6月1日(水)、宮城県釣船業協同組合が中心となり塩釜港で標記のイベント開催されました。宮城県の漁船、遊漁船のほとんどが大きな被害を受けましたが、奇跡的に残存率の高かった塩釜・七ヶ浜地区の遊漁船が塩釜まがき港に集結。「震災後、景気の衰退している中、宮城県に於ける沖釣りの存在を大きくアピールし、釣業の活性化を目指すこと」を目的に、各遊漁船一丸となってイベントをもり立てました。また、帰港後には未だ復興に途上にある多くの方々へ「がんばれ東北」の気持ちを込めて、チャリティーオークションも行われました。
【塩釜港を一斉に出港】
出船前、塩釜まがき港には多数の大漁旗が掲げられた
一部に震災の爪痕が残るまがき港岸壁に久々に釣り人が集結。岸壁では普段見かけることのないテレビ、新聞等の報道陣の姿も
5時半、大漁旗を掲げながら一斉に出船!
大漁旗をなびかせ走る船団の迫力に、乗船者も感動した様子だった
【カレイ船は底荒れに苦戦】
カレイ狙いで出船した第71えびす屋丸の当日の実釣の模様です。
「4mのち3mウネリあり」との予報通り、底を取りにくく、オマツリも多発した
食いは激渋ながら、仙台湾のアカジガレイ(マガレイ)の姿をみてホッ
ポイントの水深は40~50m。小型両軸リールのほか、電動リールを使う人も
マガレイの食いが悪いためアイナメに狙いを変えてみると、中型サイズが連発した
えびす屋の伊藤栄明さんとは従兄弟というこの方、30cm前後の良型マガレイを釣り上げた
例年、これからの季節は型も狙えるハイシーズンになる
終盤のポイントで釣れたイシガレイの釣果
ウネリと底荒れの影響か、カレイ船は10匹釣ればいいという厳しい状況だったが、翌2日は竿頭87匹の船もあり、魚影は健在だった。また、深場のマダラジギングや根周り五目のメバルサビキなどは絶好調と言って差し支えない好釣果に恵まれた。
【帰港後イベント】
13時過ぎからテントコーナーでは塩釜汁の無料配布が行われた。6月とはいえ海上はまだまだ寒く、冷えた体が温まります
イベントの中心的存在である、えびす屋・伊藤栄明専務から一言
多数の協賛品が集まった、チャリティーオークションの模様。収益金246,500円は被害の大きかった組合員に配られる予定だ
【イベントを終えて】
イベントを中心的に進めた、みなとや鈴木専務、えびす屋伊藤専務(宮釣協理事長)、友紀丸鶴島船長(宮釣協副理事長)のお3方
イベントを終えて、宮城県釣船業協同組合理事長の伊藤栄明さんは、「今回ここに集まった他に、組合員にもまだまだ船を出せない人も大勢いるのですが、まず塩釜から釣り船を出せたということが大きいと思います。たくさんの方々にも応援を頂いていますし、私たちが先行してけん引することで、復興に向けてがんばっている方たちを元気付けたい。釣り人の方も安心して釣り場に戻ってきていただきたいと思います」
●釣果の安全性について
宮城県による放射能検査(5月25日測定・東北大学)の結果、仙台湾のマコガレイ、ヒラメの放射能測定値は飲食制限に関する指標値を下回り、安全性に問題無いことが確認されています。今後もモニタリング調査等は継続され、釣船組合としても釣魚の安全性に注視していくとのことでした。
※協賛/塩釜市観光物産協会、シマノ、がまかつ、櫻井釣漁具、デュエル、ささめ針、竹乃皮屋、アイビック、釣具のニットウ、メジャークラフト、シモヤマ、グローブライド、オーエスエー、釣り東北社、釣り情報社、釣りビジョン、宮城県漁協塩釜総合支所、天龍、ヤマリア、サンライン、千代丸、(株)針生、山口充、日本釣振興会東北地区支部、ワールドスポーツフィッシャーマン、釣り河北、他(順不同)
※取材協力/宮城県釣船業協同組合、釣船えびす屋、ほか