめなワンド(図2-②)の内側へ潮が下げるタイミングで移動。

    私はムシエサパターンを意識してガルプ!パルスワームで攻め、相方は甲殻パターンのガルプ!パルスクロー。

    1時間ほどネチネチ探ったところで相方に待望のビッグバイト!

    この季節らしい特大サイズな55cm!

    どうやら繁茂している海藻の中にかなりのモガニがいるみたいです。

    私もここでルアーチェンジ!ムシエサパターンはやめて甲殻パターンのガルプ!パルスクローへ変更。

    越冬エリア内でもやや潮が動くエリアで反応があったようなので、似たような潮流れになってる(図2-③)へ移動。越冬個体は単発もしくは2~3匹の少数で動くので、釣れたポイントはサッと攻めて、ダメだったら粘らずすぐに移動しましょう。

    ポイントに入り、角度を少しずつ変えながら丹念にボトムを舐めるようにトレース。するとしばらくして「もそ」っと渋~いアタリが!

    アワセると確かな手応え!一気に魚を寄せてランディング~♪

    これもこの季節らしい特大サイズ55cm!
    その後は同じパターンでこの30cmクラスを追加して終了

    この季節は正直かなり厳しいですが、出ればコンディション抜群な特大サイズに出逢える季節とも言えます。

    午後に磯ロックをやって夕方からナイトロックという2本立てで釣りに出かければ、一発狙いから数狙いまで出来るので、まだまだ寒い日が続いていますが是非ロックフィッシュに逢いにお出掛けになって下さい♪

    頑張れば自己記録更新サイズに出逢えるかもしれませんよ(笑)

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    PROFILE:塩津 紀彦

    磯ロックがブームになる以前から牡鹿の磯に通い、50UPベッコウ&アイナメを狙っていたロックフィッシュハンター。険しい、キツイ、危険の3Kを乗り越えながら、数々のモンスターを仕留めてきた。茨城県在住。チーム・ハンター所属。ピュア・フィッシング・ジャパン、サンライン、パズデザイン、がまかつ、ティクト フィールドテスター

     

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