釣行記

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連載☆ハンター式磯ロック攻略術【第17回】渋い時にはリアクションの釣り

塩津 紀彦 2021年4月27日 更新
※この記事は2014年12月にプレミアムサービスの連載記事として配信されたものです。

第17回☆渋い時にはリアクションの釣り

山ではスキー場もオープンし、すっかり冬めいてきた今日この頃。そして海水温もすっかり落ちてロックフィッシュハイシーズンなう、な三陸界隈でございます。

そんなハイシーズンな三陸ロックフィッシュ達ですが、プリスポーンの魚(産卵前の魚)、スポーニング真っ盛りな魚(産卵前中の魚)、アフタースポーンの魚(産卵前後の魚)と、混在して釣れてくるのが今の季節。

だがしか~し、実際に釣りに行くと
「ハイシーズンなのに意外と渋い…」
ってことって結構ありますよね?

それはスポーニングに絡んだ魚は凄くナーバスになっているため、水温の変化や潮の濁りなどによってすぐにタフコンディションになってしまうことが原因です…。

特にスポーニング真っ盛りな魚やアフターの魚はただでさえ捕食活動をなかなか行わなくなるため、ベイトライク(エサを食べる的)な釣りではあまり反応しなくなってしまう事もしばしば。

そこで今回はエサとして口を使わせる基本的な釣り方ではなく、魚の反射捕食活動=リアクションバイトを利用した口の使わせ方でこのタフな状況を打破する足掛かりをお教えしたいと思います♪

リアクションバイトで手にした50オーバー

まず魚のバイトにはザックリ分けて2パターン存在します。

基本的なのが捕食としてのバイト。そしてそれに対して威嚇としてのバイト&興味中心のバイトがあります。まぁ考え方としては単純に「エサとしてルアーを見ているか?」、「敵や異質物としてルアーを見ているか?」と考えて下さい。

基本的な捕食に対してのルアーアクションはエサとして魚に口を使わせるため、よりナチュラルにベイトを演出する必要があります。

ですが、一方で威嚇や興味で口を使わせるには魚の反射捕食(リアクションバイト)を誘発させる必要があります。

ちなみに魚には手が無いので興味を持ったものや威嚇の時などには口を使ってしまう習性があるのと、急激な動き(イレギュラーな動き)をしたものに対してビックリして反射的に口を使ってしまう事があります。

この習性を上手く利用したのがリアクションの釣りになります。

この産卵に絡んだ季節のオスはリアクションに弱い
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さてさてまず基本的なリアクションのアクションです。

着底したワームを普段のリフトよりも強く、真上に引き抜くイメージで「ポーン」と弾き上げてフリー気味にフォール

これがリアクションの釣りの基本アクションになるのですが、この動きのキモになるのがシンカー!

まずは普段使用してるシンカーより少し重めのシンカーを利用します。ルアーを鋭く動かすことにより水を強く揺らすことがリアクションの釣りには必要不可欠。なので、重いシンカーを使う事により強い波動がリフト時にも出ますし、着底の時にも発生します。

上方向に鋭く移動した力のベクトルが急な角度で下方向のベクトルに変わる。このトリッキーな動きが魚の闘争本能を掻き立てたり興味を持たせたりし、俗に言うところの「魚の捕食スイッチを入れる」ことになったり、「反射的にバイトに持ち込む」ことにつながりますので、軽いシンカーではフワフワしてしまい演出的には役不足。なんせ軽いシンカーでは水を押す力が弱いですからね。

そしてさらに言うと、シンカーもフラッシング効果がある金や銀などのシンカーを利用した方がより魚の闘争心を掻き立てるのに一役買うのでオススメ。

フラッシングの強いティクトのボトムコップ

ちなみに普通の角がないシンカーより面取りしてあるボトムコップステイタイプの方がより強いフラッシング効果が見込めます♪

さて、そしてこれ等を踏まえてお次は応用編です。

これはリアクションスイミングというテクニックです。

強いリフトまでは基本のリアクションの釣りと同じなんですが、「リフトした後にさらにグリグリ~っとリールを5~6回巻いてボトムをとる」の繰り返し。

その日の状況に合わせて巻く回数を変えたりカーブフォール気味にフォールさせたりします。リアクションで反応した魚に対して喰わせの横の動きを入れたものです。

主にベイトはいるけど口を使ってくれない時や、横の動きにいい反応をするときに有効なアクションです。

派手なワームも有効

リアクションの釣りに使用するワームですが、「このワームじゃなければダメ!」ってほどセレクティブではないものの、キモになるポイントはあります。

まずは強い波動を出すワーム。チガークローやパワーホグのようにバタバタ動き、さらにはガルプ!素材ではなくパワーベイトのようにプリっとしたゴムの素材の方が良いでしょう♪

チガークローで喰わせた良型

そしてボリュームを下げてしっかり口を使ってもらいたいときはピンクやチャートなんかの視覚的アピール力に長けたカラーを選ぶと良いでしょう♪

パワーG2のピンクでドン!

これからの季節はアフターの元気のない魚がメインの釣りになってしまうためネチネチ釣りで口を使わせるか?リアクションで口を使わせるか?の状況が多くなると思います。喰わせの点の釣りだけでなく、今年の冬はリアクションの線の釣りをマスターしてアフターのランカーを是非仕留めて下さい♪

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PROFILE:塩津 紀彦

磯ロックがブームになる以前から牡鹿の磯に通い、50UPベッコウ&アイナメを狙っていたロックフィッシュハンター。険しい、キツイ、危険の3Kを乗り越えながら、数々のモンスターを仕留めてきた。茨城県在住。チーム・ハンター所属。ピュア・フィッシング・ジャパン、サンライン、パズデザイン、がまかつ、ティクト フィールドテスター