[東北の巨匠・村岡博之のオライノLure論] シーバス、デイゲームとナイトゲーム
東北の巨匠こと村岡博之さんが月1回のペースで東北、石巻周辺のルアーフィッシングを中心にいろいろな話題を取り上げていきます。
※2016年4月掲載
ぼちぼち本格的シーバスシーズンです。今年の太平洋側はサクラマスが不調のため、シーバスのシーズンインを首を長くして待っている人も多いでしょう。中にはすでに良型をキャッチしたアングラーもいると思います。そこで今回はシーバスゲームのデイゲームについてお話ししましょう。
デイゲーム=日中の釣ですが、シーバスを狙う場合、明るい時間帯は光るルアーが有効です。水質にもよりますが、明るい時間帯のシーバスは目から入ってくる情報をもとにルアーにバイトします。フラッシング系のルアーがデイゲームで多用されるのもそのことからです。
バイブレーションやシンキングミノー、スピンテールなどがよく使われます。これらのルアーはほとんどが、メッキやホロなどの光物です。よほどの条件がそろわない限りはパールベースのものは使うことはありません。
日中は視覚と瞬発力で捕食する
これらのルアーをデイゲームで使う場合、ナイターのそれよりはリトリーブのスピードはかなり速くなります。正直、リールの限界のスピードでもバイトしてきます。
それは目でルアーを追っているからで、魚は1秒間に自分の体長の10~20倍の距離を移動できるといいます。60cmのシーバスならば、(瞬間的に)最大で12mの距離を1秒間に泳ぐことができるスピードを出せるということです。
これほどのスピードでリトリーブできるリールは多分ありません。それでもシーバスはルアーを横目に見ながら、食いつくわけです。
「横目」に、と言うのは、文字通り横で見ています。シーバスは人間と違い正面に目が並んでいるわけではありません。頭部の外側に着いているため、正面の目の前に近いものは見ることができません。そこで多くの場合ルアーを横目で見ながらバイトするわけです。
フラッシング系のルアーは、食性よりもリアクションでバイトすることが多いので、リトリーブスピードは速めのほうがいいのです。
また、磯などの常に捕食を意識しているエリアのシーバスは、ルアーを見つけると距離が離れていてもバイトしてきます。こういうときは早くルアーの存在をシーバスにわからせてやることが大切です。そのためにもフラッシングは重要なファクターとなります。
次回はナイターについてお話ししましょう。
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石巻を拠点に活動するベテランルアーマン。自称東北の巨匠。シーバスをメインにサクラマスやロック、フラットなど幅広く嗜む。ハンドメイドルアーファクトリーOrynO(オライノ)代表。ピュア・フィッシング・ジャパン、ジャクソン、エクリプスフィールドテスター、リアスアドバイザー、がまかつ他サポートメーカー多数。
ブログはこちら http://oryno.ni-3.net/
※取材・テキスト/村岡博之