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今年で第6回となる「全国アマモサミット」が、11月8日(金)、9日(土)の2日間にわたり塩竈市を会場として開催された。11月9日、塩竈市・壱番館遊ホールのメイン会場には全国でアマモ再生活動に取り組んでいる研究者、漁業者、高校生らのほか、地元市民も多数参加。震災による津波で失われたアマモ場の再生という、前例の無い活動の成功に向けて、活発な意見交換が行われた。

遊ホールでは基調講演、一般講演が行われたほか、壱番館5階フロアでは「ひがしもの」マグロの握りや浦戸諸島産ノリ丼、塩釜汁などが振舞われ地酒の試飲コーナーも、アマモ場の生物展示、ワークショップ、かるた大会など、様々な企画も行われて大盛況。前日の8日に行われた、はぜの数珠釣り体験、9日午前の松島湾洋上セミナー、塩竈街中探検団も好評のうちにイベントは幕を閉じた。

~イベントの模様~

【11月8日】松島湾の伝統漁法「はぜの数珠釣り」を体験しよう!
 

 

 

 

 

 

アマモサミット参加者がハリを使わないハゼ釣り「じゅずっこ釣り」に挑戦!ほとんどの参加者が初めての数珠釣りだったが、ハゼ釣り最盛期ということで見事にハゼを釣り上げていた。
※数珠釣り体験の詳細は後日、釣行記にアップ予定です。

【11月8日】レセプション~懇親会 塩竈の魚を食べつくそう~
 

 

 

 

レセプションでは塩竈の食にスポットを当てて参加者を大歓迎。浦霞(株式会社佐浦)、一ノ蔵(株式会社一ノ蔵)、男山(阿部勘酒造店)提供の酒樽の鏡開きからスタートし、塩釜水産物仲卸市場による三陸塩竈ひがしものに認定されたメバチマグロの解体ショーで盛り上がりはピークに達した。

【11月9日】松島湾洋上セミナー 松島湾岸の被災状況
 

 

 

 

 

 

観光船はやぶさ号を貸し切り、「ダッシュ!海岸」でもおなじみ、海辺つくり研究会の木村尚さんとともに松島湾へ。桂島、野々島で地元ガイドから被災状況について説明を受けたほか、桂島では海岸に降りてアマモの残存状況も確認した。
 

【11月9日・メイン会場】壱番館の様子

【壱番館5階フロア】味わおう塩竈
 

 

 

 

 

 

サミット開会直前のお昼時、壱番館5階フロアでは地元塩竈の食を堪能!鮨しらはたの出張によるひがしものの握りのほか、浦戸諸島の海苔と藻塩をコラボした特選のりのり丼、名物しおがま汁、笹かまぼこなどを提供。また、一ノ蔵、浦霞、男山の試飲コーナーも飲み過ぎに注意が必要な人気っぷりだった。
 

小浜水産高校による、若狭湾の伝統食「サバのへしこ」の販売
 

高校生らによる展示発表。宮城水産高校は長年にわたり万石浦で継続しているアマモ場を含む湾内の生態調査の結果を発表

【壱番館遊ホール】
 

塩竈の歌姫asariさんとアサノタケフミさんによる「アマモの歌ミニコンサート」。ラストはGenkids☆、アマモンとともにアマモの歌を手話付きで披露!
 

基調講演は海洋政策研究財団、横浜国立大学総合海洋教育・研究センターの古川恵太氏による「アマモ再生の意義について」。この後、古川氏はディスカッションを進行。
 

松島湾でカキ漁業を営む高橋征信氏は松島湾の牡蠣養殖の復興状況について講演。昨年は猛暑の影響で不作となり、今年も湾内環境の問題から多量のコケムシが発生。漁業者サイドからも、松島湾の環境改善のためにアマモ場の復活が望ましいと述べた。
 

震災前より継続的に東北各地のアマモ場の調査を行ってきた東北区水産研究所の村岡大祐氏は東北太平洋沿岸のアマモの津波被害と再生状況を解説。万石浦のみは被害が少なかったものの、松島湾や鮫浦湾は壊滅的被害を受け、自然回復の兆しは見られるものの、震災前の状態に戻すには時間がかかるだろうとの見解を示した。
 

小浜市アマモサポーターズ代表の西野ひかる氏は、高校生の活動からスタートした「小浜湾アマモマーメイドプロジェクト」の経過を紹介。「少し前からアマモ再生活動に関わっている先輩として、松島湾の参考になれれば」
 

NPO法人環境教育技術振興会の岩井克己氏は、大阪湾のアマモ再生活動を通して分かった大阪湾の課題と可能性について講演。
 

海藻研究所所長の新井章吾氏は周防大島の里海、里山連携などを例に、陸の環境と沿岸環境の関連性について解説した。
 

日生漁協の天倉辰巳氏は、漁協によるアマモの再生と牡蠣などの漁場環境の改善事例を発表。また、活動を長期的に継続させるには、地域住民にアマモ再生の意義を理解してもらうことも重要との見解を示した。
 

 

天倉氏に続き、日生漁協の活動に参加している日生中学校から選抜された中学生2名も発表を行った。
 

パネルディスカッションでは「アマモ場の復活による海の再生」という題目のもと、各地の再生事例と比較しながら、松島湾のアマモ場の再生についての検討も行った。宮城県漁協・牡蠣部会の渡辺茂氏は、「これまでモ場(アマモ場や藻場)はあって当たり前の水のようなもので、存在意義自体を考えたことがありませんでしたが、全国の活動を知って内湾の環境に重要な役割を果たしていることを認識できました。震災から、去年、今年と高水温の影響などにより松島湾の牡蠣は不漁が続いているのですが、湾内のアマモ場が無くなったことなどで湾内の環境が不安定になっているのかとも思います。日生漁協さんの例も参考に、今後の漁業の発展のためにも漁協の仲間を説得して話し合いたい」と述べた。
 

次回開催地である青森県からは青森県NPO法人海の里づくり理事、志田崇氏が全国でも随一の規模を誇る陸奥湾のアマモ場について発表。
 

松島湾アマモ場再生会議により制作された全国アマモサミットの大漁旗が次回開催地の青森に引き渡され、第7回へと引き継ぎ完了。

■全国アマモサミット2013公式ページ
http://amamo-summit2013.jimdo.com/


登録日:
2020年3月2日