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連載☆ハンター式磯ロック攻略術☆【第23回】ウインターロックの味方!クロソイ攻略術

塩津 紀彦 2022年2月9日 更新
※この記事は2015年12月にプレミアムサービスの連載記事として配信されたものです。

【第23回】ウインターロックの味方!クロソイ攻略術

磯ロック好シーズン♪
 

アイナメのスポーニングシーズンも最盛期を迎え、プリスポーン(産卵前)とアフタースポーン(産卵後)の魚が混在する状況になってまいりました♪
こうなると明確に
「プリの魚を狙うのか?」
「アフターの魚を狙うのか?」
それによりポイント選択や釣り方、ルアーローテーションなどで釣果に差が出てきてしまい、パターンをはずしてしまうと
「あれ?ハイシーズンなのに今日はさっぱり釣れないな?」
ってこともしばしば…。

産卵は12月いっぱいまで続きます♪
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まぁアイナメのハイシーズンの釣り方やシーズナルパターンなどはこれまでにさんざんお話ししたので、ここまで話しを振っておきながら今回はあえてお話ししません(笑)

それでは今回の本題ですが、アイナメと人気を2分する東北のロックフィッシュの代表クロソイについて少し掘り下げてお話ししてみたいと思います。

今回はこの方です♪

さて、まずはクロソイという魚がどんな魚なのか?って基本的なとこからお話ししましょう。

クロソイという魚はロックフィッシュでありながらストラクチャーに完全依存するタイプの魚ではなく、ベイト(エサ)に固執するタイプの魚といえます。 こう言うと
「えっ?ロックフィッシュなのにストラクチャーは関係ないの?」
って思った方もいらっしゃるでしょうけど、そんなあなたは半分正解で半分はハズレ(笑)

クロソイは遊泳力に優れているため、完全にベイトフィッシュに狂ってる時などはストラクチャーから大きく離れて活動したり、エサを探して回遊する性質があります。

「水深70メーターとかのエリアでベイトに着いて回り、中層30メーター付近に浮かんで捕食してる」、なんてこともあるくらいですからね(汗)

他にも、とある調査結果でクロソイは1年で数百キロ移動したというデータもあるくらいですから、ロックフィッシュとしては驚きの遊泳力の持ち主と言えるでしょう(汗)

そしてそんな遊泳力を持つ一面がある一方で、活性が低い時やメインベイトが魚類ではない時などのクロソイはストラクチャーにタイトに居着く性質も持ってます。

ぶらぶら動き回る時間とストラクチャーに居着く時間。1日の内でこれだけフラフラするロックフィッシュは少ないでしょうね(笑)

そしてもう1つ意外と知られていないクロソイの性質は、完全なハードボトム(岩礁帯や岩盤)よりも泥や砂地が絡む地形に根が点在するエリアを好むと言うことです。

右も左も岩に囲まれた完全な岩礁帯にはベイトフィッシュが大量に接岸したタイミングでしか、なかなかクロソイが釣れることはありません。まぁ逆にベイトが大量に入ったスペシャルな状況では釣れるので、そちらの解説はまた後程…。

ナイトロックで堤防からクロソイを狙っていると磯に面した堤防よりも湾内の港、さらに言えば湾の内側にあるようなまったりした港の方が意外と数も型も釣れたことありませんか?

過去の60センチオーバークロソイ実績ポイントの約80%が泥や砂が混じるエリアなんですが、やはりこれもベイトがかなり関係しております。ハードボトムだけのエリアは身を隠すのには適してますが、カニやモガニなどの甲殻系ベイトは多くても意外とクロソイの好きな小魚系のベイトは通りすぎるだけで居着くことが少ないです。

逆に湾内の泥や砂が混じるエリアは潮がゆるく小魚が溜まりやすいのと、これまたクロソイの好物ジャコ系のエビなども多く棲息するためベイトが豊富。

アイナメでしたら顎も強いので磯に付いている貝やホヤなんかを喰い千切り捕食するので大丈夫なのですが、クロソイは口は大きくても吸飲バイトなので顎の力はそれほどでもなく、喰い千切る系の捕食は出来ません。なので必然的にクロソイがベイトを捕食しやすい泥や砂が混じるエリアがメインポイントになると考えられております。

さてさて、生態についてお勉強したところでいよいよ実践編です♪

まずはアクション。堤防でのナイトロックの定番アクションは基本的にはリフト&フォールでOK。ボトムをしっかり取ってから大きめのリフト→フリー気味のフォールが基本です。

ベイトを追い回し活性が高いときは、フォールをカーブフォールに変えて横の動きをつけるとgood!逆に活性が低いときは甲殻類をイメージさせるように小さなリフトで細かく丁寧に探ることが大切です。

パルスクローのライトテキサス
定番のパルスワームのライトテキサス

ジグヘッドを使いスイミングさせ、レンジを刻みスローにただ巻きする釣りや、ワッキーリグなどでスローに中層を狙う釣りも活性が低い時などには有効。ですが ライトリグが使い慣れない方や初めてのポイントなどをやるときには断然ライトテキサスが扱いやすくてオススメです♪

使用するシンカーは水深がある港でしたら5~10グラム、浅い港では3~7グラムくらいのシンカーを使うのがオススメ。クロソイはフワッと浮かぶ物に対して良い反応を示すので軽めのシンカーを使うのがコツです。

ただし、風が強いときや潮が流れているときなどボトムが感知しづらい時は自分がボトムをしっかり感じることが出来るギリギリの重さを使用するのが、操作性も損なわれずアタリも明確に取ることが出来るので基本的なセッティングと言えるでしょう。

では最後に磯から狙うスペシャルパターンをご紹介します。
まず磯からクロソイが釣れる条件がいくつかあります。
1 ベイトが大量に接岸している (最近まで接岸していた)
2 沖に目立ったストラクチャーがなくブレイクラインが隣接している
3 全体的に水深が深い(届く範囲に20メータークラスのディープ)

磯で釣れるクロソイはなぜか大型ばかり♪

これが理想的な条件ですが、1つでも条件をクリアーしていれば釣れる可能性が出てきますし、2つ3つと増えるとさらに確率が上がってきます。

他にはマゾイが釣れるポイントや、海が少し時化気味の時などにもクロソイが磯ロックで釣れる可能性が高くなります。

マゾイが釣れたら要注意♪

親しみ易くイージーに釣れるけれど奥が深いクロソイゲーム。
真冬でも楽しめる貴重な遊び相手ですので是非マスターして寒~い東北の冬の釣りを満喫して下さい♪

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PROFILE:塩津 紀彦

磯ロックがブームになる以前から牡鹿の磯に通い、50UPベッコウ&アイナメを狙っていたロックフィッシュハンター。険しい、キツイ、危険の3Kを乗り越えながら、数々のモンスターを仕留めてきた。茨城県在住。チーム・ハンター所属。ピュア・フィッシング・ジャパン、サンライン、パズデザイン、がまかつ、ティクト フィールドテスター

 

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