連載☆ハンター式磯ロック攻略術【第14回】ロックフィッシュは捕食時になにを思う?
第14回☆ロックフィッシュは捕食時になにを思う?
梅雨真っ盛りな三陸界隈。今年の三陸の海は、ようやく低かった海水温も安定し、ホンダワラの生育が悪いエリアが多いもののコンブの生育は良好なようです♪
そしてそんな海藻エリアにはディープエリアからシャローへと大きな群れが入り始めたようなので、いよいよ初夏ロックも「ハイシーズン突入」と言ったところでしょう。
このあいだカレイ釣りでお世話になった船頭さんが
「今年のアイナメ釣りは60cmってのは流石に釣れないけど、もう少しで60cmってのは多いね~」
と言っていたので、オカッパリの方もぼちぼち期待が高まる季節ではないでしょうか。
さて、今回はロックフィッシュの捕食について少しお話ししたいと思います♪
ロックフィッシュは、聴覚・視覚・嗅覚・触覚・味覚 の五感を駆使しながらある程度の基準点に達した時に
「これはエサだ!」
と認識し捕食活動を行うと考えられております。
簡単に例を挙げてお話ししますと…
[例1]
聴覚40点 エサかな?
視覚30点 エサっぽいな~
嗅覚10点 エサなんだろうな
触覚10点 エサだよね
味覚10点 コレはエサだ!
合計100点
[例2]
聴覚20点 なにか来たな?
視覚10点 エサとはシルエットが違うかな?
嗅覚10点 匂いも微妙だな~
触覚10点 ちょっとつついてみるか~
味覚10点 やっぱ違うな。さよ~なら~
合計60点
[例3]
聴覚50点 エサだろコレ!
視覚50点 間違いないエサだコレ!
合計100点
[例4]
聴覚10点 なんだろう?
視覚10点 なんかあるな?
嗅覚40点 コレはもしやエサ!
触覚20点 エサだよねコレ
味覚20点 いただきま~す♪
合計100点
[例1]は平均的な活性のロックフィッシュの捕食パターンです。
平常活性時のロックフィッシュは視覚や聴覚を活用しベイトを探します。そして近距離に入ってから嗅覚で確認し、「エサらしい?」と認識してから軽くバイト。そして最終判断の触覚・味覚で確認し、しっかり食べるか吐き出すかを確定させます。
[例2]はルアーを見破られた時に平均的なパターンです。
視覚や聴覚で認識している時点ですでにエサである可能性は薄いとしながらも好奇心でルアーへ寄って行きます。が、やはり嗅覚でも触覚・味覚でも違うと認識し、深いバイトにつながらない…。俗に言うショートバイトがこの典型的なパターンです。
特例としては好奇心でルアーへ寄って来ている状態で激しい動き(急激なリフトやヘビーシンカーによる急激なフォール)でリアクションバイトを誘発させることが出来る時もあります。
[例3]超高活性時のロックフィッシュの捕食パターン。
捕食のスイッチが入った時(ヤル気満々の時)のロックフィッシュは、視覚と聴覚だけの認識作業でベイトと判断しバイトします。この場合、嗅覚・触覚・味覚はさほど関係なく一発で深いバイトになるのが特徴です。
[例4]低活性時に嗅覚・味覚・触覚などを駆使して捕食するパターン。
潮が濁ったり水温が急に変化したりして活性が低いロックフィッシュは視覚や聴覚中心の捕食活動から嗅覚・味覚・触覚など中心にした捕食活動へとその捕食パターンを変化させます。
目の前に落ちたベイトのみを口にする居喰いがメインになることが多いので、よりタイトに攻める必要があるのがこのパターンです。
それでは、この捕食例を見たうえで少し考えて頂きたいのがロックフィッシュを釣りに行った当日の活性によるアプローチの仕方です。
たとえば[例3]のように活性が高い状況の時は、パワーベイトのようにプリっとしたゴム系のマテリアルで強い波動が出せるワーム。そしてテールやなにかがバタバタ動いて水を激しく掻き回すようなワームを重めのシンカーでアップテンポに派手なリフト&フォールで攻める。
[例4]のように活性が低い状況の時には魚に対してよりスローによりタイトに攻める必要があり、さらにガルプ!のように滑らかな波動を出すワームでネチネチと攻め、匂いを拡散させてじっくり見せて口を使わせる釣りを展開させる。
などのように活性にあわせてワームのマテリアルを変えたり、味や匂いの強いワームに変えたり、アクションも強弱をはっきり変えたりとすることで、より自分が狙うべき魚、「釣れた」から「釣った」と言える魚に出逢える確率が上がってくるでしょう。
簡単にまとめると
「活性が高いときは視覚と聴覚によるアピール力。活性が低いときは嗅覚・味覚・触覚によるアピール力。そのアピール力に注目してルアーローテーションさせるといいですよ♪」
ってお話しでした(笑)
初夏ロックハイシーズンですから捕食パターンを考えながらルアーローテーションしてガッツリ釣って楽しんで下さいね♪